観天望気『天気を読む知恵とワザ』 農文協編
《カマキリの卵は雪に埋まらない》
だから、カマキリの卵が高いところに産んであるときは、冬、大雪が降るってわけだ。
うちの玄関先、サザンカの植え込みに、毎年、必ず一つか二つ、カマキリの卵が産んである。4月とか、5月あたりに孵化して、ウジャーッとわけの分からないのが出てきて、周囲に散っていく。それ以降、ふと気がつくと、もう大人とおんなじ姿のミニチュアが、小さな葉っぱの上で、大人と同じような姿で私を威嚇していたりする。そんな時、もちろん迷わず、吹き飛ばす。
おんなじ玄関先に、毎年、カナヘビが卵を産んでいるようで、ちょくちょく見かけることがある。そうか、春には小さなカマキリを餌にしているわけだな。
2014(平成26)年、関東で大雪が降った。1m近かったんじゃないかな。農業が大きな被害を受けた。埼玉は知られざる農業王国。ハウスがつぶれたりして大変だった。あっちこっちで、車庫の屋根が落ちていた。その年、サザンカの上の方の枝にカマキリの卵が産み付けられていた・・・かどうか、私は知らない。
子どもの頃、夏の夕方、夕立が通り過ぎたあとに残る匂いがある。あれを雨の匂いだと思っていた。朝、外に出て、その匂いがすると、その日、雨が降ることがあった。結婚してまもなく、晴れた日に雨を言い当てたら、洗濯物を濡らさずに済んだと感謝された。もともと、空気の匂いに敏感で、山でも重宝された。その後、長く山から離れて勘が鈍った。取り戻すのは無理だろうから、ここは一つ、《知恵とワザ》で勝負したいもんだ。
自然現象や生物の行動の様子などから、天気の変化を予測することを、観天望気という。
子どもの頃は簡単だった。生まれた家は、武甲山の北側斜面、現在、盛んに石灰岩を切り崩している側に、正対するように立っていて、さえぎるものは何もなかった。山の半分から上が雲に隠れれば雨だった。その状態は、すでに降っているか、すぐに降り出す状態。雲がもう少し高ければ、少し時間がかかる。まず、間違いなかった。


よく知られている観天望気を、いくつかあげてみよう。
「ツバメが低く飛ぶと雨」。これは、おそらく本当だろう。
「猫が顔を洗うと雨」。これはいかがなものかな。ミィミィと名付けた猫を14年ほど飼っていたが、雨だろうが天気だろうが、あれが顔を洗っている姿を見たことがない。
「カエルが鳴くと雨」。一概にそうとも言えない。田んぼの近くのアパートに住んでいる頃、晴れだろうが雨だろうが、カエルはのべつ幕なし鳴いていた。
「飛行機雲がいつまでも消えないと雨」。これは実際そうだね。飛行機雲が出るんだから、晴れた青い空。だけど、明日かあさっては、もう雨が降るね。
「夕焼けは鎌を研げ、朝焼けは簔を出せ」。夕焼けは、明日晴れるから、道具を出して段取りしておけ。朝焼けは雨だから雨具を着て働け。これは鉄板。だけど、どっちにしても働くんだね。雨でも休まないのか。そりゃ、カメハメハ大王じゃないからな。
千葉県にはこんなのがあるそうだ。
「朝雨と女の腕まくりは恐るるに足らず、午後には上がる」。朝のうちに降り出した雨は午後には上がる。これはよく当たるそうだ。“女の腕まくり”っていうのは、怒ってることを言ってるんだそうだ。女が怒ったって気にすることはないと、千葉の男たちは、とんでもない間違いを・・・。
「蛇が日中出てくると、翌日雨になる」。最近、蛇も見なくなってしまって、1年に一度あるかないかのそんな機会に、天気予報を任せるわけにもいかない。
すごい台風が近づいている。奄美地方で風速80m?・・・わが目を疑う。風速80なんて、人間が生きていられる状態ではない。九州南部でも70m。北部でも50M。
地球温暖化対策なんて、本当だかどうだかわかりもしないことに資金と労力をつぎ込んでいる間に、目の前にとんでもない問題が立ち上がってしまった。
海面温度の上昇が巨大台風の温床になっているというけど、海面温度は、誰がどうやって計っているものだろう。実際海面温度が上がっているとしたら、それの原因はなんだろう。ものを考える順番というのは、こういうもんだろう。
水害が毎年発生するような状況にあるなら、河川沿いの、水が上がる恐れのあるところには、もう住めない。それに資金をつぎ込むべきなのであって、二酸化炭素の排出を悪者と決めつけたわけの分からない温暖化対策に、資金と労力を注ぎ込むのはもうやめた方がいい。
自然環境の移り変わりには、まだまだ人間には解明できないところがたくさんある。2100年の気温上昇を防ぐために、努力して二酸化炭素の排出を抑える?
