めんどくせぇことばかり 『戦争と平和』 百田尚樹
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『戦争と平和』 百田尚樹

自衛隊は違憲。
第2章 戦争の放棄
第9条【戦争の放棄、戦力及び交戦権の否認】 
  1. 日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。
  2. 前項の目的を達するため、陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。国の交戦権は、これを認めない。
これで「自衛隊は合憲」って言える人はすごい。なにがすごいって、面の皮の厚さがすごい。「自衛隊は違憲だから解散」とか言える人がいれば、きっとその人の面の皮はもっと厚い。自衛隊は右を向いても左を見ても、前から見ても後ろから見ても、たとえ斜め右前から見たとしても、日本に必要な組織。それを違憲としている憲法が悪い。ただ、それだけのこと。

百田さんは昭和31年の早生まれだそうだ。私は35年の早生まれ。ちょうど4歳上なんだな。私が生まれ育った秩父は、何かと外とタイムラグがあって、例えば東京の人となら、10歳以上上の人と話があったりする。そのタイムラグを考えれば、ほぼ同世代。

百田さんは、戦争に行った親たちの世代が次々と世を去っていく中で、その人たちが生きた昭和前半の時代の話を、次世代に語り継いでいかなければならないという思いで『永遠の0』を書いたんだという。

私が物心つくのは戦争が終わって20年が過ぎたころからだけど、それでも戦争を感じさせるものが、けっこう廻りにあった。父は昭和3年生まれで、戦争に行ってない。だけど父の友人には、志願して戦争に行った人もいた。よく家に飲みに来た奥田さんという人は、特攻隊の生き残りだった。祖母の妹は満洲に子供を置いてきた。のちに、向こうに渡って子供を連れて帰ってきた。

秩父のお祭りには必ず傷痍軍人がお貰いをしていた。お金を差し出し、深々とお辞儀をしている年寄りもいれば、陰口を聞く人もいた。

戦争は、過去の歴史じゃなかった。


『戦争と平和』    百田尚樹

新潮社  ¥ 821

日本は絶対に戦争をしてはいけない。日本人ほど、戦争に向かない民族はいないのだから
第一章  ゼロ戦とグラマン
第二章  『永遠の0』は戦争賛美小説か
第三章  護憲派に告ぐ
中学校の時の校長は、シベリア抑留から帰ってきた人だった。将校だったらしく、部下を一人も死なせずに帰ってきたと朝礼で話していたのを覚えている。戦争が終わって30年になろうとしている時期だ。青年将校だったんだろうな。私の父より、少し歳が上だったんだろう。

私が中学2年・3年の頃、父がPTA会長をしていた。組合活動をしている先生方もおり、私の担任もそうだったようだ。なんかの懇親会でもあったんだろうか、そのシチュエーションは覚えていないが、担任から、「お前の親父はおっかねぇ人だな」と言われたことはある。組合活動について、父にどやされたらしい。たしかに怖い人だった。私は、先生が私と同じように父にどやされている状況を思い描き、先生に同情した。

やがて年月が流れて、それらの人たちが定年を迎え、社会の一線から退く。今から考えると、世の中が大きく変わったのは、その頃からのような気がする。私は当初、変わった後の流れに乗っていた。まあ、なんだかんだあって、変わった後の流れと決別することになる。一度向こうに行っちゃうと、それなりに向こうの水を飲むわけでね。それなりにひと悶着あった。ひと悶着おこしても抱きしめたいものがあることに気付いちゃったからな。

戦争の時代の人たちは、日本の歴史の中でも、最も困難な時代を懸命に生きた人たち。そうとらえれば、とてもじゃないけど、軍国主義思想にどうのとか、封建的残滓を身にまとってどうのとかいった、アメリカに与えられた決まり言葉はあまりにも浅はか。
大東亜戦争がはじまったころの日本人の人口は約七二〇〇万人(台湾人と朝鮮人を除く)です。それが三年八カ月の戦争で、三一〇万人という尊い命が失われました。一般市民の犠牲者は約八〇万人、戦場で斃れた軍人・軍属は約二三〇万人です。ちなみに二三〇万人のうち、大正生まれが約二〇〇万人です。大正はわずかに一五年、その間に生まれた男子は約一三五〇万人ですから、大正世代の男は約七人に一人が戦死したことになります。さらに言えば、大正の戦死者のほとんどが大正後半の生まれです。その世代はおそらく四人に一人くらいが亡くなったのではないでしょうか。私の父も三人の叔父も大正の後半世代です。

私はそのことに気付いた時、小説のテーマを大東亜戦争にすると決めました。そして書いたのが『永遠の0』です。
本書p117

私は、親たちの世代のことを、次世代にどう伝えようか。



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こんな本、あんな本


この本、今でも売れてるんですね。何時頃読んだんだろう。記憶も定かじゃないけど・・・。この男の子が嫌いでね。涙が出た。白血病で入院してた女子高生にこの本を送ったことがある。感想、聞かせてもらってないな。



中学1年で読んだと思うんだけどな。アレクサンダーの伝記。夏休みの読書感想文で郡市の大賞を取ったんだ。「アレクサンダーによって異なる国や民族が一つの領域にまとめられたように、いつかこの世界も・・・」・・・なんてことを書いた。なんだか、アメリカがやろうとしてるよね。・・・当時はそれがいい事のように思ってた。



高校で山岳部に入ったんだよね。もとが山ん中だからさ。そんでもって山岳部っていうのもどうかと思ったんだけど。この本を読んじゃったもんでね。入部したての1年の夏休み、北鎌尾根から槍に登った。・・・記憶に誤り。取り付いただけだった。



今みたいに女の裸が氾濫している時代じゃなかったわけですよ。私の中学生時代っていうのは・・・。そんな時代なのに、中学校の図書館に置いてあったんですからね。この表紙の本が・・・。手にした理由はもちろんこの表紙の女。・・・もちろんそんなことは誰にも言えない。ただ、以前から無類の本好きであったことは功を奏した。それに加えて、私は以前からのSFファンということになった。この本を不自然なく手にするために・・・。
やられた本








































































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