『地層のきほん』 目代邦康 笹岡美穂
NHKでやってる《ブラタモリ》って番組見てますか。
《笑っていいとも》の司会を降りてから、いろいろな活動をされているようですが、《ブラタモリ》は、もうライフワークでしょう。NHKが離してくれそうもないのもそうですが、どこの地域もタモリさんに来てもらいたがってるでしょう。おそらく引っ張りだこ。たこみたいな顔をしているからってそう言ってるわけじゃありません。それだけ人気者ってことです。
その番組の中で、毎回披露される、地質に関するタモリの造詣の深さ、ビックリさせられます。あんだけよく知ってると、ボーッと世界を見ているだけで、面白いでしょうね。
ああ、タモリさんが時々漏らすわけの分からない含み笑い。あれは、ただ景観を見て、そこになにかタモリさんなりの地質に関わる発見をして、そこから湧いてくる含み笑いなんでしょう。
「おお、河岸段丘」とか、「なんだ、柱状節理」とか、「まったく、結晶片岩」とかを見つけて、にやにやにや~ってね。「なんて美しい縞模様」とか、「蛇紋岩のようにすべすべのお肌」とか、「流れるような扇状地」とかに、「うっ!」とかって逝ってしまってるのかもしれません。
だとしたら、うらやましい。ただボーッと景観を見ているだけで、そんなにも面白い、そんなにも気持ちのいい思いができるんだったら、ものすごく、ものすごーっくうらやましい。うらやましいじゃアーりませんか。


ふーん。水が循環しているように、岩石を作っている物質も循環しているのか。
川原にある大小の石ころは、洪水の時にはぶつかり合いながら下流に流され、だんだん小さくなって、やがては砂や泥になります。砂や泥は、河原や砂浜を経て海底に堆積し、海底の中でも特に深い海溝から地下に取り込まれていくんだそうです。おお、地底に引きずり込まれるわけですね。・・・そして地底では、・・・あいつが手ぐすね引いて待っているんでしょうか。
ちがう!
地下に取り込まれた堆積物は、一部は溶けてマグマになり、冷えて固まると岩石になるわけです。また一部は押し固められて岩石になるわけです。
そうか。🎶 さざれ石の巌となりて 🎶 と歌われるけど、砂や泥が、巡り巡って岩石になるわけですね。ただし、この循環には数千年から数億年の年月がかかるというわけか。
数千年から数億年をかけて行われることは、“私”という一個の人間にとってみれば、行われないも同じことです。ただし、“私”という一個の人間も、なにがしかの大きな循環の中の瞬間的一形態に過ぎないなら、目に見える柱状節理の一形態に、数億年の大循環を感じてほくそ笑みましょうか。
まあ、それはそれとして、この本の話です。2010年4月発行の『見方のポイントがよくわかる 地層のきほん』という本の焼き直しだそうです。旧版が数年前から品切れになったため、リニューアルして発行されたもんだそうです。
品切れになるのもわかります。Chapter1~7に59の小項目があって、それがほぼ見開きで一項目になっています。いずれもイラスト付きで解説されていて、なかには解説よりもイラストだけで何となく理解できそうなものも・・・。私なんかは、最初っから難しい言葉は読んでませんからね。イラストがとてもありがたいです。
それにしても、地球っていうのは不思議な作りになってるんですね。アメリカの原子炉でメルトスルーが起こっても、決してチャイナシンドロームにはならないですね。イラストでよくわかりました。
タモリさんがあの含み笑いの背景でエクスタシーに達しているのなら、それに勝つ方法はあれ以外に考えられません。化石になりましょう。化石になって遠い将来、その時代を生きる知的生命体に発見されるのです。その時、私は含み笑いをしているのです。含み笑いをしていることが分かるような化石人骨になるためにはどうしたらいいか、この本には書いてありませんでした。

