『からだ想いのひとりごはん』 奥薗壽子
のっけから、泣き言で始まりました。《こんなことを書くと笑われるかもしれませんが、私は一人でご飯を食べるのが苦手でした》って言うんです。私はどうでしょう。
私は、・・・一人でご飯を食べるのが、・・・苦手ではありません。たしかに、少しでも家族と一緒に楽しくご飯を食べたいって思っています。私の料理歴は山の食当で始まりますが、仲間がしっかり食べられるように、なんだかんだと工夫したりしました。
だけど私、一人でご飯を食べるのが、わりと好きです。一人でお店に入るのはとても嫌なんですけど、一人で食べるのは、好きです。
それはそうと、奥薗さんも同じみたいです。ずーっと、《家族のためにご飯を作ってきたけれど、子どもたちが大きくなって、それぞれ自分の時間を持つようになると・・・》ってことみたいです。私のところでは、もう私と連れ合いだけになってしまいましたからね。多くて二人、少なくて一人です。
その生活も三年目に入り、食材を買う量とか、作る量とかってのは、だいぶ慣れてきました。だけど、特に一人の時は、ついつい面倒になって簡単に、例えばインスタントで済ませてしまうこともあります。
私が、仕事でやむを得ない場合を除き、ほとんど外食しないほうなので、うちはよそよりも外食が少ないです。だけど、一般的に、一人なら外食で済ませるっていうのも一つの方法ですよね。
買って余らせる、作って余らせるなら、外食ですませば、たしかに楽は楽ですね。ただ、外食を続ければ、やはり栄養は偏るし、何より野菜が不足します。
どうも奥薗さんは、そのへんから、《野菜を制するものがひとりごはんを制す》という、一つの極意に到達したようです。


この本は、一人分のご飯として、野菜をいかに美味しく、もりもり、むしゃむしゃ食べるかを追求した本と言っていいでしょう。レシピは食材ごとに紹介されていきます。野菜は31品目、レシピは135にのぼります。
子どもの成長とともにやむを得ず直面することになったひとりごはんに頭を悩ませるのは、早い人で40代、通常なら50代半ば以降って感じでしょ。世代から言って、身体が大きく変化する時期ですよね。
生命の論理からすれば、“生きる”ということの意味を全うし、あとは他の生き物の栄養分になればいいっていう年齢です。ただ人間の場合、そこから新しい人生が始まります。だから、本来、他の生き物の栄養分に回るべき時期を生き抜き、健康を維持しなければいけないわけです。
メタボを心配するくらいですから、タンパク質は足りています。ただ、タンパク質の力を活かすためのホルモンが不足しています。そのホルモンを補うのが野菜なんですね。だから、ひとりごはんの時期に入って、野菜をもりもり、むしゃむしゃ食べようってのは、理にかなっているわけです。
この本に出てくるレシピは、基本的に“ひとりごはん”ですから、手間をかけたものはありません。ただ、奥薗さんのこれまでの経験からよりすぐった、野菜を美味しく食べることを目的にした調理法、野菜をもりもり食べられることを目的にいろいろなものと組み合わせた料理です。
《野菜を制するものがひとりごはんを制す》という極意に到達した奥薗さんは、不足しがちな野菜をむしゃむしゃ食べるためには変幻自在に市販品も取り入れます。目的が達成されるなら、外食もいとわないという姿勢がいいですね。
ここのところの経験から、野菜をたくさん食べるために合わせる食材としてすごいなって思うものが二つあります。一つは豚バラ肉。どんな野菜でも大量摂取が出来ますね。もう一つは塩昆布。こっちは生の野菜と合わせるだけでうまくなるんです。塩昆布に野菜を柔らかくする酵素があるんですね。驚きですよ。ぜひ一度・・・。

一喜一憂。ぜひポンとひと押しお願いします。
私は、・・・一人でご飯を食べるのが、・・・苦手ではありません。たしかに、少しでも家族と一緒に楽しくご飯を食べたいって思っています。私の料理歴は山の食当で始まりますが、仲間がしっかり食べられるように、なんだかんだと工夫したりしました。
だけど私、一人でご飯を食べるのが、わりと好きです。一人でお店に入るのはとても嫌なんですけど、一人で食べるのは、好きです。
それはそうと、奥薗さんも同じみたいです。ずーっと、《家族のためにご飯を作ってきたけれど、子どもたちが大きくなって、それぞれ自分の時間を持つようになると・・・》ってことみたいです。私のところでは、もう私と連れ合いだけになってしまいましたからね。多くて二人、少なくて一人です。
その生活も三年目に入り、食材を買う量とか、作る量とかってのは、だいぶ慣れてきました。だけど、特に一人の時は、ついつい面倒になって簡単に、例えばインスタントで済ませてしまうこともあります。
私が、仕事でやむを得ない場合を除き、ほとんど外食しないほうなので、うちはよそよりも外食が少ないです。だけど、一般的に、一人なら外食で済ませるっていうのも一つの方法ですよね。
買って余らせる、作って余らせるなら、外食ですませば、たしかに楽は楽ですね。ただ、外食を続ければ、やはり栄養は偏るし、何より野菜が不足します。
どうも奥薗さんは、そのへんから、《野菜を制するものがひとりごはんを制す》という、一つの極意に到達したようです。
『からだ想いのひとりごはん』 奥薗壽子 文化出版社 ¥ 777 不足しがちな野菜を、簡単においしく、健康的に食べようというのが、この本のテーマです |
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この本は、一人分のご飯として、野菜をいかに美味しく、もりもり、むしゃむしゃ食べるかを追求した本と言っていいでしょう。レシピは食材ごとに紹介されていきます。野菜は31品目、レシピは135にのぼります。
子どもの成長とともにやむを得ず直面することになったひとりごはんに頭を悩ませるのは、早い人で40代、通常なら50代半ば以降って感じでしょ。世代から言って、身体が大きく変化する時期ですよね。
生命の論理からすれば、“生きる”ということの意味を全うし、あとは他の生き物の栄養分になればいいっていう年齢です。ただ人間の場合、そこから新しい人生が始まります。だから、本来、他の生き物の栄養分に回るべき時期を生き抜き、健康を維持しなければいけないわけです。
メタボを心配するくらいですから、タンパク質は足りています。ただ、タンパク質の力を活かすためのホルモンが不足しています。そのホルモンを補うのが野菜なんですね。だから、ひとりごはんの時期に入って、野菜をもりもり、むしゃむしゃ食べようってのは、理にかなっているわけです。
この本に出てくるレシピは、基本的に“ひとりごはん”ですから、手間をかけたものはありません。ただ、奥薗さんのこれまでの経験からよりすぐった、野菜を美味しく食べることを目的にした調理法、野菜をもりもり食べられることを目的にいろいろなものと組み合わせた料理です。
《野菜を制するものがひとりごはんを制す》という極意に到達した奥薗さんは、不足しがちな野菜をむしゃむしゃ食べるためには変幻自在に市販品も取り入れます。目的が達成されるなら、外食もいとわないという姿勢がいいですね。
ここのところの経験から、野菜をたくさん食べるために合わせる食材としてすごいなって思うものが二つあります。一つは豚バラ肉。どんな野菜でも大量摂取が出来ますね。もう一つは塩昆布。こっちは生の野菜と合わせるだけでうまくなるんです。塩昆布に野菜を柔らかくする酵素があるんですね。驚きですよ。ぜひ一度・・・。


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