エボラ『新・戦争論』 佐藤優 池上彰
武漢発の感染症のように致死率が低いと、症状が軽い場合が多く、ちょっと用事があればなんとなく外出してしまう。場合によっては、これといった症状が現れない場合もあるので、感染者が感染にも気づかずに外出してしまう。それで、世界の機能がストップしちゃうようなパンデミックになってしまった。
WHOのテドロスが、最初の情報が入ったときに、中国人の受け入れ拒否をストップさせてなければ、こんなことにはならなかっただろうけどね。
それはともかく、ここでの話題は、まずはエボラ出血熱から。“出血熱”というのは、それだけで恐ろしいね。エボラ出血熱は、あまりにも致死率が高く、しかも症状が急速に進むので、感染者が他人に移す前に死んでしまうケースが多い。そのため流行が局地的なもので押さえられていた。
この本によれば、それが今、人口密集地帯で流行するようになり、国境なき医師団も「もはや制御できない段階に入りつつある」と表明している。
何しろ致死率は90%を越える場合もあるそうだ。こりゃすごい。感染したら、まず死ぬってことだ。
自然宿主はオオコウモリで、そこから野生動物に感染する。感染した野生動物を食べたり、死体に触れたりして人に感染する。そこから人から人への感染が起こる。
そう言えば、武漢の市場でも、いろいろな生き物を売ってたそうだ。猪や蛇なんて当たり前。ワニ、ネズミ、アナグマ、ロバ、犬、猫、狐にクジャク。エボラウイルスの自然宿主と同じコウモリも売られていたそうだ。“中国”武漢周辺では、わりとあたりまえの食材らしい。
武漢といえば、春秋戦国時代の楚の国の都。と言うことは、屈原や項羽もコウモリ料理を食べたのかな。武漢周辺にはエボラウイルスを宿したコウモリはいないということかな。
潜伏期間は2日から3週間。症状は、突然の発熱、強い脱力感、筋肉痛、頭痛、喉の痛みなどに始まり、その後、嘔吐、下痢、発疹が出現する。肝機能および腎機能の異常も伴う。さらに症状が進むと出血傾向や意識障害が出現する。出血熱と呼ばれているが、出血が伴うのは1割ほど。最近はエボラウイルス病と呼ばれるそうだ。


この本で、国境なき医師団が、「もはや制御できない段階に入りつつある」と表明したのは、2014年~2016年に西アフリカで流行したときのことだろう。ギニアで発生したエボラ出血熱が、感染者の移動でリベリアやシエラレオネに広まったんだそうだ。
感染者は、疑い例を含んで合計28616例、致死率40%だったそうだ。ということは、死者は11500人くらいと言うことか。
今回の“中国”武漢発の感染症もそうだけど、地域によって、ずいぶん致死率に違うが出る。エボラ出血熱は、この時の流行が一番大きかったらしいけど、ギニア3814例、致死率67%。リベリア10666例、致死率45%。シエラレオネ14122例、致死率28%。
アフリカの一部地域の流行に収まっていたために、欧米先進国が医薬品の開発に熱心でなかった。ただ、理由はそれだけではない可能性もある。
戦争と感染症は、歴史の中で、人口を調整する役割を果たしてきた。感染症がアフリカでとどまるものであるなら、あるいは“中国”でとどまるものであるなら、と言う意識が欧米先進国にある可能性である。
この本でも話題に載せられてるんだけど、ダン・ブラウンの『インフェルノ』は、人類の人口爆発を泊めるためのウイルス、それこそインフェルノっていうのはウイルスの名前なんだけど、これを拡散させるのをなんとかやめさせようという話だった。
欧米白人社会は、手を替え品を替えて、次々に新たな環境問題を持ち出してくる。それらの多くは空振りに終わり、ごくまれに大当たりする。鯨とか、地球温暖化とか。
私はそれらの背景に、優生思想があると思っている。そして、多すぎるのは、アフリカ人と中国人。ウイルスも、そこから外に広まらなければ、それでいい。底まで意識しているとは思わないけど、環境問題っていうのは、新たな人種問題のように思える。
富士フイルムがインフルエンザ対策として開発したアビガンという薬は、エボラ出血熱にも効果があるとして注目を浴びた。それが今、武漢発の感染症にも効果があると注目を浴びている。
