『地政学入門 改版』 曽村保信
子供の頃から人に教わるのが苦手だった。何かを始めるときは、見よう見まねで、人に隠れて練習して、なんとか人より先にある程度の段階までは進む。だけど、いったん壁にぶつかると、その始まりの部分、基礎の基礎の部分で人に教わってないから、なかなか乗り越えられない。人に教わって、「ちまちまやりながら」って言うと語弊があるが、まあ段取りを踏みながら成長したやつは、それまでもそうだったように、壁を壁とも認識せずに先に進んでいく。
私はと言えば、悔しくて、悔しくて、いまさらながら入門書なんか隠れて読んで、こんなことなら奴らと一緒に教えてもらっておけばよかったなんて、やり直しが効いたとしても絶対やらないことを考えながら、なんとか乗り越えられればいいけど、乗り越えられずにやめてしまったことも、いくらでもある。・・・その筆頭は、テニスだな。
なにを言ってるのかって思われるでしょうが、それはこの本が『地政学入門』という本で、いまでこそ《地政学》がもてはやされているものの、ちょっと前なら《地政学》と言えば避けては通れない本。・・・というか、これしかなかった本。
なにしろ1984年初版の本。2016年までに28版を数え、今年7月に改版として、読みやすくなって再登場。それだけでも、どれだけの本か分かってもらえると思う。


内容は、目次でわかるように、地政学の大御所であるH・J・マッキンダー、カール・ハウスホーファー、アルフレッド・マハンの思索を追って、s第二次世界大戦までの地政学がなにを求めてきたか。どう移り変わってきたかを明らかにし、米ソ冷戦下の地政学を、“新しい時代の地政学”ととらえて紹介している。
地政学は、イコール軍事学ではない。しかし、地政学は、軍事的考察を進めていくときに、欠くべからざる学問である。その領域は地理学、政治学、国際政治学、社会学、歴史学に及び、現実に即して無駄な知識は退けられる。
言わば、知識と思考の総合体みたいなもんで、100%に必要を満たした地政学など、到底ありえない。だから、きわめて即時的に合目的的な必要に対して、地政学は常に不十分で、ほぼ間違いなく失敗する。
その点、あとから考えて、「ああ、この視点が欠けていた」と反省するのが地政学かも知れない。
ふと気がつけば、地政学の定義付けがこの本にある。
“反省する学問”と言うのは、怒られちゃうかな。でも、私と同じ。反省しないよりはまし。それじゃいけないかな。

一喜一憂。ぜひポンとひと押しお願いします。
私はと言えば、悔しくて、悔しくて、いまさらながら入門書なんか隠れて読んで、こんなことなら奴らと一緒に教えてもらっておけばよかったなんて、やり直しが効いたとしても絶対やらないことを考えながら、なんとか乗り越えられればいいけど、乗り越えられずにやめてしまったことも、いくらでもある。・・・その筆頭は、テニスだな。
なにを言ってるのかって思われるでしょうが、それはこの本が『地政学入門』という本で、いまでこそ《地政学》がもてはやされているものの、ちょっと前なら《地政学》と言えば避けては通れない本。・・・というか、これしかなかった本。
なにしろ1984年初版の本。2016年までに28版を数え、今年7月に改版として、読みやすくなって再登場。それだけでも、どれだけの本か分かってもらえると思う。
『地政学入門』 曽村保信 中公新書 ¥ 799 中公新書のロング&ベストセラーが読みやすく生まれ変わった 地球規模で考えるために |
内容は、目次でわかるように、地政学の大御所であるH・J・マッキンダー、カール・ハウスホーファー、アルフレッド・マハンの思索を追って、s第二次世界大戦までの地政学がなにを求めてきたか。どう移り変わってきたかを明らかにし、米ソ冷戦下の地政学を、“新しい時代の地政学”ととらえて紹介している。
地政学は、イコール軍事学ではない。しかし、地政学は、軍事的考察を進めていくときに、欠くべからざる学問である。その領域は地理学、政治学、国際政治学、社会学、歴史学に及び、現実に即して無駄な知識は退けられる。
言わば、知識と思考の総合体みたいなもんで、100%に必要を満たした地政学など、到底ありえない。だから、きわめて即時的に合目的的な必要に対して、地政学は常に不十分で、ほぼ間違いなく失敗する。
その点、あとから考えて、「ああ、この視点が欠けていた」と反省するのが地政学かも知れない。
ふと気がつけば、地政学の定義付けがこの本にある。
地政学とは地球全体を一つの単位と見て、その動向をリアルタイムで掴み、そこから現在の政策に必要な判断の材料を引き出そうとする学問である。 |
“反省する学問”と言うのは、怒られちゃうかな。でも、私と同じ。反省しないよりはまし。それじゃいけないかな。


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