めんどくせぇことばかり 『貴乃花 我が相撲道』 石垣篤志
FC2ブログ

『貴乃花 我が相撲道』 石垣篤志

この間書いたことなんだけど、大相撲九州場所12日目、白鳳と遠藤の相撲はひどかった。

遠藤がひどいわけじゃない。白鵬の相撲だ。日刊スポーツは《白鵬かち上げで遠藤圧倒 初の「日本人優勝」見えた》と題名をつけているものの、「パタリと前に落ちた遠藤は、鼻の上を抑えながら土俵の上で数秒動かず、KOされたようのも見えた」とも書いている。

白鵬は、「まず(相手を)起こしてから攻めたいというね。最終的にはたき込みになりました」とわけのわからないことを言っていたようだが、これは誤魔化しだ。相手の体を起こした上で、カウンターの張り手を顎に入れた。最初からの狙いに違いない。

遠藤は、白鳳のはたきで落ちたのではなく、カウンターの右を顎に食らって脳を激しく揺さぶられ、土俵上にダウンしたんだ。行事は白鳳に軍配を上げるのではなく、カウントを数えるべきだった。10秒以内に遠藤が立ち上がれば、試合は継続だ。

気をつけろ。白鵬がここ一番で狙っているのは、右カウンターだ。

本当にモンゴル勢は汚い相撲を取る。

伝説の武蔵丸との一番の後、貴乃花は膝の手術とそれに続く長いリハビリによる休場が続く。どんなやっかみがるのか知らないが、世間は貴乃花に、必要以上に厳しい対応を取る。手術から一年経った2002年7月場所のあと、横綱審議委員会は貴乃花に、翌9月場所の“出場勧告”っていうのを出したんだそうだ。・・・呆れる。

稽古総見でも土俵に上がれないような状況で、貴乃花は9月場所に臨んだ。それでも10日目までに勝ち越しを決め11日目の朝青龍戦になったんだそうだ。これはよく覚えている。さっき動画でも見直した。



文藝春秋  ¥ 1,650

私がずっと内に秘めていた心境をここまで詳らかに語ったことはありません
第一章 父・貴ノ花との絆
第二章 「貴花田」誕生
第三章 千代の富士と激突
第四章 宮沢りえとの婚約と破局
第五章 曙との死闘
第六章 綱取りと嫁取り
第七章 若乃花との兄弟対決
第八章 洗脳騒動の真相
第九章 武蔵丸との伝説の一番
第一〇章 “絶縁”の母へ
第一一章 死に場所を探して
第一二章 現役引退を決断
第一三章 横綱相撲の極意
第一四章 早すぎる父の死
第一五章 我が師匠論
第一六章 決起!貴の乱
第一七章 野球賭博と八百長
第一八章 “営業マン”貴乃花
第一九章 日馬富士暴行事件の内幕
第二〇章 角界引退
最終章 家族のこと、弟子のこと、そして…






この場所に向かう貴乃花は、稽古場においても四股とすり足、それに鉄砲に専念し、実践的な稽古はまったくできていなかった。不完全な状態で場所に入っていたわけだ。そんな状態で迎えた朝青龍戦だ。

その相撲の様子は、この本でも詳しく取り上げられている。1年4ヶ月前の小結の時の初対戦では、横綱に格の違いを見せつけられている。しかし、この日はの朝青龍は次世代を担う新大関として、貴乃花を上回る9勝を上げて、初対戦の雪辱を果たすべく挑戦した。

朝青龍はとうしむき出しに貴乃花に挑んでいく。強烈な喉輪に突っ張り、張り手を繰り出すさまは、その後も長く続くモンゴル勢の相撲そのものだ。貴乃花はそれらの攻撃をすべて受け流した上で朝青竜を両上手で抱え込むように捕まえた。この大勢、通常ならもろ差しで有利な局面にも関わらず、朝青龍は身動きが取れず苦し紛れの外掛けにいってバランスを失い、ざいごは右上手で土俵下に叩きつけられた。

朝青龍は負けて引き上げる花道で、場内に響く「ちくしょう」という捨て台詞を上げて支度部屋に戻り、「怪我をした(横綱の右)足をガーンと言っとけばよかった」と言い放ったという。

稀勢の里が一矢報いてくれたものの、今でもそのモンゴル相撲の時代が続く。

宮沢りえとの婚約と破局が世間を騒がせた。兄である若乃花との確執が取り沙汰された。それと関わって、整体師に洗脳されているという親方の発言があった。・・・当たり前だったら、とっくに潰れている。

それでも潰れずに、横綱相撲を取り続けた。

貴乃花という相撲取りに関する、それが真実だ。

親方になってからも、“貴の乱”、野球賭博問題、八百長問題と、常に貴乃花はもう一方の側にいた。その“もう一方の側”を相撲協会は受け入れられなかった。そして日馬富士暴行事件をきっかけに、貴乃花を大相撲から排除した。貴乃花は、弟子たちの相撲人生を守るためにそれを受け入れたのであって、弟子たちを捨てたのではない。

貴乃花に関しては、あれだけの逆境においても、横綱相撲を取り続けた。それが真実だ。




関連記事

テーマ : 料理の本
ジャンル : 本・雑誌

コメントの投稿

非公開コメント

ありがとうございました



「《めんどくせぇことばかり》は、Amazon.co.jpを宣伝しリンクすることによってサイトが紹介料を獲得できる手段を提供することを目的に設定されたアフィリエイト宣伝プログラムである、Amazonアソシエイト・プログラムの参加者です。」
よくお越し下さいました

イーグルス16

Author:イーグルス16

息も絶え絶えです、ぜひ応援してください


現代とはなぜこんなにも棲みにくいのか。
前近代から近現代へと変貌し続ける世相の本質をつかみ生き方の支柱を示す。
カウンター
カテゴリ
こんな本、あんな本


この本、今でも売れてるんですね。何時頃読んだんだろう。記憶も定かじゃないけど・・・。この男の子が嫌いでね。涙が出た。白血病で入院してた女子高生にこの本を送ったことがある。感想、聞かせてもらってないな。



中学1年で読んだと思うんだけどな。アレクサンダーの伝記。夏休みの読書感想文で郡市の大賞を取ったんだ。「アレクサンダーによって異なる国や民族が一つの領域にまとめられたように、いつかこの世界も・・・」・・・なんてことを書いた。なんだか、アメリカがやろうとしてるよね。・・・当時はそれがいい事のように思ってた。



高校で山岳部に入ったんだよね。もとが山ん中だからさ。そんでもって山岳部っていうのもどうかと思ったんだけど。この本を読んじゃったもんでね。入部したての1年の夏休み、北鎌尾根から槍に登った。・・・記憶に誤り。取り付いただけだった。



今みたいに女の裸が氾濫している時代じゃなかったわけですよ。私の中学生時代っていうのは・・・。そんな時代なのに、中学校の図書館に置いてあったんですからね。この表紙の本が・・・。手にした理由はもちろんこの表紙の女。・・・もちろんそんなことは誰にも言えない。ただ、以前から無類の本好きであったことは功を奏した。それに加えて、私は以前からのSFファンということになった。この本を不自然なく手にするために・・・。
やられた本








































































リンク
検索フォーム
RSSリンクの表示
最新記事