帰省した息子と棒ノ嶺に行ってきた
関西の企業に就職した息子が帰省する。就職してから山をはじめて、最近はずいぶん頻繁に登っているらしい。この機会に、はじめて息子と二人で山に登ることにした。
家は、連れ合いがインドア派なので、何度かキャンプはしたものの、子どもを山に連れて行くことはなかった。そのうち私自身が山を諦める羽目になって、そのままっていう感じ。
連れ合いは、ただアウトドアが嫌いとか、山が嫌いとかじゃなく、年老いた連れ合いの両親と同居していたので、面倒を見なきゃいけなかったしね。だから、両親を見送って、私が足の手術をしたあとは、一緒に半日ほど山歩きすることもある。
息子は、そんな親の事情とはまったく無関係のところで、山を始めた。就職をしてから、いろいろな趣味ごとに誘われて、とりあえず一通り経験した中で、今は山に行きたくて仕方がないということのよう。
今回の山行も、息子から誘ってきた。連休中、私は山には行かないつもりでいた。遠出して渋滞に巻き込まれたくないし、山ブームで混雑した中に巻き込まれたくない。でも、この誘いは嬉しかった。
孫も遊びに来ている折でもあるので、あまり時間をかけずに登れて、しかも折角だから印象の残る山がいい。もちろん、混雑に巻き込まれないことも条件の一つ。
うってつけの山がある。棒ノ嶺に白谷沢から登ってみよう。沢登り感が味わえるからな。
・・・というような話は、何日か前、ラインでのやり取りの中でのこと。山に行くのは二十九日。息子が帰るのは二十八日深夜。二人分の装備は、着るものに至るまで、前日に済ました。
朝は四時半に起きて家族の分のみそ汁を作り、とりあえず先に食べる。五時十五分、息子を起こして飯を食わせる。なんとか六時前に家を出発。
小一時間で名栗、さわらび温泉手前のやませみの駐車場に入れさせてもらう。すでに一〇台を超える車が停まっている。本当に人気なんだな。
先着の何組かの出発を見送り、我々も七時前に歩き始める。
有間ダム、・・・どうも言いつけない。ついつい名栗湖って言ってしまう。昨日のNHKは、朝から曇りと予報していたけど、晴れている。なんとかこのまま山頂に立ちたいな。
ダムを向こう側に渡って、ダムに張り出した尾根を一つ回り込むと、これから上がっていく尾根が見える。上部に山桜が咲いているようだ。あそこにたどり着くのが楽しみだ。・・・その前に、白谷沢を楽しむ。
できる限り、舗装道路は登山靴で歩かないと決めた。なにしろ、底の張替えに一万五〇〇〇円だからね。以来、予備の靴を使ってるけど、予備の靴でも舗装道路は歩いていない。底を張り替えた靴は履いてさえいない。
息子には「靴を持ってくる必要はない」と言っておいた。大きさは問題なくて、私の靴は最初からまったくストレスを感じたことがなかったから、きっと息子が履いても大丈夫。・・・結果、まったく問題なかった。登り口で登山靴に履き替え、山道に入る。
しばらくは通常の山道。特に沢の音も近くない。空気の感じはヒヤッとしていて気持ちいい。しばらく歩いて沢に出る。ここからは、ゆっくり行って沢登り感を楽しみたい。
整備されて一般道になってしまっていると行っても、もともとがとても気持ちのいい沢。こういうのははじめてだったみたいで、息子の顔も晴々としている。ここにしてよかった。二人の登山だとお互いの写真を取れるんだな。そんなことに感心してしまう。
基本的に、当然私のペースで、私が前を歩いた。ゴルジュのところではお互いの写真を取りながら、前後して進んだ。息子のとった私の写真は問題なかったが、私のとった息子の写真は多くがボケていた。・・・申し訳ない。ボタンを押すだけなのにね。

