めんどくせぇことばかり 『まずはこれを食べて』 原田ひ香
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『まずはこれを食べて』 原田ひ香

緊急事態でステイホームが続き、解除にはなったものの、地元自治体の「しばらく来ないで」って言うお願いが解除にならない。

遊びに行くのに公共交通機関を使って“密”を作るわけにも行かない。私は平日登山なんだから、問題は少ないが、働いてる人に悪い気がする。だから、車で行きたいところなんだけど、自治体が駐車場を閉じている。どうも、5月中は無理なようだ。

そんなわけで、連れ合いと二人の生活が、変化もなく続く。仕事を辞めてから、朝と昼の食事は、私が担当することになった。「今日は何にしよう」と考えるのが主婦の負担の一つと聞くが、私は何が負担なのか分からない。あれも作りたいし、これも作りたい。

今、スーパーが混んでいる。対応で誠実さが分かる。ロピアという独特の商法のスーパーによく通ったが、4月になってスーパーの“密”が問題になって、他店が対応策を打ち出しているのに、さらに集客を呼びかけた。その直前に行ったとき、見事に“3密”な上、レジの行列が30分を超えた。以来、一度も行ってない。

午後1時~2時くらいの時間がいいらしい。もっとも客足が遠ざかる時間帯のようで、それを教えてくれるスーパーもある。その時間帯に農産物直売所に行って、大根を買ってきた。立派な葉っぱのついた大根で、とりあえず湯がいておいた。だけど、あんまり立派すぎて、なかなか減らない。

今朝、刻んで油炒めにしてご飯に混ぜて食べたが、それも残ってしまった。というわけで、今日のお昼は大根葉の油炒めのおにぎり。油炒めのさらに細かく刻んで、天かすを混ぜようと冷蔵庫を開けると、ちょっとだけ使った永谷園のお茶漬けがある。えい、こいつも混ぜてしまえ。それに、鰯のつみれ汁。つみれは出来合いのもの。充実したお昼であった。

表紙だけで購入してしまった。

目玉焼きをご飯にのっけて、しょうゆを垂らしてある。「私なら、もうひと加減、目玉に火を入れたいところだ。まったく!」などと購入してしまった。もう、料理の本だろう。レシピ本だろうと疑いもせず、ペラペラページをめくって、ビックリ。料理に関係するものではあったけど、レシピぼんじゃない。料理エッセイ?・・・エッセイでもない。目次を見ると、第一話から第六話、さらにはエピローグ?

どうやら、小説のようだ。一貫した物語をもった短編集だな。・・・まてよ、作者は?“原田ひ香”さん?

原田ひ香さんの本は読んでた。しかも、ほぼ半年前の昨年12月3日に、ブログで紹介してた。




双葉社  ¥ 1,540

家政婦の筧みのりは、無愛想ではあるが、いつも心がほっとする料理を作ってくれる
第一話 その魔女はリンゴとともにやってきた
第二話 ポパイじゃなくてもおいしいスープ
第三話 石田三成が昆布茶を淹れたら
第四話 涙の後でラーメンを食べたものでなければ
第五話 目玉焼きはソースか醤油か
第六話 筧みのりの午餐会
エピローグ 


ったく、このブログは本の紹介を通していろいろな思うところを書かせてもらってるのに、私は誰が書いたかってことに、本当に無頓着。まったく、お恥ずかしい。

原田ひ香さんの本で前に読んだのは、『ランチ酒 おかわり日和』という本だった。主人公の女性の生き方に共感できない部分があって、全体として心を動かされるには至らなかった。

それにしても、その『ランチ酒 おかわり日和』とこの本は、一貫した物語をもった短編集という意味で、作りが一緒。それからもう一つ、前は“深夜、依頼人の家に赴いて一緒に過ごす「見守り屋」”という奇妙な職業だった。仕事が仕事だけに、客にも癖があって、癖のある客との関わりで、主人公も影響を受けていくという設定がおもしろかった。

今回は職業自体は奇異というわけではないが、学生時代の友人たちが一緒に起業して、30歳になろうというところで、半ば成功を手にしつつあるという設定である。今回も、仕事が一つのテーマになっている。そして、年齢から行っても、もう一つの隠された事情から言っても、彼らは明らかに微妙なところに来ているんだな。そこに、会社専属の、一人の家政婦がやってくる。

家政婦の作る料理は、学生時代の友人たちが一緒に起業して、30歳になろうというところで、半ば成功を手にしつつあるという微妙なところに来ている若者たちの、微妙な部分に触れていく。そして、少しずつわだかまりを解かしていく。

第一話から第四話までは、そのまま短編として読める物語になっている。第五話で、突然、それまで若者たちのわだかまりを解かす存在であった家政婦の話しにつながっていく。

それが若者たちの抱く、隠されたもう一つの事情と絡み合って、終章に進む。そこで、若者たちは決心する。過去の自分を乗り越えようと。

大事にしている大学時代の思い出が、私にもある。そのまま友人たちで起業して・・・、なんて言うことになっていたらどうだったろう。うまく行くことはなかったろうな。個性が強烈すぎて。青春の尻尾って、オタマジャクシじゃないけど、早く切った方がいい。

そうだ。そのころから一人だけ、今も一緒に暮らしている人はいるんだ。



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テーマ : 読んだ本
ジャンル : 本・雑誌

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こんな本、あんな本


この本、今でも売れてるんですね。何時頃読んだんだろう。記憶も定かじゃないけど・・・。この男の子が嫌いでね。涙が出た。白血病で入院してた女子高生にこの本を送ったことがある。感想、聞かせてもらってないな。



中学1年で読んだと思うんだけどな。アレクサンダーの伝記。夏休みの読書感想文で郡市の大賞を取ったんだ。「アレクサンダーによって異なる国や民族が一つの領域にまとめられたように、いつかこの世界も・・・」・・・なんてことを書いた。なんだか、アメリカがやろうとしてるよね。・・・当時はそれがいい事のように思ってた。



高校で山岳部に入ったんだよね。もとが山ん中だからさ。そんでもって山岳部っていうのもどうかと思ったんだけど。この本を読んじゃったもんでね。入部したての1年の夏休み、北鎌尾根から槍に登った。・・・記憶に誤り。取り付いただけだった。



今みたいに女の裸が氾濫している時代じゃなかったわけですよ。私の中学生時代っていうのは・・・。そんな時代なのに、中学校の図書館に置いてあったんですからね。この表紙の本が・・・。手にした理由はもちろんこの表紙の女。・・・もちろんそんなことは誰にも言えない。ただ、以前から無類の本好きであったことは功を奏した。それに加えて、私は以前からのSFファンということになった。この本を不自然なく手にするために・・・。
やられた本












































































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