人種差別『絶対世界が日本化する15の理由』 日下公人
《すべての人間は生まれながらにして平等であり、創造主によって一定の奪いがたい権利を与えられ、そのなかには生命、自由、および幸福の追求が含まれることを、われわれは自明の真理であると信じる》
アメリカ独室宣言の抜粋ですが、本書のp62に出てるんですが、あらためて読むと、本当に恥ずかしですね。だってそうじゃありませんか。“すべての人間”には、インディアンも黒人も含まれていないんです。そんなトマス・ジェファーソンたちが、《すべての人間は生まれながらにして平等であり・・・》とかって言ってるんですよ。しかも、アメリカっていう国はそんな独立宣言を、今でもありがたがっているわけでしょう。
・・・やっぱり、私なら恥ずかしい。
トマス・ジェファーソンが黒人女性サリー・ヘミングスを事実上の妻にしていたんですが、八分の一の黒人混血児だったんです。八分の一の混血ってのは、私なんかにすると“ほぼ白人”って思うけど、差別の上に社会を作ってる人たちにはそうじゃないんですね。
人種差別ってのは、100%の白人じゃないやつは一様に有色人種なんですよね。そして、有色人種と白人が性交すること自体が罪なわけですから、トマス・ジェファーソンはサリー・ヘミングスを表立って妻として扱うことが出来ませんでした。だから、隠し妻にせざるを得なかったなんてことおくびにも出さず、ジェファーソンは「すべての人は平等に作られ・・・」って、独立宣言を起草したんでしょ。
1859年当時、アメリカの司法長官を務めたキャレブ・カッシングは、マサチューセッツ州議会で以下のように演説しているそうです。
《割れわらは優れた白人種に属し、つまり男性にあっては知性の、女性にあっては美しさの完璧な具現化、それこそ力と特権であり、どこに行こうと、どこにいようと、キリスト教化し、文明化し、従属を命じ、征服し、君臨する権力と特権を持っている。私は自分の血と人種である白人とは、かりに英国のサクソン人であろうとアイルランド系のケルト人であろうと同格であると認める。しかし、米国のインディアンやアジアの黄色人種やアフリカの黒人が私と同格であるとは認めない》
これも、本書p68に紹介されていたものです。


マニフェスト・デスティニーってやつですね。“明白なる天命”んんん?この本では“明白なる天意”って言ってますね。そのはアイルランド系アメリカ人で雑誌編集者だったジョン・L・オサリヴァンという人が使った言葉だったそうです。本書のp67にあります。
《自由ならびにわれわれに委託された連邦自治政府の偉大な実現促進のため、神の摂理によって与えられた大陸全土に領土を拡大し、所有することは、われわれの明白なる天意の権利に基づくものである》
そんな使い方だったそうです。そして、ゴールドラッシュによって太平洋にたどり着いたことで満足するかと思ったら、更に海にフロンティアを求めて、マニフェスト・デスティニーは日本に近づいてくるんです。
1859年ですよ。ペリーが黒船で日本にやってきたのは、「嫌でござんすペリーさん」で1853年ですよ。キャレブ・カッシングが馬鹿な演説をする6年前のことです。
もう一つ、本書に初回されていた話からなんですが、やはり人種差別に関わるものです。p110にありました。
イギリス軍の捕虜になった会田雄次さんの体験談で、『アーロン収容所ー西欧ヒューマニズムの限界』っていう本に書かれたことだそうです。
会田さんが捕虜の雑役として英軍士官室を掃除中、その部屋の主の女性士官が、彼の目の前で裸になって着替えを始めたんだそうです。会田さんは、「日本人を含むアジア人を犬か鶏か、家畜なみに思い込んでいる。だから裸を見られても、別に羞恥心も働かない」と感じたそうです。
今も彼らは、クジラを捕っちゃ駄目って、馬鹿な日本人に神の愛を教えようとしているんですね。

