めんどくせぇことばかり 『素敵な日本人』 東野圭吾
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『素敵な日本人』 東野圭吾

『素敵な日本人』という題名で買いました。社会性の高いものかと思ったら、短編の“読み物”だったんで後回しにしていたら、ずいぶんと時間が経過してしまった。とりあえず、一話読んでみたら、そのまま手放せなくなって読み切りました。あとで後悔したんだけど、毎晩寝る前に一話ずつ読んで、長持ちさせればよかった。

最初の、『正月の決意』の、スッ転んで、転んだまま「痛てて」って顔を上げてみたら、とてもきれいな花を見つけたみたいな結末に快感を覚え、同じ快感を期待して次の『十年目のバレンタインデー』を読んだ。期待は裏切られ、満たされたのは復讐欲だった。

なにが出てくるかわからない。何気ない話を読んでいるようでも、どこかで展開を変えられるかもしれないから、油断できない。まるで暗闇を手探りで進むときに、暗い壁に延ばした手を、仮に誰かが触っても絶望しないよう胆に銘じるように、読み進んだ。

東野圭吾さんの書いたものを読んだのは、初めて。ずいぶん売れてる作家さんなのにね。そういえば、息子たちはよく読んでいた。原作が映画になって、子どもに進められて面白く見たものもあった。

こういう“おはなし”が書ける人だったんですね。


『素敵な日本人』    東野圭吾

光文社  ¥ 1,404

意外性と機知に富み、四季折々の風物を織り込んだ、極上の九編。読書の愉楽を、存分にどうぞ
正月の決意
十年目のバレンタインデー
今夜は一人で雛祭り
君の瞳に乾杯
レンタルベビー
壊れた時計
サファイアの奇跡
クリスマスミステリ
水晶の数珠


28日の朝、関東南岸を舐めるように東へ進んだ豪雨のあと、涼しい風が入ってきた。“暑さ寒さの彼岸まで”とはよく言ったもので、肌に心地よい、本格的な秋の始まりを感じる。

4月に出たこの本。偶然ながら読むのが遅れ、こんな気候の中で読めたのは、運が良かった。出版された当初の新緑の季節ならまだしも、ジメジメした梅雨時だの、うだるような暑さだの、そんな高い湿度の中で読むような本じゃない。

小気味よく転がされ、カラっと騙されるなら、やっぱり空気は乾いていた方がいい。

他にどんだけ読まなければならない本を抱えていても、短編ならば、気分転換にもなる。でも、まあ、読み始めれば、そんなわけにはいかないな。もう一度、転がされたい。騙されたい。そんな気持ちをおさえて秋の夜長を過ごすなんて、私にできる技じゃない。

そういえばこの本、なにが“素敵な日本人”なんだ。




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こんな本、あんな本


この本、今でも売れてるんですね。何時頃読んだんだろう。記憶も定かじゃないけど・・・。この男の子が嫌いでね。涙が出た。白血病で入院してた女子高生にこの本を送ったことがある。感想、聞かせてもらってないな。



中学1年で読んだと思うんだけどな。アレクサンダーの伝記。夏休みの読書感想文で郡市の大賞を取ったんだ。「アレクサンダーによって異なる国や民族が一つの領域にまとめられたように、いつかこの世界も・・・」・・・なんてことを書いた。なんだか、アメリカがやろうとしてるよね。・・・当時はそれがいい事のように思ってた。



高校で山岳部に入ったんだよね。もとが山ん中だからさ。そんでもって山岳部っていうのもどうかと思ったんだけど。この本を読んじゃったもんでね。入部したての1年の夏休み、北鎌尾根から槍に登った。・・・記憶に誤り。取り付いただけだった。



今みたいに女の裸が氾濫している時代じゃなかったわけですよ。私の中学生時代っていうのは・・・。そんな時代なのに、中学校の図書館に置いてあったんですからね。この表紙の本が・・・。手にした理由はもちろんこの表紙の女。・・・もちろんそんなことは誰にも言えない。ただ、以前から無類の本好きであったことは功を奏した。それに加えて、私は以前からのSFファンということになった。この本を不自然なく手にするために・・・。
やられた本








































































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