めんどくせぇことばかり 『誰が第二次世界大戦を起こしたのか』 渡辺惣樹
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『誰が第二次世界大戦を起こしたのか』 渡辺惣樹

この本を材料に、すでに何回か書いているのに、「いまさら」って言わないでね。読んでいるうちに、ついつい、その都度書き残しておきたくなってしまってね。でも、ちゃんとこの本の紹介はしてなかった。・・・と、言うことで。

フーバーは、真珠湾攻撃の段階で、ルーズベルト大統領が何かやらかしたということを直感したらしい。FDRは、ニューディールによる経済政策の失敗に直面していた。この失敗は致命的なもので、埋め合わせるためには戦争しかない状況だった。しかし、大統領選挙の公約により、ヨーロッパの戦争には参加できない。

ベルサイユ条約のゆがみを取り戻そうとするドイツを東進させることは、英にとって暗黙の了解事だった。ところが、ドイツがポーランド回廊とダンツィヒを要求した時点で、ドイツの圧力に対抗すべくもないポーランドがなぜか突っ張ってきた。背景にはFDRの圧力があった。圧力は英仏にもかかっていた。これが第二次世界大戦の原因である。

1940年11月、FDRはアメリカ史上初の大統領三選を果たした。「アメリカの若者を船上には送らない」という嘘の公約を引っ提げての快挙だった。大統領選を前にして、FDRは必死に国民に訴えた。「ドイツがやってくる。ドイツはアメリカ大陸にやってくる」と国民にドイツへの恐怖を植え付けようとした。「参戦しなければ民主主義はこの世から消える」と国民にドイツとの対決の決意を求めた。

それでもアメリカ国民は、ヨーロッパの戦争には参加しないことを求めた。投票日を前にして、FDRは以下のように演説したという。
《今私の話を聴いている父や母の皆さんに、もう一度はっきり申し上げる。私はこれまでも述べてきたように、そしてこれからも何度でも繰り返すが、あなた方の子供たちが外国の地での戦争に送り込まれることは決してない》



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ヒトラー、チャーチル、ルーズベルト… 悲劇の元凶はいったい誰だったのか?
第一章 ハーバート・フーバーの生い立ち
第二章 『裏切られた自由』を読み解くー共産主義の拡散とヨーロッパ大陸の情勢
第三章 『裏切られた自由』を読み解くーチェンバレンの「世紀の過ち」とルーズベルトの干渉
第四章 『裏切られた自由』を読み解くールーズベルトの戦争準備
第五章 連合国首脳はなにを協議したのか

そんなFDRの次善の策が、武器貸与法だった。「アメリカ防衛に役立つと考えられる場合は、外国政府に、旧式新式を問わずあらゆる武器を、ほぼ無制限で供給できる権限を大統領に与える」ものであった。この法律の成立で、アメリカから武器貸与を受けた大口国家は、イギリスとロシアである。

アメリカに圧力をかけられてドイツと戦う羽目になったものの、前任のチェンバレンはベルサイユ条約のゆがみを取り戻すドイツが、東へ向かう限り、それを容認していた。そのドイツと戦う羽目になって退陣し、あとをチャーチルに譲った。しかし、FDRと同様、チャーチルも狂っている。

《ソ連が犯した過去の罪、愚かな行為とそれが生み出した悲劇。こんなものは水に流す。いまロシアの兵士が、太古の昔から祖先が耕してきた大地を必死に守っている。そして兵士の母や妻が祈りをささげている。愛する者が無事に帰ってくるように、家族を守る稼ぎ手が傷つかないように祈っている。ナチスの支配と戦う人々、あるいはそれと戦う国を、わが英国は惜しみなく支援する。いかなる国家いかなる人間も、ヒトラーと手を携える限り我が国の敵である》

これじゃあ、フーバーの言う通り、ただ「敵の敵は味方」というだけのことだ。

そして武器隊予報という次善の策を成立させるのと並行して、FDRはもう一つの手を打っていた。フーバーはその動きに懸念を持っていた。だからこそ、真珠湾攻撃の段階で、FDRが何かやらかしたということを直感したのだ。しかし、その段階のフーバーは、FDR政権が日本をそんなにも追い詰めていること、最終的には最後通牒であるハル・ノートを付きつけつ日本を追い込んだことを知らない。

“知らない”が、そこにFDRの陰湿な関与を感じ取ったフーバーは、その後、FDR外交の実態を明らかにするための長い戦いを始めた。その作業は20年にわたり、最終原稿を完成させ、出版を目前にして、1964年にフーバーは亡くなった。その本がようやく出版にこぎつけたのは2011年。その日本語版が今年出た『裏切られた自由』である。

この本は、『裏切られた自由』を紹介するために書かれたものであり、同時に『裏切られた自由』のガイドでもある。・・・そういう位置付けて書いたと著者が言っている。ちなみにその著者である渡辺惣樹さんこそが、『裏切られた自由』日本語版の訳者であるそうだ。渡辺さん、本当に大活躍だな。




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この本、今でも売れてるんですね。何時頃読んだんだろう。記憶も定かじゃないけど・・・。この男の子が嫌いでね。涙が出た。白血病で入院してた女子高生にこの本を送ったことがある。感想、聞かせてもらってないな。



中学1年で読んだと思うんだけどな。アレクサンダーの伝記。夏休みの読書感想文で郡市の大賞を取ったんだ。「アレクサンダーによって異なる国や民族が一つの領域にまとめられたように、いつかこの世界も・・・」・・・なんてことを書いた。なんだか、アメリカがやろうとしてるよね。・・・当時はそれがいい事のように思ってた。



高校で山岳部に入ったんだよね。もとが山ん中だからさ。そんでもって山岳部っていうのもどうかと思ったんだけど。この本を読んじゃったもんでね。入部したての1年の夏休み、北鎌尾根から槍に登った。・・・記憶に誤り。取り付いただけだった。



今みたいに女の裸が氾濫している時代じゃなかったわけですよ。私の中学生時代っていうのは・・・。そんな時代なのに、中学校の図書館に置いてあったんですからね。この表紙の本が・・・。手にした理由はもちろんこの表紙の女。・・・もちろんそんなことは誰にも言えない。ただ、以前から無類の本好きであったことは功を奏した。それに加えて、私は以前からのSFファンということになった。この本を不自然なく手にするために・・・。
やられた本
































































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