一喜一憂。ぜひポンとひと押しお願いします。
アメリカ独室宣言の抜粋ですが、本書のp62に出てるんですが、あらためて読むと、本当に恥ずかしですね。だってそうじゃありませんか。“すべての人間”には、インディアンも黒人も含まれていないんです。そんなトマス・ジェファーソンたちが、《すべての人間は生まれながらにして平等であり・・・》とかって言ってるんですよ。しかも、アメリカっていう国はそんな独立宣言を、今でもありがたがっているわけでしょう。
・・・やっぱり、私なら恥ずかしい。
トマス・ジェファーソンが黒人女性サリー・ヘミングスを事実上の妻にしていたんですが、八分の一の黒人混血児だったんです。八分の一の混血ってのは、私なんかにすると“ほぼ白人”って思うけど、差別の上に社会を作ってる人たちにはそうじゃないんですね。
人種差別ってのは、100%の白人じゃないやつは一様に有色人種なんですよね。そして、有色人種と白人が性交すること自体が罪なわけですから、トマス・ジェファーソンはサリー・ヘミングスを表立って妻として扱うことが出来ませんでした。だから、隠し妻にせざるを得なかったなんてことおくびにも出さず、ジェファーソンは「すべての人は平等に作られ・・・」って、独立宣言を起草したんでしょ。
1859年当時、アメリカの司法長官を務めたキャレブ・カッシングは、マサチューセッツ州議会で以下のように演説しているそうです。
《割れわらは優れた白人種に属し、つまり男性にあっては知性の、女性にあっては美しさの完璧な具現化、それこそ力と特権であり、どこに行こうと、どこにいようと、キリスト教化し、文明化し、従属を命じ、征服し、君臨する権力と特権を持っている。私は自分の血と人種である白人とは、かりに英国のサクソン人であろうとアイルランド系のケルト人であろうと同格であると認める。しかし、米国のインディアンやアジアの黄色人種やアフリカの黒人が私と同格であるとは認めない》
これも、本書p68に紹介されていたものです。
『絶対世界が日本化する15の理由』 日下公人 PHP研修所 ¥ 1,836 日本の商品、文化が世界の人々を魅了する。そして、いよいよ世界の「日本化」が始まる |
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マニフェスト・デスティニーってやつですね。“明白なる天命”んんん?この本では“明白なる天意”って言ってますね。そのはアイルランド系アメリカ人で雑誌編集者だったジョン・L・オサリヴァンという人が使った言葉だったそうです。本書のp67にあります。
《自由ならびにわれわれに委託された連邦自治政府の偉大な実現促進のため、神の摂理によって与えられた大陸全土に領土を拡大し、所有することは、われわれの明白なる天意の権利に基づくものである》
そんな使い方だったそうです。そして、ゴールドラッシュによって太平洋にたどり着いたことで満足するかと思ったら、更に海にフロンティアを求めて、マニフェスト・デスティニーは日本に近づいてくるんです。
1859年ですよ。ペリーが黒船で日本にやってきたのは、「嫌でござんすペリーさん」で1853年ですよ。キャレブ・カッシングが馬鹿な演説をする6年前のことです。
もう一つ、本書に初回されていた話からなんですが、やはり人種差別に関わるものです。p110にありました。
イギリス軍の捕虜になった会田雄次さんの体験談で、『アーロン収容所ー西欧ヒューマニズムの限界』っていう本に書かれたことだそうです。
会田さんが捕虜の雑役として英軍士官室を掃除中、その部屋の主の女性士官が、彼の目の前で裸になって着替えを始めたんだそうです。会田さんは、「日本人を含むアジア人を犬か鶏か、家畜なみに思い込んでいる。だから裸を見られても、別に羞恥心も働かない」と感じたそうです。
今も彼らは、クジラを捕っちゃ駄目って、馬鹿な日本人に神の愛を教えようとしているんですね。


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