『世界の歴史はウソばかり』 倉山満
奴隷解放宣言っていうのは、いわば窮余の策っていうやつですね。本書でも、その事に触れられています。
フランスがいち早くアメリカ連合国を承認してしまったので、リンカーンはイギリスに接近したわけです。その時かかげた大義が「奴隷解放」で、もちろんタテマエです。リンカーンの考えは一貫していて、奴隷制そのものではなく、南北の対立そのものを問題視していました。
1862年3月には、奴隷制を廃止した州には財政的支援によって補償するとまで勧告していますが、その8月にニューヨーク・トリビューンに寄せられた公開質問には、以下のように答えています。
「この戦争における私の至上の目的は、連邦を救うことにあります。奴隷制度を救うことにも、亡ぼすことにもありません。もし奴隷は一人も自由にせずに連邦を救うことができるのならば、私はそうするでしょう。そしてもしすべての奴隷を自由にすることによって連邦を救えるならば、私はそうするでしょう。また、もし一部の奴隷を自由にし、他はそのままにしておくことによって連邦が救えるものならば、そうもするでしょう。私が奴隷制度や黒人種についてすることは、これが連邦を救うに役立つと信じているためなのです」
連邦の統一こそが第一で、奴隷制度は二の次ということですね。フランスがアメリカ連合国を承認したことで、奴隷は一人も自由にせずに統一を維持するという最上の策は、諦めざるを得なくなったということです。
だいたい、この奴隷解放という策を取るに当たり、リンカーンは、それに変わる苦力という中国人労働力を確保しているんですから、準備のいいことです。


第二次世界大戦におけるアメリカの盟友と言えば、本当はロシアですけど、表面上はフランクリン・D・ルーズベルトと、ウィンストン・チャーチルがタッグを組んでいたみたいな言われ方をしてますよね。
そのイギリスについてなんですが、チャーチルは、18世紀初頭スペイン継承戦争で戦功を立てたマールバラ公の子孫で、本人も軍人出身。キューバやインドの反乱軍鎮圧に従軍し、ボーア戦争の従軍体験記で有名になります。第一次大戦前後から重要閣僚を歴任し、陸海空相や植民地相も務めました。第二次世界大戦では首相になり、ヒトラーと戦うことになるわけです。
ネヴィル・チェンバレンは、対ドイツ宥和政策でヒトラーを増長させたと非難されることが多いですね。しかし、チャーチルがソ連と組んでドイツと戦うことを選んだのに対して、チェンバレンはドイツ以上にソ連を警戒し、独伊との戦争回避に動いたという状況です。
アメリカのせいで切れてしまった日英の再同盟を模索していたのもチェンバレンでした。大英帝国の経済的命綱だったインドに関しても、植民地統治から自治拡大を目指していました。チャーチルはこれに強硬に反対していたわけです。
政権がチャーチルの手に渡り、チャーチルはヒトラーという化物を潰すために、フランクリン・D・ルーズベルトという化物とヨシフ・スターリンという二人の化物に世界を委ねることになるわけです。
そして、大変残念なことながら、日本はフランクリン・D・ルーズベルトという化物とヨシフ・スターリンという二人の化物に、最初に捧げられた生贄みたいなもんだったわけですね。

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フランスがいち早くアメリカ連合国を承認してしまったので、リンカーンはイギリスに接近したわけです。その時かかげた大義が「奴隷解放」で、もちろんタテマエです。リンカーンの考えは一貫していて、奴隷制そのものではなく、南北の対立そのものを問題視していました。
1862年3月には、奴隷制を廃止した州には財政的支援によって補償するとまで勧告していますが、その8月にニューヨーク・トリビューンに寄せられた公開質問には、以下のように答えています。
「この戦争における私の至上の目的は、連邦を救うことにあります。奴隷制度を救うことにも、亡ぼすことにもありません。もし奴隷は一人も自由にせずに連邦を救うことができるのならば、私はそうするでしょう。そしてもしすべての奴隷を自由にすることによって連邦を救えるならば、私はそうするでしょう。また、もし一部の奴隷を自由にし、他はそのままにしておくことによって連邦が救えるものならば、そうもするでしょう。私が奴隷制度や黒人種についてすることは、これが連邦を救うに役立つと信じているためなのです」
連邦の統一こそが第一で、奴隷制度は二の次ということですね。フランスがアメリカ連合国を承認したことで、奴隷は一人も自由にせずに統一を維持するという最上の策は、諦めざるを得なくなったということです。
だいたい、この奴隷解放という策を取るに当たり、リンカーンは、それに変わる苦力という中国人労働力を確保しているんですから、準備のいいことです。
『世界の歴史はウソばかり』 倉山満 ビジネス社 ¥ 1,512 世界が知られたくない暗黒史を暴露 史上最も格調高いヘイト本 |
第二次世界大戦におけるアメリカの盟友と言えば、本当はロシアですけど、表面上はフランクリン・D・ルーズベルトと、ウィンストン・チャーチルがタッグを組んでいたみたいな言われ方をしてますよね。
そのイギリスについてなんですが、チャーチルは、18世紀初頭スペイン継承戦争で戦功を立てたマールバラ公の子孫で、本人も軍人出身。キューバやインドの反乱軍鎮圧に従軍し、ボーア戦争の従軍体験記で有名になります。第一次大戦前後から重要閣僚を歴任し、陸海空相や植民地相も務めました。第二次世界大戦では首相になり、ヒトラーと戦うことになるわけです。
ネヴィル・チェンバレンは、対ドイツ宥和政策でヒトラーを増長させたと非難されることが多いですね。しかし、チャーチルがソ連と組んでドイツと戦うことを選んだのに対して、チェンバレンはドイツ以上にソ連を警戒し、独伊との戦争回避に動いたという状況です。
アメリカのせいで切れてしまった日英の再同盟を模索していたのもチェンバレンでした。大英帝国の経済的命綱だったインドに関しても、植民地統治から自治拡大を目指していました。チャーチルはこれに強硬に反対していたわけです。
政権がチャーチルの手に渡り、チャーチルはヒトラーという化物を潰すために、フランクリン・D・ルーズベルトという化物とヨシフ・スターリンという二人の化物に世界を委ねることになるわけです。
そして、大変残念なことながら、日本はフランクリン・D・ルーズベルトという化物とヨシフ・スターリンという二人の化物に、最初に捧げられた生贄みたいなもんだったわけですね。


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