『もっとおいしく、もっと楽しく』 浜内千波
いやー、德勝龍の優勝で終わった大相撲。本当は正代に優勝させたかったけどね。久しぶりに面白かった。悪いけど、白鳳と鶴竜はいらないわ。
暖冬といいながら、冬はやはり寒い。
当たり前のことだけど、寒い時期には体の温まるものが食べたい。お昼は、家にいるときは私が作るようになったんだけど、昨日はすいとん、今日はラーメンにした。汁物は体が温まっていい。
今日のラーメンだけど、具はラー油でナムルにしたもやしとスティック・セニョールという新しい野菜。くまモンのデザインされた袋に入っていたから熊本で作られているんだろう。
色味と頭のつぶつぶした様子はブロッコリーで長っ細い様子はアスパラなんだな。長っ細い一本のままラーメンに浮かべたら、結構見た目もいい。味はブロッコリーのもの、長っ細い茎はアスパラほど筋っぽくないので火を通せば柔らかく食べられる。使いやすい野菜だった。
昨日のすいとんは、連れ合いに褒められた。冬場になると時々作る。すいとんを食べると、定時制に勤務していたときのことを思い出す。定時制は給食がある。給食を作るマスターも定時制の職員の一人。これらの人も、夏休みや冬休みも勤務する。本来給食は生徒のためのものだから、生徒が登校しないそれらの時期は給食はない。
マスターには仕事がなくなる。次の学期の献立を作るくらい。そこで職員でお金出し合って、マスターに夕食を頼む。さすがにプロの料理人、安く、すごくうまいものを作ってくれる。冬休みのよく作ってくれたのがすいとん。すいとんの日の集金は50円だった。
さてこの本、浜内千波さんの料理の本。浜内さんの本は何冊持ってるだろう。よくある料理の本、おいしそうな写真があって、作り方やポイントが乗っているやつ。そういうのは目を通して、これはと思うものは作ってみるし、なんかの時に頭の引き出しから出てくるものもある。だけど、
この本は買ったまま目も通してなかった。他の料理の本とはちょっと違う。エッセイ集なんだ。それでいつか読もうと思って、そのままになっちゃった。
そのエッセイの合間に、“おすすめ簡単レシピ67”が紹介されている。そういう体裁の本。こういうのも面白いね。


エッセイ集+67レシピだから、よくある料理の本よりもお得だな。私はそう思うよ。
そのエッセイには、浜内さんの人となりが出ていて、「ああ、こういう人だから、こういう料理が出てくるんだな」って事が分かって面白い。エッセイの内容は、もちろん料理に関すること。なかでも料理上手になるためのコツやものの考え方、さらには生き方まで、ご自身の生き様も含めて書かれている。
だけど、読んでいくと、その一つ一つが当たり前のことなんだと気づく。笑顔で作れば、ご飯はおいしくなる。それがどんなテクニックよりも、料理をおいしくする最大のコツだというんです。
おそらく当たり前だと思うんだけど、食べることを考えながら作るからね。あるいは食べてもらうことを考えながら。食べるのはうれしいことだから、作ることもうれしい。
そう、だから料理をストレスにするのはもったいない。そういう時のためにも、手早く簡単に作れて、しかもおいしいレパートリーを増やしておくといいと浜内さんは言っている。浜内さんの料理の、“簡単手早く”っていうのはそういうところから生まれたんだ。
講演のあとで、主催者側のスタッフの女性からきびしい口調で注意を受けたことがあるんだそうだ。この話、浜内さんという人がよく分かる話だったので取り上げておく。次のような注意を受けたんだそうだ。
「あなたは講演中に《主人》という言葉を23回も使いました。言葉を知らなすぎるわね。もっと勉強した方がいいですよ」
主人という言葉に反応しちゃったんですね。たまにいますね、こういう人。言葉にはいろいろな歴史があり、使われ方もさまざまに移り変わってきています。主人と奴隷であるとか、主人と家臣であるとかいった使い方がありますが、今の世の中に同じ気持ちで使っているとすれば、それは差別です。
だけど、その人は今でもそれらの言い方と同じ意味で浜内さんが使っているとでも思っているのでしょうか。それは夫を大事にしているところから自然に出ている言葉であって、主従関係とはなんの関わりもない言葉であることを受け入れられないということなのでしょうか。
その女の人にすれば、浜内さんが夫に従属する馬鹿女に見えたんでしょうね。でも浜内さんは、これからも主人という言葉を使うつもりであるとおっしゃっている。それは夫を大事に思っているという背景で使われているわけで、そこにはゆとりを感じる。
進んだ女たちが、その主人という言葉に反応して、いまだに夫の依存する馬鹿女と厄介に思っているようだ。言葉だけにとらわれると、本質を見失うんじゃないかと、そっちの方が心配になる。
暖冬といいながら、冬はやはり寒い。
