めんどくせぇことばかり 『台与の正体』 関裕二
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『台与の正体』 関裕二

天皇で名に“神”の文字を持つのは、初代神武、十代崇神、十五代応神の三人。

神武と崇神は、どちらもハツクニシラススメラミコトという和名を持つんですから、同一人物と考える人も多いそうです。神武の記事は最初と最後だけで、崇神の記事は逆に最初と最後が欠けているということなので、二人の記載を合わせて一人分ということです。

その上、二代から九代までは「欠史八代」と呼ばれて存在の疑問視されているそうです。天皇ではないが、重要な関係にあった者で埋められているのかもしれません。

関さんは、応神天皇も初代と考えるにふさわしいと言ってます。なにしろ、名前に“神”を持つ天皇ですから。

ただ、そういうことになると、日本書紀はヤマトの建国という一つの時代を、わざわざ三つに分けて書いたということになります。建国の由来は、その支配の正当性を示す上で非常に重要なもののはずです。正史であれば、それこそ後世ににまで伝わるように、明らかにしなければならないところです。それをわざわざ分かりにくくしたということは、日本書紀は天皇家の正当性を主張するために書かれていないということになりそうです。

応神天皇とその母である神功皇后を、常に守り続けたのは武内宿禰で、蘇我氏の祖とされている人物です。日本書紀の編者は、蘇我氏の古くて由緒正しい血筋を記録にとどめたくなかったのではないかというのです。建国の由来をわざとわかりにくく書いて、天皇家の正当性をあやふやにしてしまったとしても、蘇我氏の古くて由緒正しい血筋を記録にとどめたくなかったのではないかというのです。

いったい誰が?



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卑弥呼をついだという台与に着目し、歴史作家・関裕二が古代史最大の謎に迫る!
第1章 台与と邪馬台国と神功皇后
第2章 ヤマト建国と近江
第3章 ヤマト建国の真相
第4章 神功皇后と近江
第5章 神功皇后と台与の正体


当時、久しぶりに大陸を統一した隋の時代に入って、新時代の到来に脅威をいだき、周辺諸地域は構造改革を急いでいきました。日本史を勉強するようになって最初に登場するのがまさにこの時代。聖徳太子の遣隋使であるとか、冠位十二階であるとか、十七条憲法であるとかが行われていったって教科書に載ってます。これこそまさに、構造改革の始まりですね。

当時、外戚の地位で政治を握った蘇我氏は、まさに聖徳太子の後ろ盾として、この構造改革を推し進めていました。クーデターを起こしてその蘇我氏を倒したのが中大兄皇子と中臣鎌足のコンビです。中大兄皇子は隋を引き継いだ大陸統一国家である唐に挑戦し、国を滅ぼしかけています。中大兄皇子は、国家存亡の危機を天智天皇として即位してなんとか乗り切ります。

しかし天智天皇が亡くなり、一時、壬申の乱で藤原姓を賜った鎌足の子孫は影を潜めるが、天智天皇の娘である持統天皇が天武天皇の後を継ぐと、そこで鎌足の子の不比等が権力の足場を確保していきます。

改革派のリーダー蘇我氏をクーデターを起こして葬った藤原氏が、その改革の手柄と権力を横取りしたわけです。そして、日本書紀が出来上がる時代、権力の座にあったのは藤原不比等。藤原氏の正当性を訴えるために書かれた日本書紀を書くことで、蘇我氏の古くて由緒正しい血筋を消し去ったのは、蘇我氏の改革の手柄と権力を横取りした藤原不比等ということです。

細かいところは色々とあったでしょうが、大筋では間違いないでしょう。そんな藤原氏が大嫌いですが、それが私たち日本人の歴史です。お隣の国のように、そうであって欲しいように歴史を書き換えるようなことはいたしません。

ただ、不比等が隠そうとした蘇我氏の真実、そして建国の様子は知りたいもんですね。関さんに頑張ってもらおう。




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この本、今でも売れてるんですね。何時頃読んだんだろう。記憶も定かじゃないけど・・・。この男の子が嫌いでね。涙が出た。白血病で入院してた女子高生にこの本を送ったことがある。感想、聞かせてもらってないな。



中学1年で読んだと思うんだけどな。アレクサンダーの伝記。夏休みの読書感想文で郡市の大賞を取ったんだ。「アレクサンダーによって異なる国や民族が一つの領域にまとめられたように、いつかこの世界も・・・」・・・なんてことを書いた。なんだか、アメリカがやろうとしてるよね。・・・当時はそれがいい事のように思ってた。



高校で山岳部に入ったんだよね。もとが山ん中だからさ。そんでもって山岳部っていうのもどうかと思ったんだけど。この本を読んじゃったもんでね。入部したての1年の夏休み、北鎌尾根から槍に登った。・・・記憶に誤り。取り付いただけだった。



今みたいに女の裸が氾濫している時代じゃなかったわけですよ。私の中学生時代っていうのは・・・。そんな時代なのに、中学校の図書館に置いてあったんですからね。この表紙の本が・・・。手にした理由はもちろんこの表紙の女。・・・もちろんそんなことは誰にも言えない。ただ、以前から無類の本好きであったことは功を奏した。それに加えて、私は以前からのSFファンということになった。この本を不自然なく手にするために・・・。
やられた本








































































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