めんどくせぇことばかり 『テント泊登山』 PEAKS
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『テント泊登山』 PEAKS

やっぱり歳を取ると、性格が少しひねちゃいますね。何かと昔の苦労を語りたがるのも、やっぱりその傾向の片鱗なんでしょう。「なんかと言うと、すぐ昔を持ち出して」って、若造に言われるんですよ。・・・でもね。たしかに、“今”という時代を拒否してますからね。そうなると、持ち出すのは昔のことばっかり。

かと言って、“今”を全部拒否しているわけではありません。大変申し訳ない話なんですが、時には拒否し、時には受け入れているんです。正直に申しましょう。都合のいいものは受け入れ、都合の悪いものは拒否しているんです。

なかでも、山で使う道具というのは、いやいや、素晴らしく進化しましたね。はじから全部、受け入れています。足のせいで山から離れていた間にこんなにも進化して、私はまるで浦島太郎状態です。

私が高校で山岳部に入ったころは、ザックはキスリング、テントも同じような綿帆布素材の三角のものでした。フライ張ったって、雨が降ったら、なかを快適に保つのはとても難しい代物でした。だから、テントの張り方はきっちり習いましたよ。細引きの使い方も、溝の掘り方も・・・。少しでも快適に過ごすためにね。

何日間かの縦走がそのまま雨降り期間にあたったことがありました。雨の中でテントを張って、雨の中で一晩過ごして、翌朝、雨に濡れたテントをたたんでキスリングにしまう。その日の夕方は、また雨の中で雨に濡れたテントを張る。奥秩父を歩いてる二泊三日が、全部雨の中。そして、山を下りたら晴れました。

そうそう、雨に濡れて水を吸った綿帆布のテントって、泣きたくなるほど重いんですよね。

でも、大学に入ったら、何だか蒲鉾みたいな形をしたナイロンのテントでしたね。いや~、これは本当にうれしかった。仕事をするようになってからも山の道具の進化は進みましたけど、私はそんなに新しいものに飛びつく方じゃありませんでした。第一、値段も高いですしね。

そして、三十代に入って間もなく、足がダメになって、それから二十数年間山から離れました。「なんだよ~、山登れね~のかよ~」とかなんとか言いながら、頭来て山の道具のけっこう捨てちゃいました。そのうち捨てるのもめんどくさくなってね。当時使ってたもので今残ってるのは、捨てるのもめんどくさくなって捨てなかったものだけ。

また山に登るようになるとは思ってなかったんです。浅はかでした。医学は進歩してたんですね。医学とともに山の道具も進化して、今の道具は本当にすごいですね。テントもシュラフも、軽くてコンパクトになっちゃって。石井スポーツに道具を見に行って、店員に話を聞いてびっくりしてしまいました。靴選びひとつとっても、昔の常識は全然通じませんでした。



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テント泊なら山との距離がもっと近くなる。・・・初心者でも安心なテント場 25コース
AREA1 首都圏の山
雲取山 川苔山 大岳山 金時山 菰釣山 檜洞山
AREA2 首都圏近郊の山
雨飾山 至仏山 那須岳 赤岳 天狗岳 硫黄岳 瑞牆山 石老山 竜ヶ岳
AREA3 北アルプス・南アルプス
白馬岳 立山 燕岳 涸沢 穂高 常念岳 蝶ヶ岳 北岳 甲斐駒 仙丈ヶ岳


最初に紹介されている《テント泊登山》が雲取山ってのがいいじゃないですか。かつての私のホームグラウンドです。山岳部ってお金がかかりました。装備もそこそこかかりますしね。でも、部に共用の装備があったし、絶対必要なのは登山靴くらいですね。いまならゴアテックスの雨具がどうのと言うところですが、家にあるカッパで十分。ゴアテックスとのマイナス分は若さと体力で間に合わせました。

それ以上にあっちの山に登りたい、こっちの山に登りたいって思えば、交通費がかかります。お金を稼いで、それを山につぎ込むんですが、今みたいにアルバイトがどこにでも転がってたりしなかったですからね。そこで、山小屋です。地元の奥秩父の山小屋でバイトしました。なかでも一番近い山小屋が雲取山でした。

とはいえ高校生ですから、そして土曜日は半日でしたから、祝日が重なって連休にならないと山小屋に行けない。行っても一泊二日ですから、バイトの主体は歩荷です。35キロかついで3500円。その晩から翌日の午前中、山小屋で働いて、歩荷と合わせて5000円稼いで帰ります。

自分のうちからカブをふかして出かけます。当時はロープウェイがあって、大輪から三峰神社まで行ってました。大輪までカブで行くんですね。すると、ロープウェイの駅に歩荷の荷物が申告したキロ数だけおいてあるんです。

山岳部で行くときはもちろんテントですが、そんなわけで、個人で行くときは大体バイト込みなんですね。友人との縦走でも、雁坂や甲武信の小屋でもバイトしてたんで、テント持って行く必要がなかったんです。奥秩父は自由な領域でしたね。ただ、アルプスに比べて夏は暑いんですけどね。


「昔は大変だった」って語ることは、そう語ることで、今の人にはおそらく出来ないであろう苦労を「私はかつてしてきた」と、どこか偉そうに言っちゃってるんでしょうか。「だから、ほら、もうちょっと頑張ろう」ってくらいのつもりなんだけど、言われる側からすれば、「なんだよ。すぐ昔は、昔はって」ってことにもなるでしょう。

でも、昔が今に比べて大変だったのは本当ですからね。昔から生きてる人は、その分の経験があるわけです。それを今に生かしてほしいと思って何が悪いでしょう。・・・なんだ、ひねてるのはすぐに文句を返す若造の方か。でも、私が身勝手に“今”を拒否しているのは確かなことですし、そうとうひねた人間であることも間違いないんですけど。

さて、テント泊分の体力が戻ったかな。




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この本、今でも売れてるんですね。何時頃読んだんだろう。記憶も定かじゃないけど・・・。この男の子が嫌いでね。涙が出た。白血病で入院してた女子高生にこの本を送ったことがある。感想、聞かせてもらってないな。



中学1年で読んだと思うんだけどな。アレクサンダーの伝記。夏休みの読書感想文で郡市の大賞を取ったんだ。「アレクサンダーによって異なる国や民族が一つの領域にまとめられたように、いつかこの世界も・・・」・・・なんてことを書いた。なんだか、アメリカがやろうとしてるよね。・・・当時はそれがいい事のように思ってた。



高校で山岳部に入ったんだよね。もとが山ん中だからさ。そんでもって山岳部っていうのもどうかと思ったんだけど。この本を読んじゃったもんでね。入部したての1年の夏休み、北鎌尾根から槍に登った。・・・記憶に誤り。取り付いただけだった。



今みたいに女の裸が氾濫している時代じゃなかったわけですよ。私の中学生時代っていうのは・・・。そんな時代なのに、中学校の図書館に置いてあったんですからね。この表紙の本が・・・。手にした理由はもちろんこの表紙の女。・・・もちろんそんなことは誰にも言えない。ただ、以前から無類の本好きであったことは功を奏した。それに加えて、私は以前からのSFファンということになった。この本を不自然なく手にするために・・・。
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