そこを越えると、そろそろ楽しかった“沢登り”は終わり。“沢登り”に付きものの、急なだけの上り坂が待っている。そうそう、ここを尾根筋に上がれば、下から見た山桜が待っているはず。頑張ろう。
山桜の写真は取り忘れたが、きれいだった。息子の前で無様にバテるのは嫌だから、あとから来た人に先行されても、とにかくゆっくり登ることを意識した。おかげで山桜を愛でつつ、岩茸石に到着。ここからは思い切り登ってみよう。
最後の急登はかなりスピードを上げたが、気持ちよく登れた。沢、それから岩茸石までを、楽しんで登れたのが良かった。息子と一緒で気持ちよく登れて本当に良かった。山頂は晴れていた。埼玉側の山がよく見えた。桜も咲いていた。もったいないから山頂はゆっくりした。棒ノ嶺ラーメンは、なかなか美味かった。
孫の顔がよぎって、名残惜しいが、下山を始めた。南の方から雲が広がってきた感じもある。下山を始めると、登ってくる人がたくさんいる。岩茸石まででもずいぶん道を譲った。おそらく始発バスの人たちだろう。ゴルジュのあたりで時間待ちは嫌だから、岩茸石から河又に下りる道を選択。
滝の平尾根という名は、下山してから道標で知った。おおむね眺望はなかったけど、一度だけ名栗湖が見えた。気持ちい景色だけど、「あそこまで下りるのか」って感じも。
白谷沢を下りると狭い沢の混雑を味わうことになるからね。だけど、こっちの道はこっちの道で難がある。まるであみだくじのように張り出した木の根っこが、自分のペースで歩くことを許してくれない。「あー、もう!」と思いつつもがまん強く足場を選択していく。
・・・、・・・、・・・。
百回目の「あー、もう!」っと我慢が限界を迎える頃、ようやく先が見える。川でバーベキューをしている子どもたちの声が聞こえてくる。
車を置かせてもらったヤマセミの駐車場に戻る。お礼代わりにまんじゅうを購入。息子にも、それなりに印象の残る山歩きだったようだ。もしも、一緒に登るのが、これが最後になってもいい。とても楽しく山に登れた。
この日歩いたのは、以下のようなコース。
家は、連れ合いがインドア派なので、何度かキャンプはしたものの、子どもを山に連れて行くことはなかった。そのうち私自身が山を諦める羽目になって、そのままっていう感じ。
連れ合いは、ただアウトドアが嫌いとか、山が嫌いとかじゃなく、年老いた連れ合いの両親と同居していたので、面倒を見なきゃいけなかったしね。だから、両親を見送って、私が足の手術をしたあとは、一緒に半日ほど山歩きすることもある。
息子は、そんな親の事情とはまったく無関係のところで、山を始めた。就職をしてから、いろいろな趣味ごとに誘われて、とりあえず一通り経験した中で、今は山に行きたくて仕方がないということのよう。
今回の山行も、息子から誘ってきた。連休中、私は山には行かないつもりでいた。遠出して渋滞に巻き込まれたくないし、山ブームで混雑した中に巻き込まれたくない。でも、この誘いは嬉しかった。
孫も遊びに来ている折でもあるので、あまり時間をかけずに登れて、しかも折角だから印象の残る山がいい。もちろん、混雑に巻き込まれないことも条件の一つ。
うってつけの山がある。棒ノ嶺に白谷沢から登ってみよう。沢登り感が味わえるからな。
・・・というような話は、何日か前、ラインでのやり取りの中でのこと。山に行くのは二十九日。息子が帰るのは二十八日深夜。二人分の装備は、着るものに至るまで、前日に済ました。
朝は四時半に起きて家族の分のみそ汁を作り、とりあえず先に食べる。五時十五分、息子を起こして飯を食わせる。なんとか六時前に家を出発。
小一時間で名栗、さわらび温泉手前のやませみの駐車場に入れさせてもらう。すでに一〇台を超える車が停まっている。本当に人気なんだな。