当たり前のことだけど、寒い時期には体の温まるものが食べたい。お昼は、家にいるときは私が作るようになったんだけど、昨日はすいとん、今日はラーメンにした。汁物は体が温まっていい。
今日のラーメンだけど、具はラー油でナムルにしたもやしとスティック・セニョールという新しい野菜。くまモンのデザインされた袋に入っていたから熊本で作られているんだろう。
色味と頭のつぶつぶした様子はブロッコリーで長っ細い様子はアスパラなんだな。長っ細い一本のままラーメンに浮かべたら、結構見た目もいい。味はブロッコリーのもの、長っ細い茎はアスパラほど筋っぽくないので火を通せば柔らかく食べられる。使いやすい野菜だった。
昨日のすいとんは、連れ合いに褒められた。冬場になると時々作る。すいとんを食べると、定時制に勤務していたときのことを思い出す。定時制は給食がある。給食を作るマスターも定時制の職員の一人。これらの人も、夏休みや冬休みも勤務する。本来給食は生徒のためのものだから、生徒が登校しないそれらの時期は給食はない。
マスターには仕事がなくなる。次の学期の献立を作るくらい。そこで職員でお金出し合って、マスターに夕食を頼む。さすがにプロの料理人、安く、すごくうまいものを作ってくれる。冬休みのよく作ってくれたのがすいとん。すいとんの日の集金は50円だった。
さてこの本、浜内千波さんの料理の本。浜内さんの本は何冊持ってるだろう。よくある料理の本、おいしそうな写真があって、作り方やポイントが乗っているやつ。そういうのは目を通して、これはと思うものは作ってみるし、なんかの時に頭の引き出しから出てくるものもある。だけど、
この本は買ったまま目も通してなかった。他の料理の本とはちょっと違う。エッセイ集なんだ。それでいつか読もうと思って、そのままになっちゃった。
そのエッセイの合間に、“おすすめ簡単レシピ67”が紹介されている。そういう体裁の本。こういうのも面白いね。
『もっとおいしく、もっと楽しく』 浜内千波 著者集大成ともいえる料理上手になるためのテクニックと、おすすめ簡単レシピ67点 |
エッセイ集+67レシピだから、よくある料理の本よりもお得だな。私はそう思うよ。
そのエッセイには、浜内さんの人となりが出ていて、「ああ、こういう人だから、こういう料理が出てくるんだな」って事が分かって面白い。エッセイの内容は、もちろん料理に関すること。なかでも料理上手になるためのコツやものの考え方、さらには生き方まで、ご自身の生き様も含めて書かれている。
だけど、読んでいくと、その一つ一つが当たり前のことなんだと気づく。笑顔で作れば、ご飯はおいしくなる。それがどんなテクニックよりも、料理をおいしくする最大のコツだというんです。
おそらく当たり前だと思うんだけど、食べることを考えながら作るからね。あるいは食べてもらうことを考えながら。食べるのはうれしいことだから、作ることもうれしい。
そう、だから料理をストレスにするのはもったいない。そういう時のためにも、手早く簡単に作れて、しかもおいしいレパートリーを増やしておくといいと浜内さんは言っている。浜内さんの料理の、“簡単手早く”っていうのはそういうところから生まれたんだ。
講演のあとで、主催者側のスタッフの女性からきびしい口調で注意を受けたことがあるんだそうだ。この話、浜内さんという人がよく分かる話だったので取り上げておく。次のような注意を受けたんだそうだ。
「あなたは講演中に《主人》という言葉を23回も使いました。言葉を知らなすぎるわね。もっと勉強した方がいいですよ」
主人という言葉に反応しちゃったんですね。たまにいますね、こういう人。言葉にはいろいろな歴史があり、使われ方もさまざまに移り変わってきています。主人と奴隷であるとか、主人と家臣であるとかいった使い方がありますが、今の世の中に同じ気持ちで使っているとすれば、それは差別です。
だけど、その人は今でもそれらの言い方と同じ意味で浜内さんが使っているとでも思っているのでしょうか。それは夫を大事にしているところから自然に出ている言葉であって、主従関係とはなんの関わりもない言葉であることを受け入れられないということなのでしょうか。
その女の人にすれば、浜内さんが夫に従属する馬鹿女に見えたんでしょうね。でも浜内さんは、これからも主人という言葉を使うつもりであるとおっしゃっている。それは夫を大事に思っているという背景で使われているわけで、そこにはゆとりを感じる。
進んだ女たちが、その主人という言葉に反応して、いまだに夫の依存する馬鹿女と厄介に思っているようだ。言葉だけにとらわれると、本質を見失うんじゃないかと、そっちの方が心配になる。

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