めんどくせぇことばかり 新たな事態『悪の指導者論』 山内昌之 佐藤優
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新たな事態『悪の指導者論』 山内昌之 佐藤優

お二人のおっしゃってることを聞いて、自分の考えを再確認できました。ありがたいことです。何の話かと言うと、《圧倒的に多くの人が、トランプは「原因」だと言ってるけど、実は、トランプは「結果」である》と言うことです。

因果の法則によれば、「何ごとも物事の結果として登場し、そのあとに起こることの原因となる」と言うことになるわけですけど、その性質として強調すべき点を考えれば、トランプは原因であるよりも、圧倒的に結果としての性格が強い。
第一次世界大戦中にオスマン帝国領をサイクス・ピコ条約によって英仏露が分割し、再編しました。このサイクス・ピコ協定の体制が無理になっていたから、ある状況ではアルカイダとなり、別の状況ではISが出てくるわけです。根っこの部分にある、中東での第一次世界大戦の処理が機能不全を起こしているから、構造的な要因でこういう事態が浮上するわけです。

・・・1945年の第二次世界大戦の終了によって冷戦体制が成立し、そこでできたものが国際連合であり、IMFであり、世界銀行あるいはNATOなわけです。これらが機能不全を起こしているところを、今までは様々な弥縫策によってごまかしてきました。しかし、もうそれが限界になった。それがトランプという形で現われてきたと思うのです。
本書p85-86

アメリカ合衆国は世界を相手している第一の当事者ですからね。その現象も最初に現れるわけです。トランプ大統領は、“結果”は“結果”であるけれども、それはアメリカ国内政治の“結果”と言うだけじゃなく、《それが限界になった》世界の影響がいち早く表れたアメリカに現れた大統領と言う意味としての“結果”でもあるということですね。

“行き詰った”というのが重大なキーワードになったのが、現状なんですね。だとすると、オバマの時は、“行き詰まり”の前で「チェンジ」と呪文を唱えてもなにも変わらず、ただただ、右往左往していたと言うことですか。

『悪の指導者論』    山内昌之 佐藤優

小学館  ¥ 907

あの頃も、ヒトラーがいて、スターリンがいて、フランクリン・D・ルーズベルトがいた
序章 ミサイルパニックの何が問題か
第1章 歴史の「必然」が生んだ大統領 ドナルド・トランプ
第2章 祖父と父の呪縛をはねのけた指導者 金正恩
第3章 歴史家にして希代の語り手 ウラジーミル・プーチン
第4章 軍を排除する男 レジェップ・タイイップ・エルドアン、終身最高指導者 アリー・ハメネイ
終章 核を持つ北朝鮮と日本


オバマは任期の最後になってキューバやミャンマーとの国境正常化をしていきましたよね。まるで、置き土産のように・・・。置き土産の中でも一番厄介なのが、・・・少なくともトランプ政権にとって一番厄介なのは、イランと結んだ核合意ですよね。

オバマがイランとの間に結んだ核開発に関する合意は、アメリカの伝統的な同盟国であるサウジアラビアとのつながりを弱め、イスラエルとの関係を悪化させたわけですよね。

アメリカは21世紀初頭のイラク戦争で、自ら血を流してスンナ派のフセイン政権を倒した。そして、イラクにシーア派の政権を樹立した。その後のイラクでは、同じシーア派のイランの影響力が強まりレバント地域は「シーア派の三日月地帯」と化した。アメリカが犠牲を払ったイラクは、イランの重要な資金源となった。

トランプは現在、オバマによって弱められたサウジアラビアとの関係にてこを入れ、さらにトランプが重要視するイスラエルとサウジアラビアが接近してきている。

たしかにそうですよね。最近の中東では、過去100年間見られなかった現象が起きてきていますね。なにしろ、エルサレムにサウジアラビアの要人が訪れて安全保障のついてイスラエルと会談しているんですからね。

エジプトの力が弱まり、イラクではフセインが殺されました。スンナ派を代表するのはサウジアラビアなわけです。そのサウジがイスラエルと接近するなら、シオニズム対アンチシオニズムという対立構造はなくなります。アラブ対ユダヤもない。いま、軸になってるのは、シーア派対スンナ派、イラン対イスラエルなんですね。

もはや、アラブは一つじゃないし、イスラムも一つじゃない。パン・アラブ主義も、パン・イスラム主義も、そこでは通用しないんですね。




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こんな本、あんな本


この本、今でも売れてるんですね。何時頃読んだんだろう。記憶も定かじゃないけど・・・。この男の子が嫌いでね。涙が出た。白血病で入院してた女子高生にこの本を送ったことがある。感想、聞かせてもらってないな。



中学1年で読んだと思うんだけどな。アレクサンダーの伝記。夏休みの読書感想文で郡市の大賞を取ったんだ。「アレクサンダーによって異なる国や民族が一つの領域にまとめられたように、いつかこの世界も・・・」・・・なんてことを書いた。なんだか、アメリカがやろうとしてるよね。・・・当時はそれがいい事のように思ってた。



高校で山岳部に入ったんだよね。もとが山ん中だからさ。そんでもって山岳部っていうのもどうかと思ったんだけど。この本を読んじゃったもんでね。入部したての1年の夏休み、北鎌尾根から槍に登った。・・・記憶に誤り。取り付いただけだった。



今みたいに女の裸が氾濫している時代じゃなかったわけですよ。私の中学生時代っていうのは・・・。そんな時代なのに、中学校の図書館に置いてあったんですからね。この表紙の本が・・・。手にした理由はもちろんこの表紙の女。・・・もちろんそんなことは誰にも言えない。ただ、以前から無類の本好きであったことは功を奏した。それに加えて、私は以前からのSFファンということになった。この本を不自然なく手にするために・・・。
やられた本








































































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