WHOのテドロスが、最初の情報が入ったときに、中国人の受け入れ拒否をストップさせてなければ、こんなことにはならなかっただろうけどね。
それはともかく、ここでの話題は、まずはエボラ出血熱から。“出血熱”というのは、それだけで恐ろしいね。エボラ出血熱は、あまりにも致死率が高く、しかも症状が急速に進むので、感染者が他人に移す前に死んでしまうケースが多い。そのため流行が局地的なもので押さえられていた。
この本によれば、それが今、人口密集地帯で流行するようになり、国境なき医師団も「もはや制御できない段階に入りつつある」と表明している。
何しろ致死率は90%を越える場合もあるそうだ。こりゃすごい。感染したら、まず死ぬってことだ。
自然宿主はオオコウモリで、そこから野生動物に感染する。感染した野生動物を食べたり、死体に触れたりして人に感染する。そこから人から人への感染が起こる。
そう言えば、武漢の市場でも、いろいろな生き物を売ってたそうだ。猪や蛇なんて当たり前。ワニ、ネズミ、アナグマ、ロバ、犬、猫、狐にクジャク。エボラウイルスの自然宿主と同じコウモリも売られていたそうだ。“中国”武漢周辺では、わりとあたりまえの食材らしい。
武漢といえば、春秋戦国時代の楚の国の都。と言うことは、屈原や項羽もコウモリ料理を食べたのかな。武漢周辺にはエボラウイルスを宿したコウモリはいないということかな。
潜伏期間は2日から3週間。症状は、突然の発熱、強い脱力感、筋肉痛、頭痛、喉の痛みなどに始まり、その後、嘔吐、下痢、発疹が出現する。肝機能および腎機能の異常も伴う。さらに症状が進むと出血傾向や意識障害が出現する。出血熱と呼ばれているが、出血が伴うのは1割ほど。最近はエボラウイルス病と呼ばれるそうだ。
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この本で、国境なき医師団が、「もはや制御できない段階に入りつつある」と表明したのは、2014年~2016年に西アフリカで流行したときのことだろう。ギニアで発生したエボラ出血熱が、感染者の移動でリベリアやシエラレオネに広まったんだそうだ。
感染者は、疑い例を含んで合計28616例、致死率40%だったそうだ。ということは、死者は11500人くらいと言うことか。
今回の“中国”武漢発の感染症もそうだけど、地域によって、ずいぶん致死率に違うが出る。エボラ出血熱は、この時の流行が一番大きかったらしいけど、ギニア3814例、致死率67%。リベリア10666例、致死率45%。シエラレオネ14122例、致死率28%。
アフリカの一部地域の流行に収まっていたために、欧米先進国が医薬品の開発に熱心でなかった。ただ、理由はそれだけではない可能性もある。
戦争と感染症は、歴史の中で、人口を調整する役割を果たしてきた。感染症がアフリカでとどまるものであるなら、あるいは“中国”でとどまるものであるなら、と言う意識が欧米先進国にある可能性である。
この本でも話題に載せられてるんだけど、ダン・ブラウンの『インフェルノ』は、人類の人口爆発を泊めるためのウイルス、それこそインフェルノっていうのはウイルスの名前なんだけど、これを拡散させるのをなんとかやめさせようという話だった。
欧米白人社会は、手を替え品を替えて、次々に新たな環境問題を持ち出してくる。それらの多くは空振りに終わり、ごくまれに大当たりする。鯨とか、地球温暖化とか。
私はそれらの背景に、優生思想があると思っている。そして、多すぎるのは、アフリカ人と中国人。ウイルスも、そこから外に広まらなければ、それでいい。底まで意識しているとは思わないけど、環境問題っていうのは、新たな人種問題のように思える。
富士フイルムがインフルエンザ対策として開発したアビガンという薬は、エボラ出血熱にも効果があるとして注目を浴びた。それが今、武漢発の感染症にも効果があると注目を浴びている。
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