めんどくせぇことばかり 『ドキュメント 御嶽山大噴火』
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『ドキュメント 御嶽山大噴火』

やっと、この本が読めました。

2014年9月27日ですね。なんでもかんでも自分のことに関連付けて申し訳ないんですが、私が足の手術をしたのが2016年の10月ですから、その2年前。この頃は痛みが増してきて、だいぶ苦しかったころです。

この年の4月、NHKの番組の企画で、《グレートトラバース ~日本百名山一筆書き踏破~》っていうのが始まったんですね。 日本を代表するアドベンチャーレーサーの田中陽希さんが、乗り物を使わずにすべて人力で、南の宮之浦岳から北の利尻山まで踏破するっていう番組です。

この番組には、勇気づけられました。

当時、私がかかっていた医師は、私の足の様子を見て、「そんなに痛くないはず」という意見でした。それ以前にかかっていた医師もそうでした。「痛みが出たとしても、できるだけ我慢して、60歳になるのを待った方がいい」と言われていました。

60歳を過ぎて、手術をして、足が治ったら、山に登れないとしても、いろいろなところを散策したい。

番組は、私に、そんな希望を持たせてくれました。

その番組の中で、当然ですが、田中さんは御嶽山に登っています。その少し後で、噴火しているんですね。報道で流される映像を見て、息が止まる思いでした。その被災の規模を知って、愕然としてしまいました。

私自身、山をやめる前、20代で1度、30代で1度、御嶽山に登っています。いろいろな思い出と結びついて、しかも、グレートトラバースからもらった元気を踏みにじられたような気がして、御嶽山の噴火を扱った本を手にすることができませんでした。



山と渓谷社  ¥ 864

生還者たちの証言を中心に、救助現場からの報告と研究者による分析を交え緊急出版
第1章「ドキュメント御嶽山の10日間」
第2章「七つの証言」
第3章「科学的考察」
第4章「救助現場からの報告」


第1章の「ドキュメント御嶽山の10日間」は圧巻です。当日の9月27日と2日目に関しては、それこそ分刻みで状況を追っていきます。噴火による被害は広大な山域にまたがりますので、のちに各所各所から得られた情報が、時系列に並べられていきます。

《ここで何人、あそこで何人》といった情報です。やがて、救助が入って、少しずつそういった情報がまとめられていきます。火山は活動をやめていない中でのことです。救助に、全力を投入できる状況ではない中でのことです。

第3章の「科学的考察」にもありますが、御嶽山はかなり頻繁に噴火や火山性の自信を繰り返しているんですね。中には、2014年の噴火と同じように、予知できなかった突然の噴火もあったようです。

それは1979年の噴火で、規模も同じくらいだったそうです。噴火が起きたのは10月28日。3000mを超える御嶽山では紅葉シーズンはすでに終わり、冬に入ろうとしている時期ですね。入山者は少なかったはずですし、噴火した時刻が早朝だったことから、犠牲者は0だそうです。

だけど、9月27日は絶好の紅葉シーズンで、しかも好天に恵まれた日の昼の12時です。入山者は数知れず、その時刻、250人を超える人たちが山頂付近にいたそうです。

間が悪いと言えばそれまでですが、火山の噴火で自分が死ぬなんて思ってる人は、まずいませんからね。亡くなり方もかわいそうでなりません。

でも、あえて言えば、自分が火山に登ってるって意識は、やはり持つべきなんですね。なんといっても、1000年に1度とか、100年に1度とかじゃないんですから。

少し前に、馳星周さんの書いた『神奈備』という話を読みました。不幸な生い立ちの少年が、神に合うために、御嶽山に登る話です。その中で、御嶽山が噴火をしたわけではありませんが、それでも山の力は圧倒的でした。そして、最後場面で少年は、神に・・・。

私は、新たに医師を変えて、理解を得て、56歳で手術をしました。今、私は痛みもなく生活していますし、歩けますし、山にも上れます。だからこそ、ようやくこの本を読みました。・・・いつか、御嶽山に3度目の登山をします。




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テーマ : 読んだ本
ジャンル : 本・雑誌

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御嶽は、我らが誇り

今晩は。どの様な山であれ、木曽御嶽は我々東海地方に暮らす者達にとり、
一つ誇りではありますね。丁度今の時季、空気の澄んだ晴天の折は、冠雪の
英姿を名古屋市内からも拝む事ができ、霊峰富士とは異なる魅力と向合える
楽しみがありまして。

その事を踏まえた上で、去る 2014=平成26年秋の噴火時 犠牲となった各位
には、一言哀悼の意を表します。未だ一部のご遺族が、肉親のご遺体と対面
できない現実は、ただ心痛の一語でしょう。

仰る様に、御嶽は 1979=昭和54年にも噴火しています。前述の 5年前の噴火
は、その時より1カ月程早い 登山で賑わう時季だったのが不運でした。
その事を踏まえるとしても、当時入山されていた方々で「火山に登っている」
認識は余りなかったんじゃないか・・と、拙者も思う訳でして。もしもそう
した認識が共有できておれば、もう少し犠牲を抑えられた可能性も有りでしょう。これからの課題かも知れません。

いつかもう一度、御嶽登山をされる由。その折には、過去 2回あった大きな噴火に見舞われる事のない様 お祈りする事とします

HAKASE(jnkt32) さま

盆地育ちの私のところでは、見えるのはふるさとの山だけで、富士や御嶽は望むべくもありません。その分、峠を超えて、視界がひらけた時の心の浮き立つ思いは格別です。富士も御嶽も、私にはそういう、憧れの存在です。

火山列島の日本では、火の山はまさに神。山と一つになる。山と一体となる。山そのものに取り込まれる。または、山に帰るのかなぁ。

ありがとうございました



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こんな本、あんな本


この本、今でも売れてるんですね。何時頃読んだんだろう。記憶も定かじゃないけど・・・。この男の子が嫌いでね。涙が出た。白血病で入院してた女子高生にこの本を送ったことがある。感想、聞かせてもらってないな。



中学1年で読んだと思うんだけどな。アレクサンダーの伝記。夏休みの読書感想文で郡市の大賞を取ったんだ。「アレクサンダーによって異なる国や民族が一つの領域にまとめられたように、いつかこの世界も・・・」・・・なんてことを書いた。なんだか、アメリカがやろうとしてるよね。・・・当時はそれがいい事のように思ってた。



高校で山岳部に入ったんだよね。もとが山ん中だからさ。そんでもって山岳部っていうのもどうかと思ったんだけど。この本を読んじゃったもんでね。入部したての1年の夏休み、北鎌尾根から槍に登った。・・・記憶に誤り。取り付いただけだった。



今みたいに女の裸が氾濫している時代じゃなかったわけですよ。私の中学生時代っていうのは・・・。そんな時代なのに、中学校の図書館に置いてあったんですからね。この表紙の本が・・・。手にした理由はもちろんこの表紙の女。・・・もちろんそんなことは誰にも言えない。ただ、以前から無類の本好きであったことは功を奏した。それに加えて、私は以前からのSFファンということになった。この本を不自然なく手にするために・・・。
やられた本








































































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