めんどくせぇことばかり 『志に死す』 人情時代小説傑作選
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『志に死す』 人情時代小説傑作選

熱がある。・・・いや、あった。

25日に不調に陥って、その日の夕方からは熱が出た。26日には熱が高くなって、昨日27日が一番ひどかった。熱のある中で自治会の仕事をこなして、早く寝た。夕べはずいぶん汗をかいた。夜の間に2度着替えをした。今日28日はだいぶ楽になった。

ずっと家にいたので、本屋とスーパーマーケットに行きたいのだが、時節柄、控えた方がいいだろうか。ほんの四日ほどのことでそう思うくらいだから、豪華客船の客室に長く居なければならなかった人は、さぞ大変だったろう。

さて、どうしたものか。

歴史物が好き。時代物が好き。

時代小説・歴史小説が好きだな。最初、この二つの区別がよく分かっていなかったんだけど、歴史小説は歴史上実在した人物を用いて、ほぼ史実に基づいて書かれる。もちろん、それを前提として作家のその時代や人物への思いが語られることになる。

これに対して時代小説は、架空の人物が創造され、または実在の人物であっても史実に拘束されずに、面白さを前提として話が展開する。

もう、洋の東西は問わない。ただ、歴史考証がいい加減で、あまりにも荒唐無稽になると、まったく興味を持つことが出来ない。せめてその時代の人の生き方、心の持ち方はしっかり踏襲して欲しい。最低でも、その物語で他国を誹謗中傷するような、“中国”や韓国の時代小説は、ぜひ勘弁してもらいたいと思う。

歴史小説にせよ、時代小説にせよ、その時代の人間の生き方が書かれているのがいい。例えば、この『志に死す』は、いずれも江戸時代の庶民や上・下級武士の死生観が描かれている。そこから学ぶことが出来るものは、とても大きい。


『志に死す』    人情時代小説傑作選


新潮文庫  ¥ 572

“男の死"をテーマに、傑作短編5編を集めた、涙の時代小説アンソロジー
藤沢周平「木綿触れ」
笹沢左保「生国は地獄にござんす」
菊池寛「敵討順逆かまわず」
山本周五郎「城中の霜」
池波正太郎「看板」



編者は縄田一男さん。

文芸評論家でアンソロジスト。時代小説・歴史小説に造詣が深く、『時代小説の読みどころ』で中村星湖文学賞、、『捕物帳の系譜』で大衆文学研究賞を受賞している。まあ、面白い時代小説・歴史小説の面白さを世間に広めることが、この人の仕事だな。

この短編集だって、そんな縄田さんならでは。なにしろ、藤沢周平、笹沢佐保、菊池寛、山本周五郎、池波正太郎ですよ。いまさら紹介されるまでもない人ばかり。・・・そう思うでしょ。だけど、ここの紹介されている短編、読んだことのあるものは一つもない。読んだことあるものは一つもないのに、やっぱり藤沢周平の話だし、菊池寛だし、山本周五郎の話なんです。

なにしろ、笹沢佐保は木枯らし紋次郎だし、池波正太郎は鬼平犯科帳なんだからね。

全部で215ページの一冊で、私は読むのが速いわけではないが、一話読み終わるのに30分とかからない。電車に乗るときに持って幾本としては最適だな。実は先日、大阪に行くときに持って行った中の一冊なんだけど、暇そうにしている連れ合いにこれを貸して、私は違うものを読んだ。まずは池袋に向かう東上線の中で、連れ合いは最初の二話を読み終えていた。

この本、『志に死す』は、“死”に対峙した男の覚悟を一つのテーマとして、時代小説のプロが選び抜いた話。実は今回、時代小説のプロは男の覚悟と同時に女の覚悟の短編集も出している。女の覚悟は“生”を貫こうとするときに決まる。題名は、『絆を紡ぐ」。手元にあるが、今はしばらく、『志に死す』の余韻に浸りたい。


藤沢周平「木綿触れ」
最愛の妻を不可解な自死に追い込んだ真実を知ったとき、夫はある決意をする。
笹沢左保「生国は地獄にござんす」
家族に捨てられ島流しにされてなお、故郷へ戻ろうとする渡世人の悲願。
菊池寛
「男に二言なし」の言葉通りに、決して破らなれかった武士の固い約束。
山本周五郎「城中の霜」
安政の大獄、罪なき罪で斬られんとした志士の、最期の背中が語った本当の意味とは。
池波正太郎「看板」
盗みには盗みの流儀がある。道を外れた部下の過ちに、党首は潔く引退を覚悟するが……。


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テーマ : 読んだ本
ジャンル : 本・雑誌

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こんな本、あんな本


この本、今でも売れてるんですね。何時頃読んだんだろう。記憶も定かじゃないけど・・・。この男の子が嫌いでね。涙が出た。白血病で入院してた女子高生にこの本を送ったことがある。感想、聞かせてもらってないな。



中学1年で読んだと思うんだけどな。アレクサンダーの伝記。夏休みの読書感想文で郡市の大賞を取ったんだ。「アレクサンダーによって異なる国や民族が一つの領域にまとめられたように、いつかこの世界も・・・」・・・なんてことを書いた。なんだか、アメリカがやろうとしてるよね。・・・当時はそれがいい事のように思ってた。



高校で山岳部に入ったんだよね。もとが山ん中だからさ。そんでもって山岳部っていうのもどうかと思ったんだけど。この本を読んじゃったもんでね。入部したての1年の夏休み、北鎌尾根から槍に登った。・・・記憶に誤り。取り付いただけだった。



今みたいに女の裸が氾濫している時代じゃなかったわけですよ。私の中学生時代っていうのは・・・。そんな時代なのに、中学校の図書館に置いてあったんですからね。この表紙の本が・・・。手にした理由はもちろんこの表紙の女。・・・もちろんそんなことは誰にも言えない。ただ、以前から無類の本好きであったことは功を奏した。それに加えて、私は以前からのSFファンということになった。この本を不自然なく手にするために・・・。
やられた本








































































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