ジンバブエから北朝鮮へ
CNN co.jp 2017/11/20 ジンバブエの「クーデター」、中国関与か 軍幹部が直前に訪中 https://www.cnn.co.jp/world/35110706.html (抜粋) (CNN) ジンバブエ軍を率いるチウェンガ司令官の中国訪問は、平時であれば異常とは見なされない。ジンバブエにとって中国は最大の投資国であり、長年の同盟国でもある。 しかしチウェンガ司令官が中国から帰国した数日後、ジンバブエの首都ハラレで同司令官率いるジンバブエ軍が政変を起こして実権を握り、ムガベ大統領を自宅軟禁状態に置いた。 (続きを読む)に全文 |
軍は、あそこまでやっておいて、あくまでもクーデターではないという体裁を整えている。てっきりムガベの辞任会見かと思いきや、「辞任はしないよ。おやすみなさい」だって。たしかに軍は辞任を強要していない。なんかあそこまでやっておいて、なんか間抜けな展開に思える。どうやら、事前に辞任に同意してマイクに向かったものの、結果としてあのような会見になったようだ。
ムガベ政権を支えた与党がムガベと側近を除名処分として、来月の党大会に向けて政治闘争が展開される模様。軍も、周囲も、あくまでも独裁者の自主的な退任という形に持って行きたいようだ。
ジンバブエは独裁国家である。2000年あたりから始めた白人排除政策により、農業をはじめとして白人たちが持っていた技術技能が失われ食糧危機に見舞われる。また経済もハイパーインフレおちいり、立ち行かなくなる。社会的不安や独裁政権への不満が蔓延し、社会全体が沈滞する。 反白人政策により、CNNやBBCといった欧米メディアは取材を禁止されている。米英仏は経済制裁を求めたが、チャイナとロシアが拒否権を発動した。・・・なんだか北朝鮮と状況が似ているね。
大事なのは、ジンバブエの“クーデター”にチャイナが一枚噛んでいる気配があるということだな。チャイナが噛んでいるということになれば、気になるのはチャイナの特使が北朝鮮を訪問したことだ。結局、金正恩とは会えなかったらしいが、多くの実力者たあちと会談が持たれたらしい。
News week 2017/11/20 北朝鮮問題、中国の秘策はうまくいくのか――特使派遣の裏側 http://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2017/11/post-8946.php (抜粋) 17日、習近平総書記の特使が北朝鮮を訪問。名目上は党大会の報告だが、実際上は米朝首脳会談の模索だ。その実現のために中国は北朝鮮に対して持っているカードを切っていない。今ようやく中国の秘策を明かす時が来た。 中国の秘策とは カード1:中朝軍事同盟の破棄 カード2:断油(原油輸出の完全停止。北への「油」の90%は原油)。 カード3:中朝国境線の完全封鎖。 (続きを読む)に全文 |
そんなことがあったわけだ。つまり、向こうが来るか、こっちから行くかの違いはあれ、チャイナの特使が北朝鮮に接触した。ジンバブエの場合は、軍司令官がチャイナを訪問した後、軍を動かしてムガベに辞任するよう迫った。金正恩は、軍が動いて自分に辞任を迫る状況が目に映ったはずだ。
産経ニュース 2017/11/20 元ナンバー2の黄炳瑞氏ら処罰か 韓国情報機関が報告 http://www.sankei.com/world/news/171120/wor1711200042-n1.html (抜粋) 【ソウル=桜井紀雄】韓国の情報機関、国家情報院は20日、北朝鮮の朝鮮労働党指導部が朝鮮人民軍を監督する軍総政治局を査察し、黄炳瑞(ファン・ビョンソ)総政治局長ら幹部を処罰したとの情報を入手したと国会情報委員会で報告した。黄氏はかつて政権ナンバー2とも目された人物で、権力闘争の可能性もある。 (続きを読む)に全文 |
いきなり動いてきた。チャイナの特使が帰ったとたんにこのニュース。金正恩は、いよいよだれも信用できない状態になったのでは・・・。
今日から、息子が仕事で、上海に研修に出かけた。10日間か。この間、なにも起こりませんように。


CNN co.jp 2017/11/20 ジンバブエの「クーデター」、中国関与か 軍幹部が直前に訪中 https://www.cnn.co.jp/world/35110706.html (全文) (CNN) ジンバブエ軍を率いるチウェンガ司令官の中国訪問は、平時であれば異常とは見なされない。ジンバブエにとって中国は最大の投資国であり、長年の同盟国でもある。 しかしチウェンガ司令官が中国から帰国した数日後、ジンバブエの首都ハラレで同司令官率いるジンバブエ軍が政変を起こして実権を握り、ムガベ大統領を自宅軟禁状態に置いた。 この経緯からチウェンガ司令官の中国訪問に注目が集まり、同司令官がムガベ大統領に対する行動について中国政府による暗黙の了解を求めたのではないかという臆測が浮上している。 中国のジンバブエ介入は1970年代にさかのぼる。独立を求めて戦っていたムガベ氏率いるゲリラ部隊に対し、中国はひそかに武器弾薬や資金を供給した。その後も中国は経済的、政治的にジンバブエ支援を続け、幅広い分野に集中投資を行って主要インフラプロジェクトを後押ししている。 このため中国は、ジンバブエが政情不安に陥ることを望まないはずだと専門家は解説する。 ただし今回のクーデターと見られる動きに対する中国の関与や、事前に知らせを受けていたかどうかを知る手段はない。南アフリカ国際問題研究所の研究員は、「(クーデター)直前にこのような形で北京を訪問していたという事実は、確かに何かをうかがわせるように思える。だがそれが何だったかは誰にも分からない」と話す。 中国外務省の報道官は16日の会見でチウェンガ司令官の訪問について、前もって計画されていた「通常の軍と軍の交流」だったと説明している。 |
