『対話 日本および日本人の課題』 渡部昇一 西尾幹二
アメリカは、本当は、日本をもっともっと長く占領するつもりでいたでしょうね。
渡部昇一さんは“25年間ないし50年間”って言ってますけど、25年間ないし50年間という長さだと、占領をやめて引き上げるタイミングっていうのが難しくなります。そして、大正から昭和初期の人たちは、25年たったあたりから、社会の第一線から引きあげていく頃になります。
その頃まで占領が続いていたら、おそらく日本人は、もう本当のことを思い出すこともできない状態になっていたでしょう。足掛け7年の占領でも、今のようなありさまなんですから。
そして、朝鮮戦争までの占領は、文字通り長期占領のつもりで行われたことだから、財界へのプレッシャーも、公職追放も、日本国憲法も、当然、長期占領を前提としていたということです。
朝鮮戦争の勃発によって、ようやくアメリカは、アジアの共産化への防波堤であった日本を、アメリカの手でつぶしてしまっていたことに気がついて、慌てて講和条約に向かうわけですね。
もちろん、反省なんてかけらもありません。日本人に仕掛けれれたウォー・ギルト・インフォメーション・プログラムはそのままに、《過去の侵略を心の底から反省した日本人》を指導しつつ、自由主義陣営の一角に加えようというわけです。そのようにして作り上げられた戦後社会なんですね。
西尾幹二さんがおっしゃってます。「いま、アメリカは日本を守るつもりもないし、庇護するつもりもないけれども、しかし手放すつもりもないし、自由にさせるつもりもない」
その通りですね。


しっかりしないといけないのに、日本人の“意見”がおかしなことになっていると西尾さんはおっしゃいます。それを、《アメリカに縋りつきたいという自己救済衝動》と言っています。
たしかに、アメリカに対する依存心が異常な状態ですよね。
というのも憲法の改正に関わる日本人の“意見”が、今、訳が分からない状況です。かつては、「平和憲法を守れ」という人たちは日米安保条約に反対していましたよね。ところが今は違います。
時々、街で、「九条を守れ」って言うよな言葉を見かけます。「改憲反対」じゃないんですね。
これですね。なぜか最近、「改憲反対」じゃなくて、「九条死守」。これだけがクローズアップされているんですね。・・・で、九条死守の人たちは、いまや日米安保条約に反対じゃないんです。アメリカに守ってもらえばいいから、九条死守なんですね。
すでにソ連はなくなりました。トランプ大統領は、新たな敵として“中国”とガタガタやってますが、私、トランプ大統領は特別な大統領だと思います。本質的に、アメリカは反日親中ですよ。
状況は変わりました。やっぱり、自分の国は自分で守るってことを、本気で政治の場にあげていかないとね。それでこそ、渡部曻一さんも浮かばれるってもんです。
あっ、いけない。この本がどういう本か、紹介するのを忘れた。じゃあ、また今度。

一喜一憂。ぜひポンとひと押しお願いします。
渡部昇一さんは“25年間ないし50年間”って言ってますけど、25年間ないし50年間という長さだと、占領をやめて引き上げるタイミングっていうのが難しくなります。そして、大正から昭和初期の人たちは、25年たったあたりから、社会の第一線から引きあげていく頃になります。
その頃まで占領が続いていたら、おそらく日本人は、もう本当のことを思い出すこともできない状態になっていたでしょう。足掛け7年の占領でも、今のようなありさまなんですから。
そして、朝鮮戦争までの占領は、文字通り長期占領のつもりで行われたことだから、財界へのプレッシャーも、公職追放も、日本国憲法も、当然、長期占領を前提としていたということです。
朝鮮戦争の勃発によって、ようやくアメリカは、アジアの共産化への防波堤であった日本を、アメリカの手でつぶしてしまっていたことに気がついて、慌てて講和条約に向かうわけですね。
もちろん、反省なんてかけらもありません。日本人に仕掛けれれたウォー・ギルト・インフォメーション・プログラムはそのままに、《過去の侵略を心の底から反省した日本人》を指導しつつ、自由主義陣営の一角に加えようというわけです。そのようにして作り上げられた戦後社会なんですね。
西尾幹二さんがおっしゃってます。「いま、アメリカは日本を守るつもりもないし、庇護するつもりもないけれども、しかし手放すつもりもないし、自由にさせるつもりもない」
その通りですね。
『対話 日本および日本人の課題』 渡部昇一 西尾幹二 ビジネス社 ¥ 1,728 その言論で何度も日本を救った二人は何に共鳴し、何で対立したのか |
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しっかりしないといけないのに、日本人の“意見”がおかしなことになっていると西尾さんはおっしゃいます。それを、《アメリカに縋りつきたいという自己救済衝動》と言っています。
たしかに、アメリカに対する依存心が異常な状態ですよね。
というのも憲法の改正に関わる日本人の“意見”が、今、訳が分からない状況です。かつては、「平和憲法を守れ」という人たちは日米安保条約に反対していましたよね。ところが今は違います。
時々、街で、「九条を守れ」って言うよな言葉を見かけます。「改憲反対」じゃないんですね。
①日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。 ②前項の目的を達するため、陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。国の交戦権は、これを認めない。 |
これですね。なぜか最近、「改憲反対」じゃなくて、「九条死守」。これだけがクローズアップされているんですね。・・・で、九条死守の人たちは、いまや日米安保条約に反対じゃないんです。アメリカに守ってもらえばいいから、九条死守なんですね。
すでにソ連はなくなりました。トランプ大統領は、新たな敵として“中国”とガタガタやってますが、私、トランプ大統領は特別な大統領だと思います。本質的に、アメリカは反日親中ですよ。
状況は変わりました。やっぱり、自分の国は自分で守るってことを、本気で政治の場にあげていかないとね。それでこそ、渡部曻一さんも浮かばれるってもんです。
あっ、いけない。この本がどういう本か、紹介するのを忘れた。じゃあ、また今度。


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