『言ってはならない 残酷過ぎる真実』 橘玲
正月で、年末から孫が来てます。孫が来てるのに、その親が来てないもんですから、本なんか読んでいる暇、あるはずがありません。そんなわけで、以前の記事の使いまわしです。使い回しって、とても素晴らしい考えですね。ちょっと内容を付け足しておきました。
孫の子守と飲み過ぎで、記事が滞ることがあるかもしれませんが、あしからず。
あっ、そうそう、言い訳が先になってしまいました。申し訳ありません。
あらためまして、あけましたおめでとうございます。今年もよろしくおねがいします。
まずは、前提として、犯罪を犯しやすい人間と、そうでもない人間がいるということだ。これを受け入れがたいという人は、とりあえず、この本をしっかり読んでもらう必要がある。
反社会的行動をとりやすい人間は、心拍数が低い。心拍数の性差は3歳で出現し、男子の心拍数は女子より1分間に6.1回少ない。男性の犯罪者は女性よりもはるかに多い。


幼い子にクレヨンと白い紙を渡して絵をかかせると、女の子たちはオレンジ、緑、ベージュといった暖かい色で人物、ペット、花、木を描こうとする。一方、男の子たちは黒や灰色といった冷たい色で、ロケットやエイリアン、自動車といった動きのあるものを描こうとする。これは親や先生が、「女の子らしい」あるいは「男の子らしい」絵を描くよう指導したらかではない。ところがアメリカの幼稚園の先生の大半は女の先生で、そんな男の子の特質が分からない。暖かい色を使った人物の絵を描くことのできない男の子は、どこかに異常がある可能性を指摘されて、治療の対象となる。

女子校では共学に比べ、生徒本人の望まない妊娠が少ないそうです。一般には、共学に比べて女子校は男子と知り合う機会が少ないことが原因と考えられます。まあ、当然な考えですね。
しかし、ことはそう簡単ではないんだそうです。共学では、特定のカップルは、他のカップルのつきあい方の強い影響を受けます。男子は他のカップルの男子がどのようなつきあい方をしているか、女子は他のカップルの女子がどのようなつきあい方をしているかを興味深く観察します。
男子は、他のカップルの男子が、女子から体を許されているならば、自分も自分のつきあう女子から体を許されるべきだと考えるわけです。女子は、他のカップルの女子が、男子に体を許しているならば、自分も自分のつきあう男子に体を許すべきかと考えるわけです。
他のカップルが同じ生活領域にいるため、まだ付き合っている男子に体を許していない女子は、さまざまな社会的圧力を感じることになるわけですね。
バカバカしい話のように感じますが、世の中、けっこうこんなバカバカしい考え方で進んでいるものです。