News week 2017/11/20 北朝鮮問題、中国の秘策はうまくいくのか――特使派遣の裏側 http://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2017/11/post-8946.php (全文) 17日、習近平総書記の特使が北朝鮮を訪問。名目上は党大会の報告だが、実際上は米朝首脳会談の模索だ。その実現のために中国は北朝鮮に対して持っているカードを切っていない。今ようやく中国の秘策を明かす時が来た。 中国の秘策とは これまで「中国には対話を通して北朝鮮問題を解決するための秘策がある」と書きながら、まだ公開すべき時ではないと判断して、具体的な内容を書いてこなかった。「もったいぶるな」というご叱責も受けたが、今ようやく、それを明らかにしても大丈夫な時が来たと思う。 そこで先ずは、その秘策とは何かを、簡潔に申し上げたいと思う。 その秘策とは、「米中蜜月を北朝鮮に見せつけた上で、北朝鮮と交渉に入り、中国が北朝鮮に対して持つ3枚のカードをちらつかせながら、北朝鮮の核・ミサイル開発を凍結させ、米朝首脳会談へ持ち込む」というものである。 3枚のカードとは、これまで何度も書いてきたが、以下の3つだ。 カード1:中朝軍事同盟の破棄 カード2:断油(原油輸出の完全停止。北への「油」の90%は原油)。 カード3:中朝国境線の完全封鎖。 「カード1」に関しては今年8月に中国の「環球時報」が北朝鮮のグアム島周辺へのミサイル発射予告に対して「もし北朝鮮が米領土領海に先制攻撃をしてアメリカが反撃してきた場合、中国は中立を保つ」と宣言している。つまり「中朝軍事同盟は守らない」ということだ。9月4日付けコラム<中国が切った「中朝軍事同盟カード」を読み切れなかった日米の失敗>に書いたように、中国のこの威嚇に対して、北朝鮮はグアム島周辺へのミサイル発射を諦め、日本の北海道上空を飛び越えるルートに変更した。 「カード3」に関しては、かつて毛沢東も実際に行なったことがあり、また今年4月下旬に北朝鮮が核実験の予告をした時にも中国はこのカードを使って北朝鮮を威嚇し、5月初めの一帯一路国際サミットの時には核実験を抑え込んでいる。 このように、中国のこれらのカードを用いた北朝鮮への威嚇は一定の効果をもたらしている。 ましてや、北朝鮮が最大の敵とするアメリカと中国が蜜月とあっては、ひとたまりもない。北朝鮮にとっては、それこそが最大の恐怖だ。 そこで中国は、「北朝鮮に対しては何もしない状況で」、その恐怖だけを北朝鮮に現実として見せつけ、あとは特に「制裁を強化することなく」、むしろ「カードを使わない」ことによってカードの威力を温存させ、北朝鮮と「交渉に入る」という腹づもりなのである。 |
産経ニュース 2017/11/20 元ナンバー2の黄炳瑞氏ら処罰か 韓国情報機関が報告 http://www.sankei.com/world/news/171120/wor1711200042-n1.html (全文) 【ソウル=桜井紀雄】韓国の情報機関、国家情報院は20日、北朝鮮の朝鮮労働党指導部が朝鮮人民軍を監督する軍総政治局を査察し、黄炳瑞(ファン・ビョンソ)総政治局長ら幹部を処罰したとの情報を入手したと国会情報委員会で報告した。黄氏はかつて政権ナンバー2とも目された人物で、権力闘争の可能性もある。 委員会に出席した議員が明らかにした。崔竜海(チェ・リョンヘ)党副委員長率いる党指導部が「不純な態度」を問題視し、総政治局への査察を進めているという。国情院は、黄氏のほか、金元弘(キム・ウォンホン)第1副局長ら複数の将校が処罰対象になったとの見方を示した。 総政治局は、軍全体を管理・監督する最重要機関で、この機関への査察は極めて異例だ。黄氏は、崔氏と金正恩党委員長の最側近の座を争い、両者の暗闘が度々伝えられてきた。黄氏は先月13日以降、北朝鮮メディアに登場していない。 金元弘氏は、秘密警察の現・国家保衛省のトップを長く務め、幹部の粛清による金正恩氏の“恐怖政治”を支えてきた。だが、今年初めには解任が伝えられ、その後、総政治局幹部への転出が確認された。 北朝鮮当局は、国連制裁の影響が広がることを懸念し、飲酒などの集まりを禁じて情報統制を強化するなど、住民への締め付けも強めているという。 国情院はまた、北朝鮮が「平和的な宇宙開発が目的だ」などとして、年内に弾道ミサイル発射に踏み切る事態も警戒している。 |
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