めんどくせぇことばかり 『3分クッキング 野菜たっぷりおかず』
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『3分クッキング 野菜たっぷりおかず』

子どもの頃、うちの畑は祖父母と母がやっていた。

休みの日は、父も鍬を振るった。畑の手伝いは好きだった。鍬の振り方は、祖父から習った。幾畝も掘り返すにはコツがある。最初、力任せに鍬を振るう私を、祖父母はおかしそうに笑いながら見ていた。草をむしるのは嫌いだった。嫌というほど、蚊がよってくる。なぜか祖母は蚊に喰われても平気だった。第一、寄りつく蚊も少ない。

祖母は気がつくと草をむしっていた。だから、腰は90度を超えて曲がっていた。死ぬまでずっと草をむしっていたような印象がある。

野菜嫌いの子どもがいるそうだけど、野菜嫌いだとその分腹がへるんじゃないだろうか。出されたものを全部食っても腹がへってる子どもの頃、人の好き嫌いは私の幸せくらいに思ってた。

ある日、学校から帰って、腹がへっていた。戸棚から何からあさっても、すぐに食えるものがない。裏の畑に行ったら祖母が草をむしっていて、すぐ食えるものがないか聞いた。祖母は、樽に大根が漬かってると教えてくれた。それを取ってきて縁側に座り、武甲山を眺めながら、ガリガリかじった。

1960年生まれだから、世の中がどんどん豊かになっていった。食い物も良くなった。私は秩父なので、子どもの頃は物流が悪かった。入ってくる鉄道は熊谷方面から秩父鉄道だけだったのが、小学校4年の時に飯能方面から西武鉄道が乗り入れた。トラックによる輸送にしたって、峠を越えずにトンネルをくぐって往来できるようになった。だから豊かさを享受できるようになったのは、おそらくよそよりも少し遅かっただろう。

戦争の時代を知ってる人には及びもつかないが、ちゃんとご飯が食べられるように、いい仕事に就きたいと思ってた。

兄が二人いて、油断をするとすぐおかずがなくなった。泣くと、結婚前の叔母がおかずを回してくれた。そして言われた。「おまえが早く食わないからだで」って。肉なんか出た日には、殺気だった。小さい私にも行き渡るように、母がさらにわけてくれても、油断は禁物だった。

思いっきり肉が食いたい。そう思い続けた上の兄は、大人になって肉食い妖怪に変化してしまった。




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この1冊を活用すれば、無理なく野菜たっぷりの食生活が実現します
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妖怪化することは免れた私も、かなり肉に傾いた食生活を続けてきた。人生の終盤を意識するようないい歳になって、最近、とみに野菜が食いたい。肉も食いたいが、野菜がうまいと思う。肉もうまいけど、野菜があってこそ肉もうまい。

野菜をいつも余分に買っておく。気取ったものを作るつもりもないんだけど、野菜がたっぷりあると安心する。

昨日もそうだ。夕食の献立を考えていた連れ合いが、行き詰まった。・・・今ある野菜を確認し、ポトフにした。その残りは、今日の昼、カレーにして食べた。

さてこの本、キューピー3分クッキングの永久保存版シリーズから、『野菜たっぷりおかず』。

料理の本って言うのは、それを見て、同じ料理を作るって使い方ももちろんあっていい。だけど、もっといいと思うのは、その料理のを知っておくことで、冷蔵庫や納戸の食材を見て、以前本から仕入れた料理の知識から、なんかピンとひらめくものがあるんだよね。

「こうにすれば、うまいものが出来るんじゃないか」ってね。

ちょっとくらい足りないものがあったってかまやしない。そのうち面白い発見もあってね。豆乳と重曹を使って、豆腐がグズグズになる湯豆腐をやったのよ。湯豆腐は、それはそれで十分うまかった。それがね。私と連れ合いで、油揚を重なって買ってきちゃって、とりあえず入れたんだ。湯豆腐に。そしたら、油揚が豆腐以上にグズグズになって、ポン酢で食うとうまいことうまいこと。そこにももちろん、白菜をたくさん入れてたけどね。

今日は連れ合いが牛丼を作っている。どちらかといえばタマネギ丼といった方がいいくらいな奴だけどね。

そうそう、妖怪に変化した兄は、今は年を取った憎くい妖怪になっている。「早く人間になりたい」とは。思っていないらしい。




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テーマ : 料理の本
ジャンル : 本・雑誌

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こんな本、あんな本


この本、今でも売れてるんですね。何時頃読んだんだろう。記憶も定かじゃないけど・・・。この男の子が嫌いでね。涙が出た。白血病で入院してた女子高生にこの本を送ったことがある。感想、聞かせてもらってないな。



中学1年で読んだと思うんだけどな。アレクサンダーの伝記。夏休みの読書感想文で郡市の大賞を取ったんだ。「アレクサンダーによって異なる国や民族が一つの領域にまとめられたように、いつかこの世界も・・・」・・・なんてことを書いた。なんだか、アメリカがやろうとしてるよね。・・・当時はそれがいい事のように思ってた。



高校で山岳部に入ったんだよね。もとが山ん中だからさ。そんでもって山岳部っていうのもどうかと思ったんだけど。この本を読んじゃったもんでね。入部したての1年の夏休み、北鎌尾根から槍に登った。・・・記憶に誤り。取り付いただけだった。



今みたいに女の裸が氾濫している時代じゃなかったわけですよ。私の中学生時代っていうのは・・・。そんな時代なのに、中学校の図書館に置いてあったんですからね。この表紙の本が・・・。手にした理由はもちろんこの表紙の女。・・・もちろんそんなことは誰にも言えない。ただ、以前から無類の本好きであったことは功を奏した。それに加えて、私は以前からのSFファンということになった。この本を不自然なく手にするために・・・。
やられた本








































































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