めんどくせぇことばかり 『生きる力』 種田山頭火
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『生きる力』 種田山頭火

三月いっぱいで、仕事をやめました。退職です。

大学を出てから、ずっと公立高校の教員をやってきました。“先生”になるのは小さい頃から考えていたことなんですが、・・・よく考えると、母の洗脳だったかもしれません。なにしろ、男三人兄弟のうち、長男と三男の私の二人までが教員をやってるのは、どうも偶然とは思えません。

それにしても、教員、とくに“高校の先生”ってのは、私にあっていたと思います。子どもの頃から本を読むのが好きで、中でも歴史に関わる本が大好きでした。性格といいますか、どうも好きなことではないことに我慢して取り組もということができない質なんです。高校二年の通知表なんか恥ずかしいばかり。世界史と体育が“5”で、あとは全部“2”。留年しなきゃいいやってやつですね。そんな私ですので、好きな歴史のことを高校生に語って仕事になるなら、願ったり叶ったり。好きな山歩きも山岳部の顧問に活かせました。若い未熟者たちと真剣に向き合うってのも、好きなことの一つでしたしね。

高校の歴史の先生として、同時に山岳部の顧問として、若い人たちと向き合ってその成長を促していくという仕事は、やりがいのある仕事でした。

ただ、学校っていうのも、結構めんどくさい場所でした。日教組っていうのが幅をきかせてました。私も左寄りの時代はありましたが、イデオロギーがかると、好きな歴史がつまらなくなるんですよ。家族や、好きな本のおかげで路線を修正しましたが、日教組が後退したら、今度は教育委員会がなんだかんだと・・・。

それやこれやというのも、結局は世の移り変わりなんですね。まあ、自分に向いていると思った仕事も、いつの間にかね。生徒のことでムキになると、損しちゃうっていうんです。今や学校の仕事っていうのは、本末転倒です。

それに、教員になって十数年で、変形股関節症の痛みで山に登れなくなったんですが、一昨年の手術で、また山に登れるようになりました。若い頃の山を取り戻すことはできないけど、この四半世紀の空白を取戻せないことは分かってるんですが、山を歩きたくて、仕事なんかやってる場合じゃなくなっちゃいました。

・・・で、退職です。


『生きる力』    種田山頭火

春陽堂書店  ¥ 1,512

生きていくことが虚しいと思った時。 山頭火の句は、心にぽっと灯りをともしてくれる
一人自分を見つめる
水の如く生きる
「死」をうたい「生」へ歩む
自然とともに暮らす
ふるさとを想う


若い頃から山頭火に惹かれたのは、その自然の中を歩く姿に自分を重ねることができたからかもしれません。辛い時でも、山頭火の句に支えられたことも少なくありません。

私は、歩いている山頭火の句が好きです。山頭火の句の多くは、歩いている山頭火のによって詠まれているものですが、いかにも、歩いていることがまざまざと頭に浮かぶような句が好きです。

どうしようもない私が歩いている

水音のたえずして御仏とあり

かすんでかさなって山がふるさと

この本は、種田山頭火のふるさと、山口県防府市に、《山頭火ふるさと館》がオープンしたことをきっかけの一つとして、山頭火の歌ににじみ出る「生きる力」を、多くの人に届けようと編纂されたもののようです。ですから、“山頭火ふるさと館”の編集となっています。

さらに、最終章には《ふるさとを想う》という名前がつけられ、山頭火のふるさとへの想いを詠んだ句が集められています。

私は、“帰れない”わけではありませんが、やはり“ふるさと”への想いは格別です。私の生まれ故郷は山里なので、ついつい私は“峠”に来ると、“ふるさと”を想ってしまいます。

わかれきて峠となればふりかえり

そして、やはり、・・・

故郷を忘じ難し、そして留まり難し




一喜一憂。ぜひポンとひと押しお願いします。
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ジャンル : 本・雑誌

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No title

こんにちは~

山歩きをしたくて 退職・・・
羨ましい限りですね。

私も本来であれば ず~と 前にそうしたかったのですが
世の中人手不足だ、
かみさんと長時間見つめあっていてもロクナことは無いだろう
などと 
随分とグダグダして今に至ってます。
早くそうしたいですね~

山は待っているでしょうが、コチラの齢が待てないですね(笑)

奥武蔵の山人 さま

どうやら、自治会活動の方でも人材難は同じようで、自治会長を任されてしまいました。
「自治会長をするために退職するんじゃない」と訴えてもニコニコしている自治会の人達の顔が頭を離れません。
もしかして、してやられたか。
新年度が始まっていきなり身動きとれないような忙しさ。
こ・こんなはずでは・・・。

少し前から、わけあって訪問履歴を残さないようにしたのですが、にもかかわらずご訪問いただき、なおかつコメントまでいただき、本当にありがとうございます。

ありがとうございました



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こんな本、あんな本


この本、今でも売れてるんですね。何時頃読んだんだろう。記憶も定かじゃないけど・・・。この男の子が嫌いでね。涙が出た。白血病で入院してた女子高生にこの本を送ったことがある。感想、聞かせてもらってないな。



中学1年で読んだと思うんだけどな。アレクサンダーの伝記。夏休みの読書感想文で郡市の大賞を取ったんだ。「アレクサンダーによって異なる国や民族が一つの領域にまとめられたように、いつかこの世界も・・・」・・・なんてことを書いた。なんだか、アメリカがやろうとしてるよね。・・・当時はそれがいい事のように思ってた。



高校で山岳部に入ったんだよね。もとが山ん中だからさ。そんでもって山岳部っていうのもどうかと思ったんだけど。この本を読んじゃったもんでね。入部したての1年の夏休み、北鎌尾根から槍に登った。・・・記憶に誤り。取り付いただけだった。



今みたいに女の裸が氾濫している時代じゃなかったわけですよ。私の中学生時代っていうのは・・・。そんな時代なのに、中学校の図書館に置いてあったんですからね。この表紙の本が・・・。手にした理由はもちろんこの表紙の女。・・・もちろんそんなことは誰にも言えない。ただ、以前から無類の本好きであったことは功を奏した。それに加えて、私は以前からのSFファンということになった。この本を不自然なく手にするために・・・。
やられた本








































































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