めんどくせぇことばかり 『ブッシュクラフト読本』 長谷部雅一
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『ブッシュクラフト読本』 長谷部雅一

なんだか、キャンプが流行ってるんだそうですね。

テレビでやってる、田中ケンさんの《極上!三ツ星キャンプ》なんかを、私も楽しみに見ています。《ヒロシのぼっちキャンプ》も好きなんだけど、最近見てないですね。終わっちゃったのかな。

以前、私が年がら年中テント生活をおくっていた三〇代の中頃まで、秋も深まる頃になれば、山はおろか、キャンプ場でも、テント張ってる奴なんかいませんでした。今は冬場でも、人気のキャンプ場とあれば、結構キャンパーがいるらしいじゃないですか。良かったですね。キャンプ場の方も、冬場の収入があれば、助かりますよね。

さて、この本は、“ブッシュクラフト”の本です。もともとの定義からすれば、自然の中でのサバイバルのための知識と技術ってところでしょう。サバイバルと言われると頭に浮かぶのが、横井庄一さんや小野田寛郎さん。お二人の場合は本物のサバイバル。「じゃあ、こちらは?」と言えば、偽物のサバイバルと言ってしまっては“ブッシュクラフト”も立つ瀬がありません。

今の日本では、自分から望んで、しかも努力をしなければ、横井さんや小野田さんのような“サバイバル”が必要な状況に身をおくことはできません。ですが、ちょっと視点を変えれば、この日本という国の、世界でも稀な、特異な状況が思い思い浮かびます。

そう、日本は災害大国ということですね。

日本は火山の国であり、地震の国です。そういった地球の成り立ちに基づく日本の特性があります。先人たちはそれらを崇めて生き、助け合って生きるすべを学びました。だけど、それだけじゃないわけです。

日本は山の国でもあります。国土面積の七割が山間部。冬の北西の風は、この山にぶつかって日本海側を雪で埋めます。雨季や台風の雨は一気に山をかけ下り、さまざまなものを押し流します。先人たちはそれを龍神と呼びました。そちらにも龍神の話があるでしょう。おらが方じゃ、龍神様は山におられます。

その龍神様があばれる時、命からがら助かった人々は、否応もなしにサバイバルを強いられます。

こういう本当のサバイバルは、できればあまり経験したくありません。ですが、この日本に生きていく以上、先人から受け継いだ知恵として、そういう事があるという覚悟と、最低限の備えというのは怠るわけには生きません。

でも、大丈夫。人間は、昔からふかふかの布団にくるまって寝ていたわけじゃありません。昔から、安全な自分の家を持っていたわけじゃありません。一度、大地を背中に感じながら寝てみれば、血の中のなにかが、それを思い出してくれるに違いありません。


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ブッシュクラフトは、シンプルな方法で自然の中に身をおいて自然や自分と対峙する楽しみ方だと
事前準備―BEFOER CAMP
1 設営―10:00‐12:00
2 焚き火の準備―12:00‐14:00
3 クラフト―14:00‐17:00
4 焚き火と料理―17:00‐19:00
5 野営と撤収―19:00

“ブッシュクラフト”、“サバイバル”とかしこまることはないでしょう。

いろいろな人のおかげで、現代社会に生きる私たちは、便利な生活を手に入れました。でも、便利な生活を手に入れるために、犠牲にしてきたものも、実は小さくなかったんでしょうね。だから、自然の中に身を置くと、なんだか本当にホッとするんです。

最近、キャンプが流行ってるっていうのも、そういうことでしょう。便利なものに囲まれた日常生活から抜け出して自然の中に身を置くっていう方向性がちょっと高じて、便利なものをできる限り排除していくってことになると、どうなります。自然の中に身をおくとホッとするとは言え、原始人同様の空身のサバイバルは、私は嫌ですね。面倒くさいもん。

じゃあ、どこまで戻りましょうか。えええっ、そこまで戻っちゃったら、戻り過ぎじゃないでしょか。・・・そんなことを考えること自体が、もう面倒くさいですね。

この本は、『ブッシュクラフト読本』という本ですが、著者の長谷部雅一さんの立ち位置がいいんじゃないでしょうか。

例えば、いつものオートキャンプにすこしプリミティブな要素を入れてみたい!となれば、火気を使って調理していたのを焚き火にしてみたり、椅子やテーブルを使っていたのを地べたにしてもいい。場所はきっといつもよく行くキャンプ上のほうが安心だろう。時期は春や秋で天気が安定しているときを狙うのが吉・・・といった具合になると思う。

目的は十人十色で、オートバイの旅にブッシュクラフトの要素を入れたい、完全に身ひとつで自然の中に入り込みたい、山野草を採って焚き火で天ぷらにしたいなど、自由な発想で計画を立てたいものだ。

そんな気楽さが、楽しいでしょうね。楽しくて遊んで、そんな経験が、きっと何か災害に見舞われた時、まわりの誰かを助けることにつながるかもしれません。



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テーマ : 読んだ本
ジャンル : 本・雑誌

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こんな本、あんな本


この本、今でも売れてるんですね。何時頃読んだんだろう。記憶も定かじゃないけど・・・。この男の子が嫌いでね。涙が出た。白血病で入院してた女子高生にこの本を送ったことがある。感想、聞かせてもらってないな。



中学1年で読んだと思うんだけどな。アレクサンダーの伝記。夏休みの読書感想文で郡市の大賞を取ったんだ。「アレクサンダーによって異なる国や民族が一つの領域にまとめられたように、いつかこの世界も・・・」・・・なんてことを書いた。なんだか、アメリカがやろうとしてるよね。・・・当時はそれがいい事のように思ってた。



高校で山岳部に入ったんだよね。もとが山ん中だからさ。そんでもって山岳部っていうのもどうかと思ったんだけど。この本を読んじゃったもんでね。入部したての1年の夏休み、北鎌尾根から槍に登った。・・・記憶に誤り。取り付いただけだった。



今みたいに女の裸が氾濫している時代じゃなかったわけですよ。私の中学生時代っていうのは・・・。そんな時代なのに、中学校の図書館に置いてあったんですからね。この表紙の本が・・・。手にした理由はもちろんこの表紙の女。・・・もちろんそんなことは誰にも言えない。ただ、以前から無類の本好きであったことは功を奏した。それに加えて、私は以前からのSFファンということになった。この本を不自然なく手にするために・・・。
やられた本








































































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