めんどくせぇことばかり 日本史の欠陥『逆説の日本史24 明治躍進編』 井沢元彦
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日本史の欠陥『逆説の日本史24 明治躍進編』 井沢元彦

《降る雪や明治はいつまで続くんだ》

明治に入って三冊目の24巻がでました。日清戦争が終わりました。まだまだ“明治”は続きそうです。平成も終わろうってのに、“明治”は、まだまだ終わる気配を見せません。最初っから分かりきった持久戦です。全部読み終えるまで、死なないぞー!おー!

とは言ったものの、井沢さんの方が、私よりも6歳も上なんですよね。井沢さんも、死ぬ気がないんでしょうね。

さて、楽しみにしていた24巻です。首を長くして待っていた分、しつこくブログのネタにさせてもらおうと思っております。

冒頭、この『逆説の日本史』のシリーズを書き始めた1992(平成4)年、当時のことが書かれているんですが、もう25年前ですね。今年はすでに、26年目に入ってしまいました。

『逆説の日本史』は、もともと、井沢さんが週刊ポストに書いていたものを、だいたい年に1回ずつ、単行本にまとめて出版されています。私は本の方でしか読まないので、最初の本が出版されたおよそ24年前に、はじめて読んだことになります。

その第一巻の序論に、日本の歴史学が、「三つの大きな欠陥を持っていて、それが真実の歴史の解明を妨げているという認識の下に、古代史から現代史に至るすべての日本史を見直す」旨の、『逆説の日本史』の目指すところが明らかにされておりました。

・・・まるで、昨日のことのようなのに、もうあの日から24年もたってるんですね。この本の冒頭でも、ちょうど週刊ポストに序論を書いてから四半世紀の節目を迎えたということで、あらためて日本歴史学の三つの大欠陥を明らかにしています。



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日本はなぜ“眠れる獅子”に勝てたのか?
第一章 大日本帝国の構築Ⅲ 
帝国憲法と教育勅語ー知られざる「陰のプランナー」
第二章 大日本帝国の試練Ⅰ
条約改正と日清戦争への道ー「文明と野蛮の対決」のリアル
第三章 大日本帝国の試練Ⅱ
台湾および朝鮮統治ー「同化政策」の成功と誤算


《徳川綱吉はバカ殿で、生類憐みの令は希代の悪法》って、日本の歴史学は今でもそういうことを言ってるんでしょうか。だとしたら大変ですよね。だって、家康によって固められた老中の合議制による政治を、“側用人”という制度を作り出して、自分の意思を政治に反映させる道を開いたってのは、すごいことです。

戦場で人を殺すのが商売の武士、戦場で人を殺して成り上がった者たちが築き上げた江戸時代の社会。“殺してなんぼ”って世の中に、生命尊重の意識を持たせたのは《生類憐みの令》くらいの劇薬じゃないと、これは効きっこないですね。

だけど、資料を見ているだけだと、結局、《徳川綱吉はバカ殿で、生類憐みの令は希代の悪法》ってことになっちゃうわけです。たとえば、新井白石は綱吉を“暗君”と批判し、綱吉を継いだ家宣の顧問となると、直ちに進言して生類憐みの令を廃止しています。

だけど、新たな為政者が前の為政者を腐すのは、古今東西において常識といってもいいようなもの。

井沢さんの指摘は面白いです。林家を儒学の家と決めた家康の意思に背いて、荻生徂徠・室鳩巣ら、非官学の者を綱吉が重用したという経緯があるからこそ、新井白石にも出番が回ってきたってことです。にもかかわらず、白石に綱吉への感謝を口にした形跡がないことを、井沢さんは、白石こそ「尊敬できるタイプの人間ではない」と言ってます。

たしかに、資料絶対主義ってのは、ものすごく大きな欠陥ですね。

世界の歴史を見るとき、キリスト教やイスラム教といった宗教を抜きにしては、一歩も前に進めません。ところが、日本の歴史学者は、日本の歴史を見るときに、宗教の影響を軽視、または無視するんですね。これも、実例を挙げて説明されてますが、ぜひお読みください。

三つ目の欠陥は、権威主義ですね。三つの欠陥の中でも、これが一番ひどい、または、欠陥の背景にはこの権威主義があるということなんじゃないでしょうか。だいたい、戦後、アメリカさんによって、それまでの日本社会の一線級の人たちがみんな排除されて、二線級、三線級の学者がアメリカに媚を討って学会を牛耳ったわけでしょう。

おそらく、性格の悪さは、新井白石もびっくりってところなんじゃないでしょか。




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ジャンル : 本・雑誌

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こんな本、あんな本


この本、今でも売れてるんですね。何時頃読んだんだろう。記憶も定かじゃないけど・・・。この男の子が嫌いでね。涙が出た。白血病で入院してた女子高生にこの本を送ったことがある。感想、聞かせてもらってないな。



中学1年で読んだと思うんだけどな。アレクサンダーの伝記。夏休みの読書感想文で郡市の大賞を取ったんだ。「アレクサンダーによって異なる国や民族が一つの領域にまとめられたように、いつかこの世界も・・・」・・・なんてことを書いた。なんだか、アメリカがやろうとしてるよね。・・・当時はそれがいい事のように思ってた。



高校で山岳部に入ったんだよね。もとが山ん中だからさ。そんでもって山岳部っていうのもどうかと思ったんだけど。この本を読んじゃったもんでね。入部したての1年の夏休み、北鎌尾根から槍に登った。・・・記憶に誤り。取り付いただけだった。



今みたいに女の裸が氾濫している時代じゃなかったわけですよ。私の中学生時代っていうのは・・・。そんな時代なのに、中学校の図書館に置いてあったんですからね。この表紙の本が・・・。手にした理由はもちろんこの表紙の女。・・・もちろんそんなことは誰にも言えない。ただ、以前から無類の本好きであったことは功を奏した。それに加えて、私は以前からのSFファンということになった。この本を不自然なく手にするために・・・。
やられた本






















































































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