先着の何組かの出発を見送り、我々も七時前に歩き始める。
有間ダム、・・・どうも言いつけない。ついつい名栗湖って言ってしまう。昨日のNHKは、朝から曇りと予報していたけど、晴れている。なんとかこのまま山頂に立ちたいな。

ダムを向こう側に渡って、ダムに張り出した尾根を一つ回り込むと、これから上がっていく尾根が見える。上部に山桜が咲いているようだ。あそこにたどり着くのが楽しみだ。・・・その前に、白谷沢を楽しむ。

できる限り、舗装道路は登山靴で歩かないと決めた。なにしろ、底の張替えに一万五〇〇〇円だからね。以来、予備の靴を使ってるけど、予備の靴でも舗装道路は歩いていない。底を張り替えた靴は履いてさえいない。
息子には「靴を持ってくる必要はない」と言っておいた。大きさは問題なくて、私の靴は最初からまったくストレスを感じたことがなかったから、きっと息子が履いても大丈夫。・・・結果、まったく問題なかった。登り口で登山靴に履き替え、山道に入る。

しばらくは通常の山道。特に沢の音も近くない。空気の感じはヒヤッとしていて気持ちいい。しばらく歩いて沢に出る。ここからは、ゆっくり行って沢登り感を楽しみたい。





整備されて一般道になってしまっていると行っても、もともとがとても気持ちのいい沢。こういうのははじめてだったみたいで、息子の顔も晴々としている。ここにしてよかった。二人の登山だとお互いの写真を取れるんだな。そんなことに感心してしまう。
基本的に、当然私のペースで、私が前を歩いた。ゴルジュのところではお互いの写真を取りながら、前後して進んだ。息子のとった私の写真は問題なかったが、私のとった息子の写真は多くがボケていた。・・・申し訳ない。ボタンを押すだけなのにね。





そこを越えると、そろそろ楽しかった“沢登り”は終わり。“沢登り”に付きものの、急なだけの上り坂が待っている。そうそう、ここを尾根筋に上がれば、下から見た山桜が待っているはず。頑張ろう。

山桜の写真は取り忘れたが、きれいだった。息子の前で無様にバテるのは嫌だから、あとから来た人に先行されても、とにかくゆっくり登ることを意識した。おかげで山桜を愛でつつ、岩茸石に到着。ここからは思い切り登ってみよう。


最後の急登はかなりスピードを上げたが、気持ちよく登れた。沢、それから岩茸石までを、楽しんで登れたのが良かった。息子と一緒で気持ちよく登れて本当に良かった。山頂は晴れていた。埼玉側の山がよく見えた。桜も咲いていた。もったいないから山頂はゆっくりした。棒ノ嶺ラーメンは、なかなか美味かった。



孫の顔がよぎって、名残惜しいが、下山を始めた。南の方から雲が広がってきた感じもある。下山を始めると、登ってくる人がたくさんいる。岩茸石まででもずいぶん道を譲った。おそらく始発バスの人たちだろう。ゴルジュのあたりで時間待ちは嫌だから、岩茸石から河又に下りる道を選択。

滝の平尾根という名は、下山してから道標で知った。おおむね眺望はなかったけど、一度だけ名栗湖が見えた。気持ちい景色だけど、「あそこまで下りるのか」って感じも。


白谷沢を下りると狭い沢の混雑を味わうことになるからね。だけど、こっちの道はこっちの道で難がある。まるであみだくじのように張り出した木の根っこが、自分のペースで歩くことを許してくれない。「あー、もう!」と思いつつもがまん強く足場を選択していく。

・・・、・・・、・・・。
百回目の「あー、もう!」っと我慢が限界を迎える頃、ようやく先が見える。川でバーベキューをしている子どもたちの声が聞こえてくる。


車を置かせてもらったヤマセミの駐車場に戻る。お礼代わりにまんじゅうを購入。息子にも、それなりに印象の残る山歩きだったようだ。もしも、一緒に登るのが、これが最後になってもいい。とても楽しく山に登れた。
この日歩いたのは、以下のようなコース。


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