めんどくせぇことばかり 『反日種族主義』 李栄薫
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『反日種族主義』 李栄薫

反日種族主義って言葉自体、意味が分からん。

・・・ですよね。おそらく多くの方が、そう思いつつ、読み始めただろう。そのもとは、“種族”という言葉にある。ブリタニカによれば、人種は生物学的・自然人類学的分類単位で、民族は文化や社会など後天的な要素による分類単位とされる。他に、部族や種族という似たような分類があるが、部族は政治的統合性が高く,部族成員自身による主観的分類単位であるのに対し、種族は文化の異同を基準とした研究者の客観的分類に基づく単位ということだ。

編者の言葉を借りれば、韓民族は自由で独立した個人という概念が育ってないだけに、それだけで一つの集団であり、一つの権威であり、一つの身分である。ゆえに、民族と言うよりも、むしろ種族と呼んだ方がいいという。

ブリタニカによれば、部族と種族の違いは成員自身の目線か、研究者目線かに違いがあるということだが、なら、部族主義と言ってもいいわけか。どちらにせよ、その集団が自由で独立した個人の集まりであるならば民族主義と言ってもいい。だけど、韓民族の場合、その個人という概念が曖昧なままの集団であるが故に、そうは呼べない。

だから部族主義、研究者目線で言えば、種族主義ということになるわけか。

それ故に集団心性が形成されやすく、中でもそれが積乱雲のように大きく、高く、堅く形成され、あまりにも大きくなりすぎたあとには、嵐のように恐るべき影響を及ぼすことになるのが、反日感情をもとに集団心性が形成された場合というわけだな。

それにしても、よく今の韓国から、こういう本が出てきたもんだな。2013年に出された『帝国の慰安婦』程度の本でさえ、それを書いた故に、著者の朴裕河は名誉毀損で訴えられ、2017年、ソウル高裁は罰金1000万ウォンとする判決を言い渡した。

韓国には、学問や言論の自由がない。そういう状況の中でも、この本の執筆段陣は、やむにやまれずこの本を世に出した。2019年7月だそうだ。そして、社会現象とも言えるベストセラーになったそうだ。

政権の中からは「吐き気がする親日」との声も聞こえ、大手メディアは批判的専門家を楯にして反論を展開しているという。

だけど、執筆陣を言論によって突き崩すのは無理だ。論拠がはっきりしすぎている。世論を背景に、暴力的にねじ伏せるしかないはずだ。それこそ、朴槿恵を地獄に落としたときのように。






文藝春秋  ¥ 1,760

日本は朝鮮を差別し、抑圧した。だからといって、歴史に嘘をついて良いわけはない
第1部 種族主義の記憶
荒唐無稽『アリラン』
片手にピストルを、もう片方には測量器を
食糧を収奪したって? ほか
第2部 種族主義の象徴と幻想
白頭山神話の内幕
独島、反日種族主義の最高象徴
鉄杭神話の真実 ほか
第3部 種族主義の牙城、慰安婦
我々の中の慰安婦
公娼制の成立と文化
日本軍慰安婦問題の真実 ほか


2014年だけで、偽証罪で起訴された人が1400人で、日本の172倍。一人あたりの偽証罪は日本の430倍。誣告の件数は500倍。一人あたりにすると、日本の1250倍。各種保険詐欺がアメリカの100倍。政府支援金の3分の1が横取りされている。・・・これはすごい。

韓国人の息づかいには嘘が染みついていて、この主張に同意しない韓国人は、まずいないそうだ。・・・嘘はついてもいい。

たしかに、彼らが日本について語るとき、全部嘘だ。

人が嘘をつくのは、知的弁別力が低く、社会にそれに対する羞恥心がない時だという。そういう社会では、嘘が人に利益をもたらしてしまう場合、嘘をつかなければ損だという安易な結論が導き出されやすい。それが物質主義、肉体的快楽主義に傾いた社会であれば、余計にその傾向が強まる。韓国は、まさに物質主義、肉体的快楽主義に傾いた社会だという。

反日に関して言えば、韓国人にとって、それは道徳である。反日を通すことが徳にかなった行動であって、そのためには嘘は悪いことではなく、つかなければいけないことになる。

この本は李承晩学堂が企画し刊行したもので、編者はじめ執筆陣は、その学堂に関与する人々のようだ。学堂は李承晩の理念と業績を広く知らしめようとする団体で、彼の残した負の遺産の克服もめざしているそうだ。

李承晩は日韓の関係に李承晩ラインというくさびを残した人物で、強烈な反日である。それでも、李承晩は、自由は通商であり、学問であり、競争であり、文明開化であり、永久平和であると、健全な自由論を展開した人物でもあったんだそうだ。

その精神を、今の韓国社会に生かしたいというのが、編者や執筆陣の切なる思いのようだ。

だけどなあ。原点に戻ってやり直すって言ったって、戻るべき原点ってどこ?

建国?日本の敗戦?日韓併合?李氏朝鮮時代?

李氏朝鮮って言うのは、異民族支配の色彩が強い。それが、李朝時代の両班・中人・常人・賎人っていう身分制度は、高麗を倒した女親族が両班という支配階級となった傾向が強いんじゃないだろうか。・・・そこに戻る?

だいたい、李氏朝鮮時代に、単一の民族意識なんてないでしょう。日本という憎むべき対象が現れて、意識的なまとまりもなく、身分ごとに分裂していた人々が、やむを得ずまとまってしまっただけのこと。日本を憎まないと、民族的なまとまりすら持てないんじゃないの。

酷いことを言ってるだろうか。だけど、韓国人は韓国人の間で韓国人のことを徹底的に論議していかないと、民族としてのスタートラインに立てないんじゃないかな。

そういう意味では、この本、もっと早く出して欲しかったな。


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この本、今でも売れてるんですね。何時頃読んだんだろう。記憶も定かじゃないけど・・・。この男の子が嫌いでね。涙が出た。白血病で入院してた女子高生にこの本を送ったことがある。感想、聞かせてもらってないな。



中学1年で読んだと思うんだけどな。アレクサンダーの伝記。夏休みの読書感想文で郡市の大賞を取ったんだ。「アレクサンダーによって異なる国や民族が一つの領域にまとめられたように、いつかこの世界も・・・」・・・なんてことを書いた。なんだか、アメリカがやろうとしてるよね。・・・当時はそれがいい事のように思ってた。



高校で山岳部に入ったんだよね。もとが山ん中だからさ。そんでもって山岳部っていうのもどうかと思ったんだけど。この本を読んじゃったもんでね。入部したての1年の夏休み、北鎌尾根から槍に登った。・・・記憶に誤り。取り付いただけだった。



今みたいに女の裸が氾濫している時代じゃなかったわけですよ。私の中学生時代っていうのは・・・。そんな時代なのに、中学校の図書館に置いてあったんですからね。この表紙の本が・・・。手にした理由はもちろんこの表紙の女。・・・もちろんそんなことは誰にも言えない。ただ、以前から無類の本好きであったことは功を奏した。それに加えて、私は以前からのSFファンということになった。この本を不自然なく手にするために・・・。
やられた本






















































































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