アレクサンドロス『人に話したくなる世界史』 玉木俊明
NHKでやってる《チコちゃんに叱られる》っていう番組が面白い。出演者が次々に「ボーッと生きてんじゃねーよ!」って、チコちゃんに叱られるんです。私もこの歳になるまで、ボーッとして生きてきたから、きっとチコちゃんに叱られる。
なんでそんな話になったかっていうと、私が言いたかったのは「ベラベラしゃべってんじゃねーよ!」ってことなんですが、そう思ってたら、ついついチコちゃんの「ボーッと生きてんじゃねーよ!」を思い出しちゃったわけです。
・・・で、なにが「ベラベラしゃべってんじゃねーよ!」かっていうと、「ベラベラ」しゃべってるようだけど、なにを言っているのかわからないのは、違う言語を話している人ですね。つまり異民族なわけです。北アフリカには《ベルベル人》と呼ばれる民族がいるようですが、周辺諸民族や新たな入植者との接触の中で、《ベルベル人》と呼ばれるようになったんでしょうね。
語源は、ギリシャ語の《バルバロイ》にあるようです。古代ギリシャでは、自分たちのことをヘレネス、異民族をバルバロイと呼んで蔑んだようですね。やはり「バルバル」わけの分からないことをしゃべっていたからじゃないでしょうかね。
マケドニアはギリシャにとってバルバロイなんですね。野蛮人と蔑まれたわけです。
「なにしゃべってるかさっぱり分からない」って、言われたことがあるんです。大学に入学して、東京暮らしを始めて間もなくの頃です。「君の言葉はさっぱりわからない」って。・・・悔しかったなぁ~。
マケドニア人も悔しかったと思うんです。おそらくそのコンプレックスが、飛躍のばねになったんじゃないかと。
それを体現したのがフィリップ2世であり、その子のアレクサンドロス大王であったということです。変化は、辺境から始まるということですね。


このブログの下の方に《こんな本、あんな本》というコーナーを設けて、そのなかで『若き英雄 アレクサンダー大王の一生』という本を紹介しています。中学校一年生の時に読んで、読書感想文で郡市で大賞を取りました。いま考えると、書いたことはくだらないことなんですが、賞をもらっちゃいましたからね。・・・うれしくてね。
そうそう、この本で最初に取り上げられたのがアレクサンドロス大王なわけですが、そのテーマは「なぜインダス川を越えられなかったのか」というものなんですね。逆に言えば、“なぜ、インダス川流域まで一気に行くことができたのか”ってことですね。
よく言われるのは、長い遠征で厭戦機運が高まっていたことが上げられますが、そりゃその通りでしょうね。しかもそこから先は、オリエントの商業ネットワークの外の世界、まさに未知の世界なわけですからね。行きたかないですよね。
でも、インダス川までやってきたわけですよ、ギリシャの兵隊たちが・・・。やってこられた側は、大恐慌をきたしたはずですね。その刺激があったからこそマウリヤ朝という統一王朝が生まれたんでしょうね。だから、これからインドにはルートが開けることになるわけです。
そんなわけで、未開の東方をアレクサンドロスが切り開いて、進んだギリシャの文化を伝えたんじゃないんですね。あれK樹サンドロス以前から東西の交流があり、当然のように東方の方がギリシャよりも豊かだったと・・・、そういうことのようですね。

一喜一憂。ぜひポンとひと押しお願いします。
なんでそんな話になったかっていうと、私が言いたかったのは「ベラベラしゃべってんじゃねーよ!」ってことなんですが、そう思ってたら、ついついチコちゃんの「ボーッと生きてんじゃねーよ!」を思い出しちゃったわけです。
・・・で、なにが「ベラベラしゃべってんじゃねーよ!」かっていうと、「ベラベラ」しゃべってるようだけど、なにを言っているのかわからないのは、違う言語を話している人ですね。つまり異民族なわけです。北アフリカには《ベルベル人》と呼ばれる民族がいるようですが、周辺諸民族や新たな入植者との接触の中で、《ベルベル人》と呼ばれるようになったんでしょうね。
語源は、ギリシャ語の《バルバロイ》にあるようです。古代ギリシャでは、自分たちのことをヘレネス、異民族をバルバロイと呼んで蔑んだようですね。やはり「バルバル」わけの分からないことをしゃべっていたからじゃないでしょうかね。
マケドニアはギリシャにとってバルバロイなんですね。野蛮人と蔑まれたわけです。
「なにしゃべってるかさっぱり分からない」って、言われたことがあるんです。大学に入学して、東京暮らしを始めて間もなくの頃です。「君の言葉はさっぱりわからない」って。・・・悔しかったなぁ~。
マケドニア人も悔しかったと思うんです。おそらくそのコンプレックスが、飛躍のばねになったんじゃないかと。
それを体現したのがフィリップ2世であり、その子のアレクサンドロス大王であったということです。変化は、辺境から始まるということですね。
『人に話したくなる世界史』 玉木俊明 文春新書 ¥ 950 『母をたずねて三千里』のマルコはなぜイタリアからアルゼンチンへ渡ったのか? |
このブログの下の方に《こんな本、あんな本》というコーナーを設けて、そのなかで『若き英雄 アレクサンダー大王の一生』という本を紹介しています。中学校一年生の時に読んで、読書感想文で郡市で大賞を取りました。いま考えると、書いたことはくだらないことなんですが、賞をもらっちゃいましたからね。・・・うれしくてね。
そうそう、この本で最初に取り上げられたのがアレクサンドロス大王なわけですが、そのテーマは「なぜインダス川を越えられなかったのか」というものなんですね。逆に言えば、“なぜ、インダス川流域まで一気に行くことができたのか”ってことですね。
アレクサンドロスの快進撃には、インダス文明とオリエントの商業ネットワークに始まり、アケメネス朝が整備したルートがあったことです。それをあらわしているのが、インダス川まで到達したマケドニア軍が、それ以上東に進むことを断念して、反転せざるを得なかったことでしょう。 本書p29 |
でも、インダス川までやってきたわけですよ、ギリシャの兵隊たちが・・・。やってこられた側は、大恐慌をきたしたはずですね。その刺激があったからこそマウリヤ朝という統一王朝が生まれたんでしょうね。だから、これからインドにはルートが開けることになるわけです。
そんなわけで、未開の東方をアレクサンドロスが切り開いて、進んだギリシャの文化を伝えたんじゃないんですね。あれK樹サンドロス以前から東西の交流があり、当然のように東方の方がギリシャよりも豊かだったと・・・、そういうことのようですね。


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