一喜一憂。ぜひポンとひと押しお願いします。
孫の子守と飲み過ぎで、記事が滞ることがあるかもしれませんが、あしからず。
あっ、そうそう、言い訳が先になってしまいました。申し訳ありません。
あらためまして、あけましたおめでとうございます。今年もよろしくおねがいします。
まずは、前提として、犯罪を犯しやすい人間と、そうでもない人間がいるということだ。これを受け入れがたいという人は、とりあえず、この本をしっかり読んでもらう必要がある。
反社会的行動をとりやすい人間は、心拍数が低い。心拍数の性差は3歳で出現し、男子の心拍数は女子より1分間に6.1回少ない。男性の犯罪者は女性よりもはるかに多い。
- 人は興奮状態にあるとき、心拍数が増える。臆病で不安を感人間は、心拍数があがる。心拍数の少ない人間は、“恐怖”という感情が欠如している。
- 心拍数の低い子供は高い子供よりも他人に対する共感力が低い。人をいじめたり、殴ったりしたとき、人がどんな気持ちになるか思いやることができない。
- 心拍数の低さ、つまり覚醒度の低さが、興奮を求めて、極端な行動に走らせる。
新潮新書 ¥ 842 進化論、遺伝学、脳科学の最新知見から、解き明かされる「残酷すぎる真実」 |
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幼い子にクレヨンと白い紙を渡して絵をかかせると、女の子たちはオレンジ、緑、ベージュといった暖かい色で人物、ペット、花、木を描こうとする。一方、男の子たちは黒や灰色といった冷たい色で、ロケットやエイリアン、自動車といった動きのあるものを描こうとする。これは親や先生が、「女の子らしい」あるいは「男の子らしい」絵を描くよう指導したらかではない。ところがアメリカの幼稚園の先生の大半は女の先生で、そんな男の子の特質が分からない。暖かい色を使った人物の絵を描くことのできない男の子は、どこかに異常がある可能性を指摘されて、治療の対象となる。
欧米でも、自然科学の分野で博士号を取得する女性の比率は10%を下回り、物理と工学では5%に届かない。これは今まで、アカデミズムにおける性差別の証拠とされてきたが、それでは生物学において女性研究者の比率が25%を占める理由が説明できない。カナダの心理学者ドリーン・キムラは自然科学における男女の偏りは、女性の脳が物理学よりも生物学に適しているのが理由だと答える。胎児の段階から男性ではテストステロン、女性ではエストロゲンなどの性ホルモンが脳に影響し、その結果、男性は空間把握や数学的推論の能力が発達し、女性は言語の流暢性を高めた。女性は自分の合理的判断により、自分にとって有利な分約進んだのだ。
男性の脳は「システム化」、女性の脳は「共感」に秀でていると述べたのは、イギリスの心理学者バロン・コーエン。プログラマーや技術職に男性が多く、看護師や介護士に女性が多いのは、脳の生理的な仕組みによって「好きなこと」が違うからだと説明した。
ボーヴォワールは、「人は女に生まれるのではない。女になるのだ」と書いた。家庭や学校での性差別的な教育が「女らしさ」を植えつけているという仮説は、社会実験としてもとらえることのできるいくつかの実例によっても否定された。
キブツはイスラエルの実験的コミューンで、子どもは幼児期から親から切り離されて共同生活し、男女を一切区別しない教育が施された。以来、4世代が経過しても、女性の7~8割は人間を相手にする仕事、中でも保育や教育の仕事を選択し、男性の大半は農作業や工場、建設、営繕の仕事を選んだ。
他の「男はモノを相手にした仕事を、女はヒトとかかわる仕事を選ぶ」というのが、キブツの大規模な社会実験の結果である。男女の嗜好の違いは、男性中心主義的な環境ではなく、脳の遺伝的・生理的な差異から生じたものである。つまり、男らしさ、女らしさは、進化が生み出した脳のプログラムなのである。
他の「男はモノを相手にした仕事を、女はヒトとかかわる仕事を選ぶ」というのが、キブツの大規模な社会実験の結果である。男女の嗜好の違いは、男性中心主義的な環境ではなく、脳の遺伝的・生理的な差異から生じたものである。つまり、男らしさ、女らしさは、進化が生み出した脳のプログラムなのである。
女子校では共学に比べ、生徒本人の望まない妊娠が少ないそうです。一般には、共学に比べて女子校は男子と知り合う機会が少ないことが原因と考えられます。まあ、当然な考えですね。
しかし、ことはそう簡単ではないんだそうです。共学では、特定のカップルは、他のカップルのつきあい方の強い影響を受けます。男子は他のカップルの男子がどのようなつきあい方をしているか、女子は他のカップルの女子がどのようなつきあい方をしているかを興味深く観察します。
男子は、他のカップルの男子が、女子から体を許されているならば、自分も自分のつきあう女子から体を許されるべきだと考えるわけです。女子は、他のカップルの女子が、男子に体を許しているならば、自分も自分のつきあう男子に体を許すべきかと考えるわけです。
他のカップルが同じ生活領域にいるため、まだ付き合っている男子に体を許していない女子は、さまざまな社会的圧力を感じることになるわけですね。
バカバカしい話のように感じますが、世の中、けっこうこんなバカバカしい考え方で進んでいるものです。


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