『知っておきたい教科書に出てくる故事成語3』 全国漢文教育学会
この本は、インターネットで買っちゃったんです。
「買っちゃった」っていう言い草はないですね。“買いました”。副題に、『歴史から生まれた言葉』とあったもんですから、ついつい衝動的に、“ポン”ってことです。
衝動的に“ポン”といえば、ただ一度の“ポン”で、滝のような冷や汗を流したことがありました。ただのビギナーズラックだった大穴馬券を自分の博才と勘違いした私が、JRAの電話投票権を手に入れて、今に比べるとばかに大きなノートパソコンを購入し、パソコン通信で馬券を買い始めた頃の話です。
当時は、とにかく穴馬を見つけて、倍率の大きな馬券ばかりを狙っておりました。データを収集し、いろいろな角度から光を当てて穴馬探しに奔走しました。いろいろな本を読んで、血統にも関心をもつようになっていきました。そこまで深入りするのは、もう少し後のことなんですが、ことはパソコン通信で馬券を買うようになった間もなくのことでした。
そんな傾向の馬券購入でしたので、どうしても堅い馬券を買う仲間を鼻で笑うようなところがあったんです。何年だったか、すぐ出てきませんが、菊花賞でビワハヤヒデが買ったレースです。その菊花賞には期待できる穴馬がいたんです。単勝三〇倍を超えるステージチャンプという馬でした。私はステージチャンプこそ、世代一番のステイヤーだと信じ、三〇〇〇メートルの菊花賞こそ本領発揮の場と、大勝負に臨みました。
私は、ステージチャンプに一〇万円と入力し、“ポン”です。もし来れば今までにない大儲けです。大金持ちジャー。とんでもない、「取らぬ狸の皮算用」でした。その“ポン”の直後、おかしな違和感がありました。・・・数字が違う。私がステージチャンプのつもりで打ち込んだ数字は八番(実際には何番だったか覚えてません)。競馬新聞でステージチャンプの馬番を確認すると、・・・なんと一二番(実際には何番だったか覚えてません)じゃありませんか。
なんの勘違いだったか、今はもう思い出せませんが、とにかく違う馬券を買ってしまいました。「ええっ、じゃあ、八番は?」・・・八番は、一番人気のビワハヤヒデでした。ビワハヤヒデは、単勝二倍ちょっと。当たれば二十万になりますが、・・・。もちろんその瞬間から、ビワハヤヒデ応援団です。これまで自分が鼻で笑ってきた、堅い馬券を買って大騒ぎする人物になっておりました。
レースが始まると、好位差しのビワハヤヒデの安定したレース。にもかかわらず、この緊張感はなんでしょう。堅い馬券に大金を突っ込むことの恐怖が、ようやく、この時わかりました。さらに、四コーナーでは前の馬を捕まえにかかって直線に、ってところで、なんだか後ろからすっ飛ばしてくる馬がいます。ステージチャンプです。「く、く、く、来るな-」
結果からすれば、ビワハヤヒデの圧勝で、突っ込んできたステージチャンプは二着止まり。この時から、堅い馬券をばかにするよう
なことは、絶対にしないと誓いました。・・・一体何をくだらない話をしてるんでしょう。


そうでした。この本を、インターネットで“買っちゃった”話でした。
この本、小中学生向けの本でした。全国漢文教育学会というところが出している本ですね。「我が国の漢字漢文教育の充実発展をはかり」っていう団体のようです。研修会のテーマっていうのを見たら、なんだか結構面白そうです。湯島聖堂や二松学舎でやってて、一般でも参加できるみたいですね。
とりあえず、この本は、『知っておきたい教科書に出てくる故事成語』というシリーズの三冊目。1が《生き方を考える言葉》で、2が《学びを深める言葉》で、この3が《歴史から生まれた言葉》ということになります。
3の《歴史から生まれた言葉》で紹介されているのは、一四の故事成語。それぞれ、今の小学生や中学生の立場でも分かりやすいように、「こういうケースで使う言葉だよ」って、その故事成語が使われる現代的な場面が紹介されてます。もちろん、出典も分かりやすいです。
《四面楚歌》の、小中学生にも分かりやすい現代的な場面花んだと思います?
