めんどくせぇことばかり 『青山に在り』 篠綾子
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『青山に在り』 篠綾子

何度か書かせてもらいましたけど、私の読書は、なんといいますか、行き当たりばったりというか、その場しのぎというか、「面白そ」って直感的に手に入れますが、実際読んでみてどうかってのは、また別なんですね。「面白そ」って感じたことに、誰も責任を負えないんです。そう、この私自身も・・・。「面白そ」って感じること自体、まったくその場限りの感情なわけですから。

いつもながら、言い訳がましい話で始まってしまいましたが、書いた人の名前を覚えてないってことなんです。そりゃ、とても有名な作家さんなら、いくら私だって忘れませんよ。・・・言い訳をすればするほど、語るに落ちるというか、馬脚を露すというか、こんな言い方をしたら、この本の作家さんが有名じゃないって様ですよね。・・・ああ、困った、困った。

ということで、この本の著者の篠綾子さんのことです。今回は、この本を手に入れたときの直感が間違ってなかったと確信したのは、読み始めて30分ほどたったころですね。だけど、そう思っても、なんていう人が書いたのかってことには、私の場合、関心が向かわないんです。ひとえに、このお話の先に進みたい一心です。

だけど、そのうち、お話の先への関心以外に、不思議な感覚を覚えたんです。「前に、この人の書いた本を読んでいる」

それが、『武蔵野燃ゆ』であったことは、まもなく気がつきました。この本は面白かったんです。鎌倉幕府が開かれたあたりの話なんです。秩父平氏から広がった各氏の地盤であるこの武蔵野は、まさに鎌倉幕府の後ろ盾であったわけです。しかし、開幕後、支配を安定させていく中で、鎌倉は、鎌倉幕府のために尽くした有力氏族を葬り去っていくんですね。比企氏も、畠山氏も・・・。

まさに、《狡兎死して走狗烹らる》 というところですね。

じっくり腰を据えて描いていけば、NHKの大河ドラマとしても十分に楽しめる話になると、確信した物語でした。そんなにも思い入れの強い作品だったのに、情けない話ですね。なんどもなんども、作家さんの名前は見てるのに、気がつかないんですからね。


『青山に在り』    篠綾子

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まっすぐ生きようとする若者たちを清冽に描いた青春時代小説のスタンダード、誕生!
川越藩筆頭家老の息子・小河原左京は、学問剣術いずれにも長け、将来を嘱望される13歳の少年。ある日、城下の村の道場で自分と瓜二つの農民の少年と出会ったところから、運命の歯車が大きく動き出す―。


なにが、そう感じさせたんでしょう。

いやいや、さっきの話。私は、この本を読んでいて、どんなところに『武蔵野燃ゆ』の人が書いた本じゃないかという感覚を抱いたんでしょう。

あらためてそう考えてみると、・・・あまりよく分からない。

共通するのは、同じ武蔵国、埼玉県のそれも中央部ですね。そのあたりを舞台にした話であるということは共通します。『武蔵野燃ゆ』は武蔵嵐山から、川島、川越あたり。今回の『青山に在り』は川越から三芳野あたり。どちらも、一様の史実を土台に、どの時代の移り変わりに翻弄されてる人々を描いています。

まあ、武蔵野をすがすがしく描いている様子と、時代の移り変わりに影響を受けながらも凛として生きていこうとする者を描いているってところだったかもしれません。

「青山あり」は、実は、「男児志を立てて郷関を出ず、学若し成る無くんば復還らず、骨を埋むる何ぞ墳墓の地を期せん、人間到る処青山あり」の方を想像してました。幕末の攘夷僧、月性の言葉ですね。熱血坊主で、吉田松陰なんかとも交流があったらしいです。この言葉も、いかにも熱血漢という感じで、ちょっと人を駆り立てすぎかな。

こちらは、「家青山に在り道自づから尊し」という言葉で、明代の孫一元という人の作った歌の一節だそうです。意味は、「今自分のいる場所を死処と思い定めていれば、その道は自ずから尊いものになる」ということだそうです。

「どこで命を落とすことになろうが、死ぬまで前向きに生きよ」

「今自分のいる場所で出来る限りのことをせよ」

今の私には、後者の方がピッタリ来ます。歳が行ったせいでしょうか。




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この本、今でも売れてるんですね。何時頃読んだんだろう。記憶も定かじゃないけど・・・。この男の子が嫌いでね。涙が出た。白血病で入院してた女子高生にこの本を送ったことがある。感想、聞かせてもらってないな。



中学1年で読んだと思うんだけどな。アレクサンダーの伝記。夏休みの読書感想文で郡市の大賞を取ったんだ。「アレクサンダーによって異なる国や民族が一つの領域にまとめられたように、いつかこの世界も・・・」・・・なんてことを書いた。なんだか、アメリカがやろうとしてるよね。・・・当時はそれがいい事のように思ってた。



高校で山岳部に入ったんだよね。もとが山ん中だからさ。そんでもって山岳部っていうのもどうかと思ったんだけど。この本を読んじゃったもんでね。入部したての1年の夏休み、北鎌尾根から槍に登った。・・・記憶に誤り。取り付いただけだった。



今みたいに女の裸が氾濫している時代じゃなかったわけですよ。私の中学生時代っていうのは・・・。そんな時代なのに、中学校の図書館に置いてあったんですからね。この表紙の本が・・・。手にした理由はもちろんこの表紙の女。・・・もちろんそんなことは誰にも言えない。ただ、以前から無類の本好きであったことは功を奏した。それに加えて、私は以前からのSFファンということになった。この本を不自然なく手にするために・・・。
やられた本


















































































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