めんどくせぇことばかり 『爺の暇つぶし』 吉川潮 島敏光
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『爺の暇つぶし』 吉川潮 島敏光

いつの間にか、こんな題名の本が、真っ只中の歳になってしまった。

私は末っ子の三男坊で、しかも、子どもの頃に脚が悪かったこともあって、なにかとみそっかす扱いされた。それから、自分ではそれを意識していたような記憶はないんだけど、3月も末の生まれなもんだから、どうも小学校の低学年の頃は苦労したらしい。

何をするにつけても、まずは人に任せよう、人に頼ろうとする情けない性格は、そんな幼少期とは無縁ではないだろう。なんでも、人の方が上に見えてしまうのだ。おそらく、小学校の高学年の頃には、事実上、そういう状況はなくなっていたんだろうと思うんだけど、その傾向は、私の性格になって染みついてしまった。

仕事をするようになってからも、それは変わらなかった。同期を前にして怖じ気づいていた。そんなだから、下の奴に対してだって、意識しちゃって大変だった。ただ、そういう気持ちが向上心につながったことはたしか。人より余計に努力しなきゃとは思ってた。

劣等感なく、自信を持って仕事に向き合えるようになったのは、ずいぶん後のこと。だから、自信を持って仕事ができたのは、そう長いことではない。・・・ほんの15年くらいのことだろう。

実は、子どもの頃に脚が悪かったというのは先天性股関節脱臼で、当時にすればよく直った方だったようだ。だけど股関節に異常があるのは相変わらずで、若い頃から痛みがあって、好きだった山もあきらめた。50代に入ってから痛みが厳しくなり、56歳で手術を受けた。この手術で痛みがまったくなくなって、山を再開。面白くなって、土日だけでは物足りなくなり、定年まで1年残し、59歳で早期退職してしまった。

退職後、無職となって1年経った。

たまたま、・・・なんだけど、この1年間、地域の自治会長を務めたことから、年間に130日ほど、何かしら自治会長としての仕事があった。その合間、合間に山に登って、正直なところ、「暇を持て余す」という状況からは遠かった。それでも、すべての時間を自分の裁量で使えるという2年目への導入としては良かったかも知れない。


『爺の暇つぶし』    吉川潮 島敏光


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いざ定年を迎えてみたら、ありあまる時間をもてあまし気味のシニアの方々へ
第1章 食事とおしゃべりは絶好の暇つぶし
第2章 映画、音楽、ライブは暇つぶしの三種の神器
第3章 散策は金がかからない暇つぶし
第4章 旅は道連れも良し、一人旅も良し
第5章 テレビとインターネットに依存してはならない
第6章 60過ぎたら気をつけなければならないこと
第7章 先人たちから学んだこと
第8章 私の暇つぶしの相手
第9章 暇な時こそ人生の整理を


この本は、退職後の爺が、持て余す暇を、もてあそぶための指南書と考えれば良い。二人の爺が、好き勝手なことを言っている本。

どんな好き勝手なことを言ってるかは、またちょっとあらためて紹介させてもらうが、ここでは、島敏光さんの言う“爺の暇つぶしゴールデン・トライアングル”についてだけ触れておきたい。

爺の暇つぶしゴールデン・トライアングルとは、病院の待合室、近所の公園、図書館の三カ所を指す。私はまだ、病院の待合室は無縁だが、近所の公園ではそうでもないが、図書館ではよく爺を見かける。

仕事をしているときから、本はよく読んだ。仕事が歴史の教員だから、仕事のための本を中心によく読んだ。そのための本は、新刊で購入することが多かった。他は図書館や古本もあるが、比率にすると、7対2対1くらいかな。仕事を辞めると、仕事のために本を読むってのが減ってきた。ひたすら、その時に自分の興味のために本を読むことが増えた。そしたら、図書館を使うことが多くなった。

週に2回くらいは図書館に行く。平日の午前中だな。そしたら、爺がたくさんいることに驚いた。書架の間を、本を選びながら歩いている爺は、あまりいない。私がこれに当たるが、爺はあまりいない。爺がいるのは、週刊、月刊誌と新聞の閲覧スペースだ。多くの爺がそこで暇をつぶす。

島さんが言うのは、ゴールデン・トライアングルにはまり込むと、一種の中毒となり、抜け出せなくなるという。変化がないから気楽なんだな。それが日課になると、行動範囲が狭まって、外からの刺激による驚きや感動と疎遠になり、老け込みワールドにまっしぐら。・・・なんとなく分からないでもない。

このトライアングルには入らないが、図書館で過ごした爺は、そのあとスーパーに行く。昼飯を買う。はやり、無収入の無駄飯食いは、妻に昼の準備を頼むことを心苦しく思っているようだ。先日、その時間帯に肉屋に寄ったら、爺が列を成して、揚げ物を買っていた。

爺は平日の午前中、図書館の閲覧スペースで週刊、月刊誌や新聞を読んで過ごし、昼近くなるとスーパーでできあいの昼ごはんを調達する。これで爺の半日が終わる。午後は何をするんだ、爺。昼寝して、近所の公園を散歩するていどでは、見事に老け込みワールドまっしぐらだぞ!

それでは、そうならない“爺の暇つぶし”は、そのうちにまた。



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テーマ : 読んだ本
ジャンル : 本・雑誌

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この本、今でも売れてるんですね。何時頃読んだんだろう。記憶も定かじゃないけど・・・。この男の子が嫌いでね。涙が出た。白血病で入院してた女子高生にこの本を送ったことがある。感想、聞かせてもらってないな。



中学1年で読んだと思うんだけどな。アレクサンダーの伝記。夏休みの読書感想文で郡市の大賞を取ったんだ。「アレクサンダーによって異なる国や民族が一つの領域にまとめられたように、いつかこの世界も・・・」・・・なんてことを書いた。なんだか、アメリカがやろうとしてるよね。・・・当時はそれがいい事のように思ってた。



高校で山岳部に入ったんだよね。もとが山ん中だからさ。そんでもって山岳部っていうのもどうかと思ったんだけど。この本を読んじゃったもんでね。入部したての1年の夏休み、北鎌尾根から槍に登った。・・・記憶に誤り。取り付いただけだった。



今みたいに女の裸が氾濫している時代じゃなかったわけですよ。私の中学生時代っていうのは・・・。そんな時代なのに、中学校の図書館に置いてあったんですからね。この表紙の本が・・・。手にした理由はもちろんこの表紙の女。・・・もちろんそんなことは誰にも言えない。ただ、以前から無類の本好きであったことは功を奏した。それに加えて、私は以前からのSFファンということになった。この本を不自然なく手にするために・・・。
やられた本












































































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