寝ぼけてないで、風速80mの台風が来ても、河川が氾濫しても、大きな被害を出さない方策を考えた方がいい。とにかく今は、台風10号が大きな被害を出すことなく通り過ぎることを祈るばかり。
だから、カマキリの卵が高いところに産んであるときは、冬、大雪が降るってわけだ。
うちの玄関先、サザンカの植え込みに、毎年、必ず一つか二つ、カマキリの卵が産んである。4月とか、5月あたりに孵化して、ウジャーッとわけの分からないのが出てきて、周囲に散っていく。それ以降、ふと気がつくと、もう大人とおんなじ姿のミニチュアが、小さな葉っぱの上で、大人と同じような姿で私を威嚇していたりする。そんな時、もちろん迷わず、吹き飛ばす。
おんなじ玄関先に、毎年、カナヘビが卵を産んでいるようで、ちょくちょく見かけることがある。そうか、春には小さなカマキリを餌にしているわけだな。
2014(平成26)年、関東で大雪が降った。1m近かったんじゃないかな。農業が大きな被害を受けた。埼玉は知られざる農業王国。ハウスがつぶれたりして大変だった。あっちこっちで、車庫の屋根が落ちていた。その年、サザンカの上の方の枝にカマキリの卵が産み付けられていた・・・かどうか、私は知らない。
子どもの頃、夏の夕方、夕立が通り過ぎたあとに残る匂いがある。あれを雨の匂いだと思っていた。朝、外に出て、その匂いがすると、その日、雨が降ることがあった。結婚してまもなく、晴れた日に雨を言い当てたら、洗濯物を濡らさずに済んだと感謝された。もともと、空気の匂いに敏感で、山でも重宝された。その後、長く山から離れて勘が鈍った。取り戻すのは無理だろうから、ここは一つ、《知恵とワザ》で勝負したいもんだ。
自然現象や生物の行動の様子などから、天気の変化を予測することを、観天望気という。
子どもの頃は簡単だった。生まれた家は、武甲山の北側斜面、現在、盛んに石灰岩を切り崩している側に、正対するように立っていて、さえぎるものは何もなかった。山の半分から上が雲に隠れれば雨だった。その状態は、すでに降っているか、すぐに降り出す状態。雲がもう少し高ければ、少し時間がかかる。まず、間違いなかった。
『天気を読む知恵とワザ』 農文協編 農山漁村文化協会 ¥ 1,760 「天気を読む」ワザは昔から重要な農業技術の一つだった |
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よく知られている観天望気を、いくつかあげてみよう。
「ツバメが低く飛ぶと雨」。これは、おそらく本当だろう。
「猫が顔を洗うと雨」。これはいかがなものかな。ミィミィと名付けた猫を14年ほど飼っていたが、雨だろうが天気だろうが、あれが顔を洗っている姿を見たことがない。
「カエルが鳴くと雨」。一概にそうとも言えない。田んぼの近くのアパートに住んでいる頃、晴れだろうが雨だろうが、カエルはのべつ幕なし鳴いていた。
「飛行機雲がいつまでも消えないと雨」。これは実際そうだね。飛行機雲が出るんだから、晴れた青い空。だけど、明日かあさっては、もう雨が降るね。
「夕焼けは鎌を研げ、朝焼けは簔を出せ」。夕焼けは、明日晴れるから、道具を出して段取りしておけ。朝焼けは雨だから雨具を着て働け。これは鉄板。だけど、どっちにしても働くんだね。雨でも休まないのか。そりゃ、カメハメハ大王じゃないからな。
千葉県にはこんなのがあるそうだ。
「朝雨と女の腕まくりは恐るるに足らず、午後には上がる」。朝のうちに降り出した雨は午後には上がる。これはよく当たるそうだ。“女の腕まくり”っていうのは、怒ってることを言ってるんだそうだ。女が怒ったって気にすることはないと、千葉の男たちは、とんでもない間違いを・・・。
「蛇が日中出てくると、翌日雨になる」。最近、蛇も見なくなってしまって、1年に一度あるかないかのそんな機会に、天気予報を任せるわけにもいかない。
すごい台風が近づいている。奄美地方で風速80m?・・・わが目を疑う。風速80なんて、人間が生きていられる状態ではない。九州南部でも70m。北部でも50M。
地球温暖化対策なんて、本当だかどうだかわかりもしないことに資金と労力をつぎ込んでいる間に、目の前にとんでもない問題が立ち上がってしまった。
海面温度の上昇が巨大台風の温床になっているというけど、海面温度は、誰がどうやって計っているものだろう。実際海面温度が上がっているとしたら、それの原因はなんだろう。ものを考える順番というのは、こういうもんだろう。
水害が毎年発生するような状況にあるなら、河川沿いの、水が上がる恐れのあるところには、もう住めない。それに資金をつぎ込むべきなのであって、二酸化炭素の排出を悪者と決めつけたわけの分からない温暖化対策に、資金と労力を注ぎ込むのはもうやめた方がいい。
自然環境の移り変わりには、まだまだ人間には解明できないところがたくさんある。2100年の気温上昇を防ぐために、努力して二酸化炭素の排出を抑える?
寝ぼけてないで、風速80mの台風が来ても、河川が氾濫しても、大きな被害を出さない方策を考えた方がいい。とにかく今は、台風10号が大きな被害を出すことなく通り過ぎることを祈るばかり。
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