めんどくせぇことばかり 『森の生活図集』 スズキサトル
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『森の生活図集』 スズキサトル

『森の生活図集』って、なんだかメルヘンチックな匂いがしませんか。

ほら、表紙の絵も、なんだか可愛らしい。・・・待てよ。絵は可愛いけど、手を振り回している人は、火種から火を回らせています。こんな火の付け方してる奴、普通いません。左上のフェザースティック。これも火をおこすときの準備でしょう。その隣はたぬきの尻皮。なんとこの本には、狸の皮を剥いで、なめすところから、尻皮の作り方を解説しています。なんと、ロードキルというのだから、道で惹かれて死んだたぬきなのでしょう。そのロードキルのたぬきから、本当に作ったんだそうですよ。

どうやら、著者のスズキサトルさん、この名前の表記とイラストには似つかわしくない、メルヘンからは遠く離れた世界に、読む者を連れて行こうとしているようです。

ブッシュクラフトの本ですね。それにしても、非常に実践的な本です。泊に関しては、いずれも布一枚のターフを張ったスタイルが紹介されています。一枚の布で、ずいぶんいろいろな張り方があるもんですね。とても魅力的に感じます。ただ、習熟するには、だいぶ時間を要することになりそうです。来年、自治会長やめれば、河原に行って練習するような時間が取れるかな。

火起こしは、火打ち石と火打金からです。私はこれはいいや。せいぜいマッチくらいはまでですね。現代人としては。焚き火に関しては、自信があるんですよ。小さい頃から、物を燃やすことには執着しましたからね。昔は自分の家の庭でゴミも燃やしたでしょう。火を大きくしすぎないように、燃え残しの内容に、きっちり燃やすのって、もう、自分で感動してましたからね。

第4章の《クラフト集》は玄人はだしです。冒頭で紹介したたぬきの尻皮もそうですけど、野営でそのまま使えるものとか、革細工のナイフ入れ、蔓のかんじき、鍋の持ち手が熱くならない竹の鍋つかみ、雑木のパイプ。・・・これはちょっとついていけそうもない。


『森の生活図集』    スズキサトル

笠倉出版社  ¥ 1,728

絵本作家としても活躍するスズキサトル氏が軽妙なイラストと文章で解説する野営生活バイブル
第1章 野営とキャンプ
第2章 道具と使い方
第3章 野営と焚き火
第4章 クラフト集
第5章 目的にあった装備をそ考える


いずれにしても、極めて実践的です。

同時に、森の中に危険に対しても、非常に実践的です。今、バンドエイドなんかでも、傷口を乾燥させないタイプのものが出てるじゃないですか。湿潤療法がいいんですよね。きれいに、しかも治りもはないそうです。この本では、ワセリンを塗ったラップを巻く方法が紹介されていました。

それから、私は今年の梅雨時に、大量発生したヤマビルに苦しめられましたけど、スズキサトルさんは地面に座り込まないばかりじゃなく、ザックも極力地面に置かないそうです。まあ、それだけ、ヤマビルやマダニを警戒しているということですね。蛭は血を吸うだけだけど、マダニはまずいですよね。

それから熊対策とスズメバチ対策も実践的です。相手を知るってことが、いちばん大事なようですね。熊の臭覚は犬の四~五倍だそうです。基本的に人との接触を避けたがる動物が危険を犯してまで人前に出てくるのは、うまそうな匂いがするからだそうです。熊は甘いものが大好きだそうです。逆に嫌なのが、山火事みたいな煙の匂いだというのです。

「もしそうなら」と考えて、私は次の山から、新しい熊対策をします。・・・あれです。あれ!

面白いですね。山と向き合って生活をするというのは、完全に一つの文化だったんですね。スズキサトルさんは、その失われつつある山の生活の文化のいくつかを私たちに提示してくれています。極めて魅力的なんですが、前にも書きましたが、それを作るとなると、ちょっとハードルが高いなぁ。

だって、道で轢かれて死んでるたぬきを、家に持って帰れます?




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テーマ : 読んだ本
ジャンル : 本・雑誌

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この本、今でも売れてるんですね。何時頃読んだんだろう。記憶も定かじゃないけど・・・。この男の子が嫌いでね。涙が出た。白血病で入院してた女子高生にこの本を送ったことがある。感想、聞かせてもらってないな。



中学1年で読んだと思うんだけどな。アレクサンダーの伝記。夏休みの読書感想文で郡市の大賞を取ったんだ。「アレクサンダーによって異なる国や民族が一つの領域にまとめられたように、いつかこの世界も・・・」・・・なんてことを書いた。なんだか、アメリカがやろうとしてるよね。・・・当時はそれがいい事のように思ってた。



高校で山岳部に入ったんだよね。もとが山ん中だからさ。そんでもって山岳部っていうのもどうかと思ったんだけど。この本を読んじゃったもんでね。入部したての1年の夏休み、北鎌尾根から槍に登った。・・・記憶に誤り。取り付いただけだった。



今みたいに女の裸が氾濫している時代じゃなかったわけですよ。私の中学生時代っていうのは・・・。そんな時代なのに、中学校の図書館に置いてあったんですからね。この表紙の本が・・・。手にした理由はもちろんこの表紙の女。・・・もちろんそんなことは誰にも言えない。ただ、以前から無類の本好きであったことは功を奏した。それに加えて、私は以前からのSFファンということになった。この本を不自然なく手にするために・・・。
やられた本








































































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