一喜一憂。ぜひポンとひと押しお願いします。
《笑っていいとも》の司会を降りてから、いろいろな活動をされているようですが、《ブラタモリ》は、もうライフワークでしょう。NHKが離してくれそうもないのもそうですが、どこの地域もタモリさんに来てもらいたがってるでしょう。おそらく引っ張りだこ。たこみたいな顔をしているからってそう言ってるわけじゃありません。それだけ人気者ってことです。
その番組の中で、毎回披露される、地質に関するタモリの造詣の深さ、ビックリさせられます。あんだけよく知ってると、ボーッと世界を見ているだけで、面白いでしょうね。
ああ、タモリさんが時々漏らすわけの分からない含み笑い。あれは、ただ景観を見て、そこになにかタモリさんなりの地質に関わる発見をして、そこから湧いてくる含み笑いなんでしょう。
「おお、河岸段丘」とか、「なんだ、柱状節理」とか、「まったく、結晶片岩」とかを見つけて、にやにやにや~ってね。「なんて美しい縞模様」とか、「蛇紋岩のようにすべすべのお肌」とか、「流れるような扇状地」とかに、「うっ!」とかって逝ってしまってるのかもしれません。
だとしたら、うらやましい。ただボーッと景観を見ているだけで、そんなにも面白い、そんなにも気持ちのいい思いができるんだったら、ものすごく、ものすごーっくうらやましい。うらやましいじゃアーりませんか。
『地層の基本』 目代邦康 笹岡美穂 誠文堂新光社 ¥ 1,728 自分の足元が、どうなっているのか、どうやってできたのか、知りたいと思いませんか? |
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ふーん。水が循環しているように、岩石を作っている物質も循環しているのか。
川原にある大小の石ころは、洪水の時にはぶつかり合いながら下流に流され、だんだん小さくなって、やがては砂や泥になります。砂や泥は、河原や砂浜を経て海底に堆積し、海底の中でも特に深い海溝から地下に取り込まれていくんだそうです。おお、地底に引きずり込まれるわけですね。・・・そして地底では、・・・あいつが手ぐすね引いて待っているんでしょうか。
ちがう!
地下に取り込まれた堆積物は、一部は溶けてマグマになり、冷えて固まると岩石になるわけです。また一部は押し固められて岩石になるわけです。
そうか。🎶 さざれ石の巌となりて 🎶 と歌われるけど、砂や泥が、巡り巡って岩石になるわけですね。ただし、この循環には数千年から数億年の年月がかかるというわけか。
数千年から数億年をかけて行われることは、“私”という一個の人間にとってみれば、行われないも同じことです。ただし、“私”という一個の人間も、なにがしかの大きな循環の中の瞬間的一形態に過ぎないなら、目に見える柱状節理の一形態に、数億年の大循環を感じてほくそ笑みましょうか。
まあ、それはそれとして、この本の話です。2010年4月発行の『見方のポイントがよくわかる 地層のきほん』という本の焼き直しだそうです。旧版が数年前から品切れになったため、リニューアルして発行されたもんだそうです。
品切れになるのもわかります。Chapter1~7に59の小項目があって、それがほぼ見開きで一項目になっています。いずれもイラスト付きで解説されていて、なかには解説よりもイラストだけで何となく理解できそうなものも・・・。私なんかは、最初っから難しい言葉は読んでませんからね。イラストがとてもありがたいです。
それにしても、地球っていうのは不思議な作りになってるんですね。アメリカの原子炉でメルトスルーが起こっても、決してチャイナシンドロームにはならないですね。イラストでよくわかりました。
タモリさんがあの含み笑いの背景でエクスタシーに達しているのなら、それに勝つ方法はあれ以外に考えられません。化石になりましょう。化石になって遠い将来、その時代を生きる知的生命体に発見されるのです。その時、私は含み笑いをしているのです。含み笑いをしていることが分かるような化石人骨になるためにはどうしたらいいか、この本には書いてありませんでした。


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