めんどくせぇことばかり 御製『天皇家 百五十年の戦い』 江崎道朗
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御製『天皇家 百五十年の戦い』 江崎道朗

この本の中で、その時々の天皇の歌が紹介されてます。

天皇は国を思って祈る存在。歌は祈りそのものですから、歌には天皇の思いそのものが反映されます。だから、明治以来の、日本分裂の危機をはらんだこの激動の一五〇年を考える時、天皇の歌に、その祈りの本質を見ようとする試みはおもしろい。

*幕末の動乱期 孝明天皇の御製
すましえぬ 水にわが身は沈むとも にごしはせじな よろづ国民
*明治四三年 日本国の祭主という立場で詠まれた明治天皇の御製
わが国は神のすゑなり神祭る昔の手ぶり忘るなよゆめ
とこしへに国まもります天地の神の祭をおろそかにすな
*明治四四年 赤十字社の事業に貢献した昭憲皇太后の御歌
あやにしきとりかさねてもおもふかな寒さおほはむ袖もなき身を
やむ人を来て見るたびに思ふかなみないえはてて家にかへれと

はじめに 見落とされた「国家の命運と皇室の関係」
第一部 君民共治という知恵ーー近代国家と皇室の関係
第一章  中江兆民と「君民共治」
第二章  福沢諭吉の「二重国家体制論」
第二部 皇室解体の逆風ーー昭和天皇と天皇陛下の苦悩
第三章  昭和天皇と天皇陛下・戦後の戦い
第四章  変質した内閣法制局
第五章  皇室の伝統と日本国憲法
第三部 日本分裂を防いだ皇室の伝統
第六章  平成の御巡幸
第七章  慰霊の旅
第八章  沖縄とのかけはし
第九章  災害大国を癒す力
第十章  敗戦国という苦悩
おわりに 皇室を支える国民の務め

*終戦の詔勅 抜粋
朕は、帝国と共に終始東亜の解放に協力せる諸盟邦に対し、遺憾の意を表せざるを得ず。帝国臣民にして、戦陣に死し、職域に殉じ、非命に斃れたる者及其遺族に想を致せば、五内為に裂く。且戦傷を負い、災禍を蒙り、家業を失いたる者の厚生に至りては、朕の深く軫念する所なり。
*昭和五〇年 皇太子だった現上皇陛下が、初の沖縄訪問の際に詠まれた歌
戦火に焼き尽くされし摩文仁が岡みそとせを経て今登り行く
戦ひに幾多の命を奪いたる井戸への道に木々生ひ茂る
*昭和六二年 手術を受けたことにより念願の沖縄ご訪問が中止になった。その時の御製
思はざる病となりぬ沖縄をたづねて果たさむつとめありしを
*昭和六三年八月一五日 追悼式に望んだ御製
やすらけき世を祈りしもいまだならずくやしくもあるかきざしみるれど
*昭和天皇が崩御された昭和六四年から一年間の服喪の間の御製
ありし日のみ顔まぶたに浮かべつつ暗きあらきの宮にはべりぬ
父君をあらきの宮に思ひつつ日はたちゆきて梅は咲き満つ
父君をしのび務むる日々たちてはや一年の暮近付きぬ
*平成元年 原爆慰霊碑
死没者の名簿増え行く慰霊碑のあなた平和の灯は燃え盛る
*平成元年 広島赤十字・原爆病院
平らけき世に病みゐるを訪れてひたすら思ふ放射能のわざ
*平成二年 皇室祭祀をしっかり受け継ごうという天皇の姿勢に皇后の御歌
神まつる昔の手ぶり守らむと旬祭にたたす君をかしこむ
*平成三年 雲仙普賢岳噴火の直後に島原を訪ねて
人々の年月かけて作り来しなりはひの地に灰厚く積む
*平成四年 戦没船員の碑
戦日に逝きし船人を悼む碑の彼方に見ゆる海平らけし
*平成四年 日本遺族会創立四五周年にあたり
戦に散りにし人に残されしうからの耐へしながとせ思ふ
*平成五年 沖縄平和祈念堂前
激しかりし戦場の蹤眺むれば平らけき海その果に見ゆ
*平成六年 硫黄島
精魂を込め戦ひし人未だ地下に眠りて島は悲しき
戦火に焼かれし島に五十年も主なき蓖麻は生い茂りゐぬ
*平成七年 噴火から四年後の島原を再訪問して
四年余も続きし噴火収まりて被災地の畑に牧草茂る
*平成七年 平和の礎
沖縄のいくさに失せし人の名をあまねく刻み碑は並み立てり
*平成七年 戦後五十年遺族の上を思ひてよめる
国がためあまた逝きしを悼みつつ平らけし世を願ひあゆまむ
*平成七年 原子爆弾投下されてより五十年経ちて
原爆のまがを患う人々の五十年の日々いかにありけむ
*平成八年 苗
山荒れし戦の後の年々に苗木植ゑこし人のしのばる
*平成九年 對馬丸見出される
疎開児の命いだきて沈みたる船深海に見出されけり
*平成十年 イギリス訪問
御製 戦ひの痛みを超えて親しみの心育てし人々を思ふ
御歌 語らざる悲しみもてる人あらむ母国は青き梅実る頃
平成十年 日本傷痍軍人会創立四十五周年
国のため尽くさむとして戦に傷つきし人のうへを忘れず
*地方行幸を重視された明治天皇の御製
わがこころおよばむ国のはてまでもよるひる神はまもりますらむ
*平成十一年 平成五年に津波被害を受けた奥尻島の復興状況をお聞きになって
五年の昔の禍を思ふとき復興の様しみてうれしき
*平成一五年 「町」をお題とした歌会始の御製
我が国の旅重ねきて思ふかな年経る毎に町はととのふ
*平成一八年 襟裳岬を行幸して詠まれた御製
吹きすさぶ海風に耐えし黒松を永年かけて人ら育てぬ
*平成二九年 岡山県の国立ハンセン病療養所を訪ねた皇后の御歌
めしひつつ住む人多きこの園に風運びこよ木の香花の香
時じくのゆうなの蕾活けられて南静園の昼の穏しさ

今回は、この本に紹介さている天皇や皇后の歌を、ただ並べてみただけです。だけど、ただそれだけで、天皇って存在が何かって、なんだか分かって来るような気がします。




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この本、今でも売れてるんですね。何時頃読んだんだろう。記憶も定かじゃないけど・・・。この男の子が嫌いでね。涙が出た。白血病で入院してた女子高生にこの本を送ったことがある。感想、聞かせてもらってないな。



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今みたいに女の裸が氾濫している時代じゃなかったわけですよ。私の中学生時代っていうのは・・・。そんな時代なのに、中学校の図書館に置いてあったんですからね。この表紙の本が・・・。手にした理由はもちろんこの表紙の女。・・・もちろんそんなことは誰にも言えない。ただ、以前から無類の本好きであったことは功を奏した。それに加えて、私は以前からのSFファンということになった。この本を不自然なく手にするために・・・。
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