めんどくせぇことばかり 『登山ボディ』 芳須勲
FC2ブログ

『登山ボディ』 芳須勲

そりゃ、ひどいもんだった。

2016年10月下旬に足の手術を受けて、信じられないくらいに痛みがすっかりなくなって、二十数年ぶりに山歩きを再開した頃のこと。

山には登らなくても、生活がありますからね。なんとか歩いてはいた。ただ、山には登らなかった。とある富山方面の岩山の下りで股関節の痛みが始まっちゃって、自力で下山できなくなった。危険な箇所はすでに越えて、小屋までさほどでもないところだったんだけど、まったく動けなかった。・・・遭難だな。当時は、通常の生活にほぼ支障はないんだけど、痛みが始まると動けなくなっちゃうって状況で、それが山でさえなければ問題なかった。それでも山はあきらめることにした。

はじめの頃は走ることだって出来た。だけど、年月とともにだんだんと悪くなって、ちょくちょく痛むようになって、そのうちいつも痛むようになって、痛みも強まって、最後は座薬が切れると夜も眠れなくなった。

この間に医療の方が進歩してくれて、60歳を待たずに手術という運びになって、その後は一切痛みなし。・・・そんな顛末だ。

・・・で、いい気になって山歩きを始めるんだけど、二十有余年というのは、やはり長かった。最後の方は、仕事から帰るとほぼ寝たきりみたいなもんだったからね。

痛みはなくなっても、足は萎えてたんだな。おまけに182cmの慎重に対して86kgの体重。その後走り込んで、今は70~72kgで安定してるから、やっぱりだいぶ太かったんだな。

歩くことは出来たけど、よく転んだ。手術前は杖をついてようやく歩いているような状態だったから、筋肉が全体に不足して、足が萎えているような状態だったんだろう。なかでも、かなり危険な大転倒が3回かあった。右でも左でも、つま先が上がりきってなかったんだな。その状態で足を外側にひねるような形になる。通常であれば、よくある捻挫の原因だ。そこに、念のため足首までの登山靴を履いている。登山靴のおかげで足首をひねらないで済むものの、体はそのまま外側に投げ出されるようになって一回転する大転倒。

運が良かったのは、いずれも平地であったこと。一度だけ、山で尾根筋を歩いているときに、その時は前に投げ出されるようになったんだけど、もう片方の足が間に合った。あれは危なかった。

何しろ平地であっても、その破壊力はスゴい。3回中2回は、一回転して、引っかかった方の足とは逆の足の膝を舗装道路に打ち付けた。1度は皿が割れた。1度は皿の下の柔らかい部分がパックリ切れた。皿が割れた方は、そのうちなんとなく直った。皿の下が切れたのは深かったから医者に行って縫ってもらうべきだった。でっかい絆創膏で無理矢理治したら、今でも時々まがまがしい痛みに襲われる。

そんなことがあっても山は歩き続けたし、ランニングも始めた。時々足を滑らせて尻餅をつくことはあるが、以前のような転倒は、山を再開して1年もするとなくなった。

少しは登山ボディが出来てきたかな。


『登山ボディ』    芳須勲


山と渓谷社  ¥ 2,090

安全登山の為のトレーニングと栄養管理、やっておきたいリセットとメンテナンス
【第1章】理想の登山ボディとは
【第2章】登山ボディをつくるエクササイズ
【第3章】登山ボディをつくる歩き方
【第4章】登山ボディを維持するメンテナンス
【第5章】登山ボディのための食事


いやいや、それがどうも、そう簡単なもんでもないらしい。

そりゃ、そうか。山を始めた頃の、高校の山岳部の練習はきびしかったしな~。学校から走り出して影森に行って、巴橋を渡って長尾根走って、秩父の札所の24番法泉寺。ここの石の階段をやる。登ったり下りたり、片足跳びに肩車。学校に帰った頃にはお腹が減って、部室前でご飯を炊いて食べたりしてた。

登山ボディは二種類の体力からなるということだ。一つが行動体力。もう一つが防衛体力。行動体力はバテずに登り続ける力と危険を回避しけがを防ぐ力。防衛体力は様々なストレスに抵抗する力。

そうだな。こういうふうに考えると、今の自分に足りないものが見えてくる。今、月に6~8回登ってる。やっぱり、実際に登るのが一番いいトレーニングになると思う。それと照らし合わせて考えてみると、《危険を回避しけがを防ぐ力》が、おそらくまだまだ足りない。

危険を回避しけがを防ぐ力は、バランス感覚、敏捷性、巧緻性、柔軟性。特にバランス感覚が衰えているのを感じる。チェックポイントとして、片足立ちで左右両足の靴下をはいて、脱げるかと言うことなんだけど、これできない。

手術前は、自分で靴下をはくことも出来ないで、連れ合いにはかしてもらってた。手術したあとは自分ではけるようになったけど、それに満足して、立ってはこうなんて考えもしなかった。片足立ちすら、おそらく満足に出来ないだろう。

岩場や急斜面を、手も使ってよじ登ったあと、垂直を失っていてドキッとすることもあった。あれもきっと、バランス感覚なんだろうな。急斜面の下りを以前より怖く感じて行動が遅くなるのは、敏捷性、巧緻性が減退していることを無意識に感じているからだろう。時間をかけて行動することは悪いことではないけど、体が縮こまっては困る。

登山ボディにはマダマダだな。ちょっとその辺を、意識して体を作ってみよう。

今の段階で、この本を読めて良かった。




関連記事

テーマ : 読んだ本
ジャンル : 本・雑誌

コメントの投稿

非公開コメント

ありがとうございました



「《めんどくせぇことばかり》は、Amazon.co.jpを宣伝しリンクすることによってサイトが紹介料を獲得できる手段を提供することを目的に設定されたアフィリエイト宣伝プログラムである、Amazonアソシエイト・プログラムの参加者です。」
よくお越し下さいました

イーグルス16

Author:イーグルス16

息も絶え絶えです、ぜひ応援してください


現代とはなぜこんなにも棲みにくいのか。
前近代から近現代へと変貌し続ける世相の本質をつかみ生き方の支柱を示す。
カウンター
カテゴリ
こんな本、あんな本


この本、今でも売れてるんですね。何時頃読んだんだろう。記憶も定かじゃないけど・・・。この男の子が嫌いでね。涙が出た。白血病で入院してた女子高生にこの本を送ったことがある。感想、聞かせてもらってないな。



中学1年で読んだと思うんだけどな。アレクサンダーの伝記。夏休みの読書感想文で郡市の大賞を取ったんだ。「アレクサンダーによって異なる国や民族が一つの領域にまとめられたように、いつかこの世界も・・・」・・・なんてことを書いた。なんだか、アメリカがやろうとしてるよね。・・・当時はそれがいい事のように思ってた。



高校で山岳部に入ったんだよね。もとが山ん中だからさ。そんでもって山岳部っていうのもどうかと思ったんだけど。この本を読んじゃったもんでね。入部したての1年の夏休み、北鎌尾根から槍に登った。・・・記憶に誤り。取り付いただけだった。



今みたいに女の裸が氾濫している時代じゃなかったわけですよ。私の中学生時代っていうのは・・・。そんな時代なのに、中学校の図書館に置いてあったんですからね。この表紙の本が・・・。手にした理由はもちろんこの表紙の女。・・・もちろんそんなことは誰にも言えない。ただ、以前から無類の本好きであったことは功を奏した。それに加えて、私は以前からのSFファンということになった。この本を不自然なく手にするために・・・。
やられた本








































































リンク
検索フォーム
RSSリンクの表示
最新記事