めんどくせぇことばかり 『仏教って何ですか』 池上彰
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『仏教って何ですか』 池上彰

奥多摩の高水山に登ってきた。その登り口にあった高源寺というお寺が右の写真。別になんてことない、普通の山のお寺のだな。PA010011.jpg
それが、お寺の境内に入ったら、その奥の方に、何やらお宮のようなものがあるみたいなので行ってみると、なんと妙見宮。さらにその手前には鳥居。

これは神社だ。お寺に神社。どう見ても、お寺が主で、神社が住。

明らかに廃仏毀釈を波をまぬがれている。
PA010012.jpg
蘇我氏がどうの、物部氏がどうのと、すったもんだしながら日本に仏教が入ってきた。そして仏教は、最初から鎮護国家の重い役割を期待された。“最初から・・・”ということは、仏教が入ってくる以前の神々にも、当然その役割っていうのが期待されていたわけだ。

やがて、神道と仏教は融合する。神仏習合だな。だけどその形態は《本地垂迹》というもの。インドの仏・菩薩が民衆を救うため、日本においては神という仮の姿をとって現れているという立場だな。だから、どうしたってインドの仏や菩薩が主で、神は従ということになる。

だけど、それは表向きのことで、実際の信仰生活においては、日本人は神羅万象への崇敬の念を基礎とする古来の信仰を1ミリも揺るがすことがなかった。・・・「私が思うには・・・」だけどね。

だから、廃仏毀釈なんて運動、何にも必要がなかった。原理主義に踊らされた人間ってのは哀れなもんだ。何百年にもわたる祖先たちの信仰の対象が、破壊され、木くずになって火にくべられた。積み重ねられた父祖の営みに唾を吐き、汚した。バーミアンの仏像破壊なんて大したことじゃない。日本の廃仏毀釈に比べれば。

一時の感情で仏教の破壊活動に走った彼らは、その後、どんなに悔やんだことだろう。どんなに苦しんだことだろう。



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誕生、伝来から、葬式や戒名の意味、新興宗教まで。仏教にまつわる疑問に池上 彰が答える

第一章  仏教って何ですか
第二章  仏教発祥の地インドへ 
        ダライ・ラマ14世との対談
第三章  仏教で人は救われるのか
        日本人にとって仏教徒は
苦しみにのたうち回って、宗教にすがる人はいくらでもいる。私の身の回りにもいる。なかには、「私は救われた。だからあなたも・・・」って声をかけてきた人も、何人かいた。・・・救われるってなんだ?

彼らを救ったのは、仏教系の宗教だった。「救われた」と称する彼らは、悟りを開いたのか?涅槃に寂静したのか?もう、輪廻して、この世に転生してくることはないのか?

お金はないけど、それなりに生活はできそうだ。女に狂って、我を失うことは、・・・間違いなく、もうない。祖父母、父母を見送った私だから、年長者を見送ることには慣れた。同じことがあっても、おそらく大丈夫だろう。年少のものを失うのは、・・・これは耐えられないかもしれない。

自分が死ぬことはどうだ?・・・やっぱり嫌だな。嫌ではあるが『ついに行く道とはかねて聞きしかど昨日今日とは思はざりしを』っていう程度に行くことになるんだろう。それはそれでいい。

自分がこの世から去る日は、以前に比べ、確実に近づいているわけだし、それまでの間に、まだまだどんな苦難があるかは分からない。だけど、そんなことがあっても、宗教に救われたいわけじゃないんだよな。

神仏や、お日さまや、いろんなものに手を合わせることはあるけど、「救ってください」って言ってるわけじゃない。山に行くと、いろんなところに神さまや仏さまがいる。手を合わせるたびにお願いするほど欲深くもない。

そうだなぁ。「こんにちは」とかね。「雨ですね」とかね。手を合わせてそんなことを言ってるかな。「よろしくね」とかね。辛いことがあっても、いろいろな人の生き方に学んで、なんとかやっていくんだろう。

本書の中に、著者とダライ・ラマの対談が収録されている。600万人に及ぶチベット人の命運、さらにはチベット人の存立そのものを双肩に担い、あがき苦しむことはなかったのだろうか。著者は、ダライ・ラマの生き方を次のように言う。《後ろを振り返っても仕方がない。真実を語り、慈悲を実践することで前に進んでいくしかない》

鏡にしたい。




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No title

こんばんは。

明治になって国の思惑によって神道尊重の動きが加速され
それによって廃物殷釈が加速されたんですね。

人が信じるものを否定はしません。
自分に一番合うものを自分だけで尊重していけばいい!と思っています。

孝ちゃんのパパ さま

コメントありがとうございます。

私も同感です。
そうして飾りを削ぎ落とし、自分にしっくり来るものだけを残していくと・・・。
残るのは、故郷の山だったり、母の面影だったり・・・

ありがとうございました



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こんな本、あんな本


この本、今でも売れてるんですね。何時頃読んだんだろう。記憶も定かじゃないけど・・・。この男の子が嫌いでね。涙が出た。白血病で入院してた女子高生にこの本を送ったことがある。感想、聞かせてもらってないな。



中学1年で読んだと思うんだけどな。アレクサンダーの伝記。夏休みの読書感想文で郡市の大賞を取ったんだ。「アレクサンダーによって異なる国や民族が一つの領域にまとめられたように、いつかこの世界も・・・」・・・なんてことを書いた。なんだか、アメリカがやろうとしてるよね。・・・当時はそれがいい事のように思ってた。



高校で山岳部に入ったんだよね。もとが山ん中だからさ。そんでもって山岳部っていうのもどうかと思ったんだけど。この本を読んじゃったもんでね。入部したての1年の夏休み、北鎌尾根から槍に登った。・・・記憶に誤り。取り付いただけだった。



今みたいに女の裸が氾濫している時代じゃなかったわけですよ。私の中学生時代っていうのは・・・。そんな時代なのに、中学校の図書館に置いてあったんですからね。この表紙の本が・・・。手にした理由はもちろんこの表紙の女。・・・もちろんそんなことは誰にも言えない。ただ、以前から無類の本好きであったことは功を奏した。それに加えて、私は以前からのSFファンということになった。この本を不自然なく手にするために・・・。
やられた本








































































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