『世界一効く 体幹トレーニング』 中野ジェームズ修一
若い頃と違って、山を登り下りしていて、「ここ、怖いな」って感じることがある。
体力そのものは、さほど落ちているとは思わない。毎朝、1時間程度走っているから、そちらはあまり心配していない。でもなんだか、バランス感覚が鈍くなってきているのかと感じることがある。急斜面で手を使ったりすると、そのあと、垂直を取るのに少し時間がかかるような気がする。
それから、頭で考えたとおり身体が動いていないことがある。出そうと思った足が、ほんの1~2cmだけど、ずれたりね。場合によってはとても危ないよね。
右手ストック1本使ってるんだけど、気がつくと、それでバランスを維持したり、立て直していることがある。
昔、時々夢に見た。断崖絶壁で、伸ばした手が、つかもうとした岩に届かずに空を切る。今なら、頼りにして体重を掛けた右手ストックが折れて、虚空に放り出されるってところだな。
自分の思ったとおりに身体を動かすためには、体幹トレーニングがいいらしいとなにかで読んだ。体幹?手足を枝とすれば、胴体が幹?自由な動きの軸になると言えば、腹回りか。そうなると、腹筋、背筋を鍛えるってことか。
なんだか、高校の時の山岳部の練習みたいなのを思い出しちゃったぞ。・・・吐きそう!
学校から、秩父の校庭から武甲山がよく見える学校を出発して、まずは金仙寺っていうお寺に行って、お寺の参道を肩車で行ったり来たり。次に、巴橋で荒川を渡り、札所24番法泉寺に行く。ここのお寺は結構長い石段があって、まずはダッシュを繰り返す。次に片足跳びを繰り返す。続いて佐久良橋で荒川を渡り、学校に戻る。
距離は5kmくらいのものなんだけど、その間になんだかんだとやってるので、けっこうきつい。学校に戻って、腹筋、背筋、腕立て、うさぎ跳び。スケート部の人たちと、スケートをかっこよく滑る格好をして校庭を一周。ハンドボール部の人たちと、腹ばいに寝て、手は後ろに組み、足だけで前に進む。ズリズリ進む。
あー、嫌だ、嫌だ。


違う?
どうやらそうじゃない。調べてみたら、腹腔という言葉が出てきた。お腹はまずは、上を横隔膜、下を骨盤底筋群で押さえられ、その周囲を腹横筋と多裂筋に囲まれている。これがどうやら、インナーユニットと呼ばれるものらしい。膜のような形状の筋肉で、臓器の詰まった腹腔を引き締め、安定させる働きがあるんだそうだ。
「コア」、「体幹」と呼ばれることもある。・・・出たー!
その周辺を覆っている腹直筋、腹斜筋群、広背筋がアウターユニットで、人の腹回りは、その二重構造になってるわけだ。
体幹トレーニングっていうのは、このインナーユニットとアウターユニットをバランス良く鍛えることで、思うように動ける身体を作るってことだな。他にも、肩こりや腰痛にも、体幹が関係しているらしい。さらにはケガをしにくい身体をつくり、運動能力も上がるとか。
おまけに、バランス。そう、私にとってこれは大事。山でバランス良く歩けるようにしなきゃな。
・・・それが、どうも、簡単なことじゃないらしい。私がこれまでやってきたのは、アウターユニットのトレーニングばかりで、どうやればインナーユニットを鍛えられるのかっていうのが、まったく分からない。
それはこの本を書いた中野ジェームズ修一さんも、“はじめに”に書いている。「インナーユニットの使い方は非常に感覚的なので説明が難しく、大半の人は習得に時間がかかるうえ、動きもかなり地味。そのため雑誌や書籍など文字数に制限のある媒体では、専門家もあえてふれなかったり、見栄えのする種目を紹介したりしてきました。私もその一人・・・」と。
「時間がかかるうえ、動きもかなり地味」か。
私は時間はいくらでもある。地味なことも、さほど苦になる方でもない。なんとかなるかな。問題は、「インナーユニットの使い方は非常に感覚的なので説明が難しく」ってところだな。実際、スゴい説明がされている。
「肛門を締める」
「ウエストを絞っていくイメージ」
「膣をすぼめる」・・・どうすりゃいいんだ
「おならを我慢する感覚」
「生殖器を動かすイメージ」
いったい何をしようとしているの。
でも、かえってこういうトレーニングで良かった。高校の時の部活みたいに、ハードに筋トレって、嫌だもん。時間を掛けて、膣をすぼめてみましょうか。そりゃ、無理やろう。
体力そのものは、さほど落ちているとは思わない。毎朝、1時間程度走っているから、そちらはあまり心配していない。でもなんだか、バランス感覚が鈍くなってきているのかと感じることがある。急斜面で手を使ったりすると、そのあと、垂直を取るのに少し時間がかかるような気がする。
それから、頭で考えたとおり身体が動いていないことがある。出そうと思った足が、ほんの1~2cmだけど、ずれたりね。場合によってはとても危ないよね。
右手ストック1本使ってるんだけど、気がつくと、それでバランスを維持したり、立て直していることがある。
昔、時々夢に見た。断崖絶壁で、伸ばした手が、つかもうとした岩に届かずに空を切る。今なら、頼りにして体重を掛けた右手ストックが折れて、虚空に放り出されるってところだな。
自分の思ったとおりに身体を動かすためには、体幹トレーニングがいいらしいとなにかで読んだ。体幹?手足を枝とすれば、胴体が幹?自由な動きの軸になると言えば、腹回りか。そうなると、腹筋、背筋を鍛えるってことか。
なんだか、高校の時の山岳部の練習みたいなのを思い出しちゃったぞ。・・・吐きそう!
