めんどくせぇことばかり 『山頭火のぐうたら日記』 村上護 編
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『山頭火のぐうたら日記』 村上護 編

山頭火に入れあげてたのはずいぶん前のことになります。入れあげたと言っても私のことですから、なんでもかんでも表面的なもので、血になり肉になりというようなものではございません。

でも、だらしなく酒に逃げる人生を送ってきましたので、なんとなく共感できる感覚を味わいました。とぼとぼと一人で山を歩くのが好きだったということも、なんとなく彼がその句を詠んだのと同じ道をたどっているような感じを味わうのを助けていたかもしれません。血になり肉となりということはありませんけど、それでも爪の先くらいにはなっているような気がします。
イメージにあるのは版画の畦地梅太郎の世界なんですね。かつて、山頭火の句に触れたとき、私が頭に思い描いていたのは畦地梅太郎の版画の中の山男たちでした。もちろん感覚的なものではありますが、・・・なぜか、・・・ね。

たとえば、《落葉ふんでどこまでも落葉》の道を歩いているのは、この山男。《しぐるるや しぐるる山へ歩み入る》のは、やはりこの山男だったんですね。

そして、何十年ぶりかに山頭火の本に触れた今、やっぱり頭の中で旅を続けるのは、畦地桃太郎の山男でした。



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種田山頭火の随筆、日記、書簡の中からつぶやき、ため息、叫びを集めた山頭火語録集
旅 歩かない日はさみしい
俳句 句は魂なり
人間 愚に生きる外なし
人生 どうにもならない私であった
社会 故郷忘れがたし


しかし、今になって山頭火の本を選んだのには、やはり理由があります。けっこう、その理由に向き合うのは、私としてもたいへんです。「大変だからこそ、山頭火」・・・かな。

かつては山頭火の享年を気にしたことはありません。しかし、今は気になりました。気になって調べてみたところ、58歳。今の私と同じ年でした。山頭火は、この私の歳には死んだのでありました。

旅に生き旅に死んだ者たちの流れを、「無用者の系譜」と呼ぶことがあるそうです。ああ、私はずいぶん一生懸命生きてきました。何の取りえも、力もないにもかかわらず、何かの役に立ちたいと、人のためになりたいと頑張りました。取りえも力もなくっても、何十年も頑張れば、自分で期待するほどではなくても、少しは何となんとかなったこともあったろうと思います。

でも、ここからは、・・・山頭火が死んだこの歳からは、これ以上のことはあきらめて、私は「無用者の系譜」に入りたいです。無用の人として、これから先を生きてみたいですね。


この本は句集ではありません。山頭火は「行乞記」や「日記」に、《はみ出し部分に書きつけている偶感といった類の一文》とこの本の著者が言う文章を残しているんだそうです。

たしかにそう、本文よりも、そういった文章に“神が宿る”こともありますよね。そんな文章を集めたのがこの本ということです。けっこうおもしろいです。

さて、「無用者の系譜」ですが、著者はここに山頭火のほか、西行、宗祇、芭蕉らを上げてます。・・・「無用者の系譜」もあきらめて、もっと本質的な「用のない者」を目指すことにします。




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こんな本、あんな本


この本、今でも売れてるんですね。何時頃読んだんだろう。記憶も定かじゃないけど・・・。この男の子が嫌いでね。涙が出た。白血病で入院してた女子高生にこの本を送ったことがある。感想、聞かせてもらってないな。



中学1年で読んだと思うんだけどな。アレクサンダーの伝記。夏休みの読書感想文で郡市の大賞を取ったんだ。「アレクサンダーによって異なる国や民族が一つの領域にまとめられたように、いつかこの世界も・・・」・・・なんてことを書いた。なんだか、アメリカがやろうとしてるよね。・・・当時はそれがいい事のように思ってた。



高校で山岳部に入ったんだよね。もとが山ん中だからさ。そんでもって山岳部っていうのもどうかと思ったんだけど。この本を読んじゃったもんでね。入部したての1年の夏休み、北鎌尾根から槍に登った。・・・記憶に誤り。取り付いただけだった。



今みたいに女の裸が氾濫している時代じゃなかったわけですよ。私の中学生時代っていうのは・・・。そんな時代なのに、中学校の図書館に置いてあったんですからね。この表紙の本が・・・。手にした理由はもちろんこの表紙の女。・・・もちろんそんなことは誰にも言えない。ただ、以前から無類の本好きであったことは功を奏した。それに加えて、私は以前からのSFファンということになった。この本を不自然なく手にするために・・・。
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