息子が学生の時、東京ドームでアルバイトをしていたんですが、巨人阪神戦で、阪神応援席側の係になると、帰ってからの話の面白かったこと。もしもその中に、巨人ファンとして紛れ込んだりしたら、本当に無傷では帰れそうもないと言っていました。
今思うと、これらの言葉は、やっぱり子供の頃に頭に入れておくのが良いですね。
一喜一憂。ぜひポンとひと押しお願いします。
「買っちゃった」っていう言い草はないですね。“買いました”。副題に、『歴史から生まれた言葉』とあったもんですから、ついつい衝動的に、“ポン”ってことです。
衝動的に“ポン”といえば、ただ一度の“ポン”で、滝のような冷や汗を流したことがありました。ただのビギナーズラックだった大穴馬券を自分の博才と勘違いした私が、JRAの電話投票権を手に入れて、今に比べるとばかに大きなノートパソコンを購入し、パソコン通信で馬券を買い始めた頃の話です。
当時は、とにかく穴馬を見つけて、倍率の大きな馬券ばかりを狙っておりました。データを収集し、いろいろな角度から光を当てて穴馬探しに奔走しました。いろいろな本を読んで、血統にも関心をもつようになっていきました。そこまで深入りするのは、もう少し後のことなんですが、ことはパソコン通信で馬券を買うようになった間もなくのことでした。
そんな傾向の馬券購入でしたので、どうしても堅い馬券を買う仲間を鼻で笑うようなところがあったんです。何年だったか、すぐ出てきませんが、菊花賞でビワハヤヒデが買ったレースです。その菊花賞には期待できる穴馬がいたんです。単勝三〇倍を超えるステージチャンプという馬でした。私はステージチャンプこそ、世代一番のステイヤーだと信じ、三〇〇〇メートルの菊花賞こそ本領発揮の場と、大勝負に臨みました。
私は、ステージチャンプに一〇万円と入力し、“ポン”です。もし来れば今までにない大儲けです。大金持ちジャー。とんでもない、「取らぬ狸の皮算用」でした。その“ポン”の直後、おかしな違和感がありました。・・・数字が違う。私がステージチャンプのつもりで打ち込んだ数字は八番(実際には何番だったか覚えてません)。競馬新聞でステージチャンプの馬番を確認すると、・・・なんと一二番(実際には何番だったか覚えてません)じゃありませんか。
なんの勘違いだったか、今はもう思い出せませんが、とにかく違う馬券を買ってしまいました。「ええっ、じゃあ、八番は?」・・・八番は、一番人気のビワハヤヒデでした。ビワハヤヒデは、単勝二倍ちょっと。当たれば二十万になりますが、・・・。もちろんその瞬間から、ビワハヤヒデ応援団です。これまで自分が鼻で笑ってきた、堅い馬券を買って大騒ぎする人物になっておりました。
レースが始まると、好位差しのビワハヤヒデの安定したレース。にもかかわらず、この緊張感はなんでしょう。堅い馬券に大金を突っ込むことの恐怖が、ようやく、この時わかりました。さらに、四コーナーでは前の馬を捕まえにかかって直線に、ってところで、なんだか後ろからすっ飛ばしてくる馬がいます。ステージチャンプです。「く、く、く、来るな-」
結果からすれば、ビワハヤヒデの圧勝で、突っ込んできたステージチャンプは二着止まり。この時から、堅い馬券をばかにするよう
なことは、絶対にしないと誓いました。・・・一体何をくだらない話をしてるんでしょう。
『知っておきたい教科書に出てくる故事成語3』 全国漢文教育学会 汐文社 ¥ 2,367 語彙力アップのために、おぼえておきたい故事成語。基本的な表現、意味や出典を紹介 |
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そうでした。この本を、インターネットで“買っちゃった”話でした。
この本、小中学生向けの本でした。全国漢文教育学会というところが出している本ですね。「我が国の漢字漢文教育の充実発展をはかり」っていう団体のようです。研修会のテーマっていうのを見たら、なんだか結構面白そうです。湯島聖堂や二松学舎でやってて、一般でも参加できるみたいですね。
とりあえず、この本は、『知っておきたい教科書に出てくる故事成語』というシリーズの三冊目。1が《生き方を考える言葉》で、2が《学びを深める言葉》で、この3が《歴史から生まれた言葉》ということになります。
3の《歴史から生まれた言葉》で紹介されているのは、一四の故事成語。それぞれ、今の小学生や中学生の立場でも分かりやすいように、「こういうケースで使う言葉だよ」って、その故事成語が使われる現代的な場面が紹介されてます。もちろん、出典も分かりやすいです。
《四面楚歌》の、小中学生にも分かりやすい現代的な場面花んだと思います?
さくらさんはスポーツ観戦が大好きで、いつかお気に入りのチームの試合を会場まで見に行こうと思っていました。夏休みにお父さんに頼んでチケットを取ってもらったさくらさんは、期待で胸が一杯になりながら試合会場に向かいますが、そこで大変なことがわかりました。なんと、お父さんが取ってくれたのは相手のチームの応援席だったのです。 当然、周りにいるのは相手チームのファンばかり。お気に入りのチームを応援するわけにもいかず、さくらさんはがっかりしながら試合を最後まで見たのでした。 |
息子が学生の時、東京ドームでアルバイトをしていたんですが、巨人阪神戦で、阪神応援席側の係になると、帰ってからの話の面白かったこと。もしもその中に、巨人ファンとして紛れ込んだりしたら、本当に無傷では帰れそうもないと言っていました。
今思うと、これらの言葉は、やっぱり子供の頃に頭に入れておくのが良いですね。

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