学校から、秩父の校庭から武甲山がよく見える学校を出発して、まずは金仙寺っていうお寺に行って、お寺の参道を肩車で行ったり来たり。次に、巴橋で荒川を渡り、札所24番法泉寺に行く。ここのお寺は結構長い石段があって、まずはダッシュを繰り返す。次に片足跳びを繰り返す。続いて佐久良橋で荒川を渡り、学校に戻る。
距離は5kmくらいのものなんだけど、その間になんだかんだとやってるので、けっこうきつい。学校に戻って、腹筋、背筋、腕立て、うさぎ跳び。スケート部の人たちと、スケートをかっこよく滑る格好をして校庭を一周。ハンドボール部の人たちと、腹ばいに寝て、手は後ろに組み、足だけで前に進む。ズリズリ進む。
あー、嫌だ、嫌だ。
『世界一効く 体幹トレーニング』 中野ジェームズ修一 サンマーク出版 ¥ 1,430 あなたの体の中に眠っている、体幹に秘められた力を引き出してみませんか |
違う?
どうやらそうじゃない。調べてみたら、腹腔という言葉が出てきた。お腹はまずは、上を横隔膜、下を骨盤底筋群で押さえられ、その周囲を腹横筋と多裂筋に囲まれている。これがどうやら、インナーユニットと呼ばれるものらしい。膜のような形状の筋肉で、臓器の詰まった腹腔を引き締め、安定させる働きがあるんだそうだ。
「コア」、「体幹」と呼ばれることもある。・・・出たー!
その周辺を覆っている腹直筋、腹斜筋群、広背筋がアウターユニットで、人の腹回りは、その二重構造になってるわけだ。
体幹トレーニングっていうのは、このインナーユニットとアウターユニットをバランス良く鍛えることで、思うように動ける身体を作るってことだな。他にも、肩こりや腰痛にも、体幹が関係しているらしい。さらにはケガをしにくい身体をつくり、運動能力も上がるとか。
おまけに、バランス。そう、私にとってこれは大事。山でバランス良く歩けるようにしなきゃな。
・・・それが、どうも、簡単なことじゃないらしい。私がこれまでやってきたのは、アウターユニットのトレーニングばかりで、どうやればインナーユニットを鍛えられるのかっていうのが、まったく分からない。
それはこの本を書いた中野ジェームズ修一さんも、“はじめに”に書いている。「インナーユニットの使い方は非常に感覚的なので説明が難しく、大半の人は習得に時間がかかるうえ、動きもかなり地味。そのため雑誌や書籍など文字数に制限のある媒体では、専門家もあえてふれなかったり、見栄えのする種目を紹介したりしてきました。私もその一人・・・」と。
「時間がかかるうえ、動きもかなり地味」か。
私は時間はいくらでもある。地味なことも、さほど苦になる方でもない。なんとかなるかな。問題は、「インナーユニットの使い方は非常に感覚的なので説明が難しく」ってところだな。実際、スゴい説明がされている。
「肛門を締める」
「ウエストを絞っていくイメージ」
「膣をすぼめる」・・・どうすりゃいいんだ
「おならを我慢する感覚」
「生殖器を動かすイメージ」
いったい何をしようとしているの。
でも、かえってこういうトレーニングで良かった。高校の時の部活みたいに、ハードに筋トレって、嫌だもん。時間を掛けて、膣をすぼめてみましょうか。そりゃ、無理やろう。
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