めんどくせぇことばかり 『歴史の生かし方』 童門冬二
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『歴史の生かし方』 童門冬二

かつては、童門冬二さんの歴史小説は読んでも、童門冬二さんの歴史随筆は読みませんでした。随筆で、歴史に関わる童門さんの知識であるとか、歴史の活かし方とかを読んでしまうのは、なんだか、安易な道を選んでしまったいるかのように考えていたんです。

童門さんから学ぼうとするなら、童門さんの書いた小説を読んで、たくさん読んで、ジワジワそれを自分の血なり、肉なりにしていけばいいと思ってたんです。時間はかかるけど、かえって時間をかけて苦労して得たものは、童門さんの受け売りとしてではなく、自分のものとなって使いこなせるって思ったんですね。

それって、間違っていないと思うんです。

童門さんのものだけじゃなくて、いろいろな人の本を読んで血肉にしたものは、今、本当に私を助けてくれています。だけど、歴史小説を書いている人たちの随筆って、それこそれこそレモン20個分のビタミンCとか、しじみ1800個分のオルニチンとかみたいなもんでしょ。濃縮エキスなんですよ。もはやそれ自体に、レモンの輪切りを口にしたときの衝撃はないし、しじみ汁が荒れた胃腸を慈しんでくれる感覚はありません。

本物の濃縮エキスなら身体に聞くんでしょうが、歴史は感動があってこそ身体に染み込んでいくものだと思います。時間をかけて、心を動かされてこそ、血になり、肉になるんだと思うんです。

ただ、小説に感動しても、それをどう活かすかは、けっこう別もんなんですね。

『歴史の生かし方』    童門冬二

青春出版社  ¥ 994

組織の、リーダーの、そして自分自身の、「壁」を乗り越える歴史との向き合い方
第一章 人間も歴史も「向き合う人」しだい
第二章 夢かなわぬ人生にもまた意義がある
第三章 忘れられていた歴史にこそ「日本人の誇り」
第四章 時代が変わっても変わらぬリーダーシップの源泉
第五章 正論だけでは渡れぬ世を生きる心得
第六章 歴史から学んだ「譲れない生き方」


「歴史を勉強して何の意味があるの?」って、じつは私、よく言われるんです。

高校生と交わる機会がよくあるし、なかでも、どちらかと言えば勉強が苦手な人たちと交わってきたんですね。彼らにとって、歴史は、「面白い」と思うことはあっても、それを知ってなにかの役に立てるべきものとは、到底思っていないんです。

私も、彼らに歴史を語る機会が多く、できれば面白いってところから興味をもたせたいと思ってました。いつもいつも《面白い》ってわけにいかないですけどね。

だけど、なんとか「面白い」ってところまで持っていけたとしても、結局、彼らにとっては、歴史は「何の意味があるの?」ってことなんですね。

そんな時は、いつも言ってるんです。「面白いでしょ。もっと面白い話がいっぱいあるんだよ。今は、面白いってことで十分だよ」って。

まだ、人生経験の少ない高校生に、それをどう生かしていくべきなのか。あるいは、歴史を知ることで、自分の立ち位置を知り、進むべき道をみずから判断できるだけの能力を養うなんて、先のまた先。今は、面白いって思ってもらえればね。

でも、いい歳になってくれば、それを生かさなきゃいけなくなります。歴史をどう活かすのか。それに飢えている人には、レモン20個分のビタミンCだろうが、しじみ1800個分のオルニチンだろうが、そのままその人に埋め込まれたいくつもの感動がいっぺんに目を覚まします。

そう、こういう本は、そういうときにこそ読まれるべきものですね。

それにしてもこの本、たった994円の本で、たった200ページ足らずの本です。それでいて、書かれていることはしじみ1800個分のオルニチンですからね。




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テーマ : 読んだ本
ジャンル : 本・雑誌

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^^

童門冬二氏・この方の小説は読んだことがありません。動画を通して話を聞くのがメインになっています。あの落ち着いた雰囲気。ブレない意見。男気のある人なのかなぁと想像します^^)/

waravino さま

昨年末に亡くなった義父と同じ昭和2年の生まれ。とにかく書いてらっしゃいますね。老いてますます盛んという感じです。

ありがとうございました



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こんな本、あんな本


この本、今でも売れてるんですね。何時頃読んだんだろう。記憶も定かじゃないけど・・・。この男の子が嫌いでね。涙が出た。白血病で入院してた女子高生にこの本を送ったことがある。感想、聞かせてもらってないな。



中学1年で読んだと思うんだけどな。アレクサンダーの伝記。夏休みの読書感想文で郡市の大賞を取ったんだ。「アレクサンダーによって異なる国や民族が一つの領域にまとめられたように、いつかこの世界も・・・」・・・なんてことを書いた。なんだか、アメリカがやろうとしてるよね。・・・当時はそれがいい事のように思ってた。



高校で山岳部に入ったんだよね。もとが山ん中だからさ。そんでもって山岳部っていうのもどうかと思ったんだけど。この本を読んじゃったもんでね。入部したての1年の夏休み、北鎌尾根から槍に登った。・・・記憶に誤り。取り付いただけだった。



今みたいに女の裸が氾濫している時代じゃなかったわけですよ。私の中学生時代っていうのは・・・。そんな時代なのに、中学校の図書館に置いてあったんですからね。この表紙の本が・・・。手にした理由はもちろんこの表紙の女。・・・もちろんそんなことは誰にも言えない。ただ、以前から無類の本好きであったことは功を奏した。それに加えて、私は以前からのSFファンということになった。この本を不自然なく手にするために・・・。
やられた本






























































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