めんどくせぇことばかり 『漢字で読み解く日本の神さま』 山口謠司
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『漢字で読み解く日本の神さま』 山口謠司

「漢字で読み解く」というレベルも、しっかり甲骨文字、文字の起こりのところまで立ち戻って読み解いていますので、内容はけっこう深いものがあります。

例えば、《神》です。左側の「示」は、祖先の霊を祀る祭壇の形を表すそうです。右側の「申」は稲妻が伸びる形を描いた象形文字だそうです。これを合わせて「神」とは、祭壇に祀られるような、稲妻のように不可知な自然の力や、人智では把握できない不思議な力を持つもの、さらに目に見えない心の働きなどの意味があるそうです。

私は最初、「そういう内容の本であればいいなあ」と思いながらも、この本の表紙の雰囲気から、そこまででもないだろうと思ってたんです。

神には名前があったわけです。人は、その神の名を読んでいました。でも、書いてなかったわけです。字がありませんでしたから。字がなくても、その名には、当然、意味がありました。それに文字を当てる時、それはそれは必死で考えて、これがいい、あれがいいって、紆余曲折があって、今私たちが目にするものになったんでしょう。それでも、いくつかの文字で書き表されている神様もいますよね。

漢字を利用することで日本語を文字で表す時、まず、日本語の「ア」という発音に、「亜」「阿」「安」など、漢字でも同じような発音をするものを当てて各方法を《音借》と言うそうです。もう一つ、漢字の意味を借りて表す方法を《訓借》と言うそうです。「たべる」には、それと同じ意味を持った漢字である「食」の字を当てるというやり方です。

《万葉仮名》と呼ばれる表し方ですよね。そこで問題です。万葉仮名で現された次の万葉秀歌を読みなさい。

①熟田津尓  船乗世武登   月待者   潮毛可奈比沼  今者許藝乞菜

②渡津海乃  豊旗雲尓    伊理比紗之 今夜乃月夜   清明己曽

③茜草指   武良前野逝   標野行   野守者不見哉  君之袖布流

④春過而   夏来良之    白妙能   衣乾有     天之香来山

万葉仮名、面白いですね。
(続きを読む)に解答


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知られざる名前の由来から、神様の個性を解き明かすミステリー神話
第1章 開運・厄除けの神様(天照大神;倭建命 ほか)
第2章 縁結び・子宝の神様(木花佐久夜毘売命;菊理媛神 ほか)
第3章 金運・商売の神様(大物主神;天之常立神 ほか)
第4章 健康・長寿の神様(伊邪那岐命&伊邪那美命 ほか)
第5章 学問・技芸向上の神様(天児屋命;久延毘古神 ほか)

そんなやり方で、《猿田毘古神》を考えてみれば、《猿》と《田》は訓借、《毘古》は“ひこ”の音借のようですね。そのうえで《猿田毘古神》のページを確認してみましょう。

「袁」は「長く遠くまで伸びる」ということを意味する漢字で、「犭」がついているので、長くて足を伸ばしている動物ということでサルを意味するんだそうです。「田」は「田んぼ」を意味する感じですが、猿の田んぼじゃわけが分かりません。そこで、「田」という漢字を調べてみました。

どうやら、「田」に関わるさまざまな思い入れが、意味の中に含まれているようなんです。川を治め、山を開き、土を耕し、水を導き、先祖代々守ってきた、生きていくための作物を実らせるための場所、そのための行為、愛情。命を育む場所、愛情、そして尊敬の念。この辺までは、やはり「田んぼ」から派生する意味のようなのですが、それ以外に、頭を意味しているようなんです。

「囟」

この字は頭を上から見た様子から生まれたもののようなのですが、これが「田」に転化し、意味が融合して、尊敬を集めるような大きな頭という意味を持つようになったようです。「そんな大きな頭に猿のような長い手足」、それが「猿田」の表すところのようです。

「毘古」の「毘」の字は、「ひ」の音を表すための漢字ではありますが、そこにも「田」が含まれていて、大きな頭をした者に「ならぶ」ことを表すために選ばれたようです。

「毘古」の「古」は、「十」と「口」から成りますが、「口」は頭を表し、「十」は頭部の飾りや、人とは異なる特徴を示すそうです。

そんなことから、《猿田毘古神》は、「長い手足を自在に使うことができ、畏敬の念を持って使えるべき特徴的な頭部を持った神様」ということになるんだそうです。

・・・ちょっと疲れた。




①にきたつに ふなのりせむと つきまてば しほもかなひぬ いまはこぎでな

②わたつみの とよはたくもに いりひさし こよひのつくよ さやけくありこそ

③あかねさす むらさきのゆき しめのゆき のもりはみずや きみがそでふる

④はるすぎて なつきたるらし しろたへの ころもほしたり あめのかぐやま
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テーマ : 読んだ本
ジャンル : 本・雑誌

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こんな本、あんな本


この本、今でも売れてるんですね。何時頃読んだんだろう。記憶も定かじゃないけど・・・。この男の子が嫌いでね。涙が出た。白血病で入院してた女子高生にこの本を送ったことがある。感想、聞かせてもらってないな。



中学1年で読んだと思うんだけどな。アレクサンダーの伝記。夏休みの読書感想文で郡市の大賞を取ったんだ。「アレクサンダーによって異なる国や民族が一つの領域にまとめられたように、いつかこの世界も・・・」・・・なんてことを書いた。なんだか、アメリカがやろうとしてるよね。・・・当時はそれがいい事のように思ってた。



高校で山岳部に入ったんだよね。もとが山ん中だからさ。そんでもって山岳部っていうのもどうかと思ったんだけど。この本を読んじゃったもんでね。入部したての1年の夏休み、北鎌尾根から槍に登った。・・・記憶に誤り。取り付いただけだった。



今みたいに女の裸が氾濫している時代じゃなかったわけですよ。私の中学生時代っていうのは・・・。そんな時代なのに、中学校の図書館に置いてあったんですからね。この表紙の本が・・・。手にした理由はもちろんこの表紙の女。・・・もちろんそんなことは誰にも言えない。ただ、以前から無類の本好きであったことは功を奏した。それに加えて、私は以前からのSFファンということになった。この本を不自然なく手にするために・・・。
やられた本








































































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