めんどくせぇことばかり 『國語元年』 井上ひさし
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『國語元年』 井上ひさし

私、これテレビで見た。本見て、すぐそう思って購入。

明治時代、幕藩体制が倒されて、日本は天皇を頂点にいただく明治政府のもとの統一されました。しかし、一つことを始めようと思っても、言葉が通じません。みんな自分の使ってる言葉が当たり前だと思ってるけど、それってすごい方言で、ちっとも通じてなかったわけです。軍隊なんか困ったでしょうね。

だから、明治政府は言葉の統一を急務とします。このお話は、明治初期の文部省で、方言差を乗り越えることのできる「全国統一話し言葉」を制定せよと命じられて悪戦苦闘する南郷清之輔の姿を描いたものです。

南郷家自体が、清之輔が長州、妻とその父が薩摩、以下使用人らは江戸山の手、江戸下町、大阪河内、南部遠野、名古屋、羽州米沢、京都、会津。・・・もう、なにがなんだか。

テレビでやってたの1985年だって。30年以上前ですね。NHKのドラマ人間模様で5回にわたって放映されたんだそうです。まあ、はっきりした記憶じゃないんだけど、とても愉快で、歴史と言うものの本質、その一端を垣間見せてくれるかのようなドラマでした。・・・もちろんそれは、「今考えてみれば」ってことですけどね。

本としては、放映中に刊行された中央公論社の『日本語の世界』全十六巻の第十巻に井上ひさし編『日本語を生きる』というのがあって、この中に収められたんだそうです。この本は、舞台版の「國語元年」の読む脚本。

たしかに、(遠い昔のことですが)テレビで見たものと違う・・・わけではないんだけど、テレビ五回分が180ページの文庫本一冊ですからね。

「全国統一話し言葉」の制定に、全国から人が集まっても話が通じていた花魁言葉や、歌舞伎等の芝居言葉が参考にされたなんて一節があって、その辺の下りを楽しみにしていたんですけどね。

さっき、amazonでこの本を探してたら、2002年に中央公論文庫から出されたものがありました。そっちで読むと、また違うのかもしれません。とにかく、“腹を抱えて大笑い”なら、この本の方がいいかも。


『國語元年』    井上ひさし

新潮文庫  ¥ 497

明治初期に方言の統一という超難問に翻弄される人々の姿を大爆笑のうちに描く


秩父を出て東京で学生生活を始めたころ、言葉ではいやな思いをした。露骨にさげすまれてわけがわからず、直そうにも何が訛ってって何が訛ってないんだか分からないんだから手の打ちようがない。兄に聞いたら、兄も同じような目に遭ったけど、兄はたまたま同郷の友人が複数いたから助かったとか言ってた。

その頃はまだ、テレビで「国語元年」をやる前のことですからね。もしも「国語元年」を知ってたら、思いっきり笑い飛ばすこともできたでしょうけどね。

今でも覚えてますよ。東京出身のやつが「僕のうちに10人も友人が集まった」とか言う話をしていたんですね。私はさぞかし大きな家なんだろうと思って、「そんなに人がへえるんかい」と言うと、・・・どうも分からないらしい。「おめえんちは、そんなに人がへえるんかい」と繰り返すと、「君の言ってることはさっぱりわからないよ」ってのたまわったんですよ。東京出身のやつが・・・。

ああ、腹が立つからもうやめた。

遠野 「おやすめぇんせ」
米沢 「ねんべ」
会津 「ねんたくなった」
山の手 「おやすみあそばし」
下町 「おひけなさいあし」
名古屋 「ぎょしなされ」
京都 「おやすみやす」
大阪 「ねくさるか」
山口 「およりませ」
鹿児島 「よくやんせ やすんみやんせ」
秩父 「ねみ」




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No title

私の方もお隣の地ですが

子どもの頃は飯能弁にどっぷりと浸かってましたよ。

因みに

ねるべぇ~

ねにゃあ~

多くの場合に べぇ~ と にゃあ~ が語尾につきましたわ。

行かにゃあ~かい  来にゃ~かい 
買わにゃあ~かい  買うべぇ~

なんって言ってましたよ。

奥武蔵の山人 さま

コメントありがとうございます。
奥多摩まで含めて、ほぼ隔たりのない一枚のお盆のように思ってましたが、飯能に「にゃあ~」があったとは驚きです。名古屋が混ざってるわけではないでしょうけど。
面白いですね。

ありがとうございました



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この本、今でも売れてるんですね。何時頃読んだんだろう。記憶も定かじゃないけど・・・。この男の子が嫌いでね。涙が出た。白血病で入院してた女子高生にこの本を送ったことがある。感想、聞かせてもらってないな。



中学1年で読んだと思うんだけどな。アレクサンダーの伝記。夏休みの読書感想文で郡市の大賞を取ったんだ。「アレクサンダーによって異なる国や民族が一つの領域にまとめられたように、いつかこの世界も・・・」・・・なんてことを書いた。なんだか、アメリカがやろうとしてるよね。・・・当時はそれがいい事のように思ってた。



高校で山岳部に入ったんだよね。もとが山ん中だからさ。そんでもって山岳部っていうのもどうかと思ったんだけど。この本を読んじゃったもんでね。入部したての1年の夏休み、北鎌尾根から槍に登った。・・・記憶に誤り。取り付いただけだった。



今みたいに女の裸が氾濫している時代じゃなかったわけですよ。私の中学生時代っていうのは・・・。そんな時代なのに、中学校の図書館に置いてあったんですからね。この表紙の本が・・・。手にした理由はもちろんこの表紙の女。・・・もちろんそんなことは誰にも言えない。ただ、以前から無類の本好きであったことは功を奏した。それに加えて、私は以前からのSFファンということになった。この本を不自然なく手にするために・・・。
やられた本








































































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