めんどくせぇことばかり 『昆虫食最強ナビ』 ムシモアゼルギリコ
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『昆虫食最強ナビ』 ムシモアゼルギリコ

ついつい、“本 料理”に分類してしまったが、それで良かったんだろうか。

子どもの頃、虫に夢中だった。カブト、クワガタ、カミキリムシ。夏の朝、一番に行けば、必ず、カブトやクワガタがついている木があった。それだけでは我慢できず、夏場は、森の中をさまよった。昼間、木の上の方にいるクワガタを、木を蹴っ飛ばして落として取った。

木にあいた小さなうろの中に、何やら数匹のクワガタがいるようだ。挟まれることも気にせずに、手を突っ込んで手を突っ込んで握り、引っ張り出した。つかみ出した数匹すべてがゴキブリだった。

アリの行列を見つければ、ろうそくを持ち出して火をつけ、溶けたろうを行列に垂らした。小屋の軒下に蟻地獄があった。そこにアリを落として、蟻地獄に食われる様子を観察した。モンシロチョウを蜘蛛の巣にかけ、蜘蛛がどうモンシロチョウを餌食にするのかを、何度も何度も観察した。ほかにも、蜘蛛を、ほかの蜘蛛の巣にかけるとどうなるか。知りたかったらやってみて。

ジグモの袋を、地面から破れないように引き出し、ジグモを取りだして指に持ち、身体を屈曲させて、口の部分に腹を押しつけると、ジグモは自分で自分の腹を切ってしまう。切腹だな。私たちは腹切り蜘蛛と呼んでいた。どれだけの命を切腹に追い込んだことか。

冬も、木々が葉を落とした森に入った。枯れて倒れた木の、その皮の下にもぐり込んで冬ごししようというクワガタを探した。いや、冬はクワガタに限らない。いろいろなところに隠れて、冬ごししている昆虫を探し出すこと自体が喜びだった。・・・悪いことをした。

実はそんなことでは収まらないのだが、話を魚類、両生類、は虫類、鳥類、哺乳類まで拡大しても仕方がない。この本は昆虫食の本なのだから。

いつだったか、祖母と一緒に教養番組を見ていた。オーストラリアの先住民アボリジニの生活を追ったものだった。アボリジニは木の皮をはいで芋虫を取り出し、そのまま口に入れて食っていた。

私が、「ゲー、芋虫、そのまま食ってるよ」と言ったら、祖母も嫌そうな顔をして、「そうだいなぁ、おれらの若い頃は、焼いて食ったがなぁ」と言っていた。

秩父でも、食っていた。



『昆虫食最強ナビ』    ムシモアゼルギリコ

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高栄養の新たなタンパク質に世界が熱視線! 美容やダイエットにも効く未来食
巻頭特集 昆虫食のメッカ 伊那
第1章 HOU TOW はじめての昆虫食
第2章 昆虫はどこで食べられる?
第3章 昆虫食レシピ
第4章 私たちの昆虫食

第5章 キャッチアンドイートに挑戦!


「イナゴならギリギリ食べられる」

昆虫食の世界では、良く耳にする言葉だそうだ。私もそうかも知れない。実際イナゴは何度も食べている。大学の時、同じサークルに信州出身者がいて、酔っ払って泊めてもらったとき、さらにそこでイナゴをつまみにして夜を明かした。

トノサマバッタやショウリョウバッタもいけるらしい。イナゴが大丈夫なら、トノサマバッタ、ショウリョウバッタもなんとかいけるだろう。バッタ類は加熱すると赤くなり、その姿はまさにエビを思わせるんだそうだ。なんだか夢が広がるじゃないか。

肢先のギザギザと羽を取り除いて加熱すればいいそうだ。外皮をパリッとさせるには高温で揚げればよく、それに塩でも振ればかなりうまそうだ。

カミキリムシの幼虫は美味しいらしい。それがいるのは樹木の幹の中で、そこで孵化して幹の内部をトンネルのように食べて育っているそうだ。薪を燃料にしていると、薪割りの時にたくさん出てきたんだそうだ。そのおいしさは、「昆虫界の大トロ」の異名を持つという。フライパンの上で、身体を転がすようにして火を通せばいいという。

アボリジニが食べたのは、この種類らしい。ウィッチェティ・クラブといい、生木に住む幼虫をみんなこう呼ぶという。と言うことは、私の祖母が焼いて食べていたのも、ウィッチェティ・クラブということになる。

カミキリムシに関して言えば、じっくり揚げればポリポリと、成虫も相当美味しく食べられるという。

問題は蚕だな。

蚕のさなぎはかわいそうだけど、養蚕の副産物としてたくさん出てくる。秩父はかつて、絹織物の一大産地だったし、養蚕は秩父を支える産業だった。蚕が作った繭は高温のお湯につけられて糸を引揚げられる。そのあとには煮出した蚕のさなぎが残る。

これはまずいそうだ。しかし、繭をカットして新鮮なさなぎを取りだし、これを食べると美味しいらしい。煮出した蚕のさなぎが多少まずくても、ウィッチェティ・クラブを食べていた祖母たちが、これを見逃したとは思いづらいんだが。

・・・じっくり一冊読んでみると、やはり気持ち悪い。

幼き日には、こちらから追いかけ回して捕まえて、首をちょん切ってみたり、針で刺してみたりしていた。にもかかわらず、彼らが真っ白い皿に盛り付けられて、私の目の前に、「さあ、どうぞ」と置かれると、気持ち悪い。今の私には、この本が禁じている罰ゲームのようにしか思えない。

しかし、何事も慣れ。トノサマバッタをエビだと思って食べるところから始めてみようかな。


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テーマ : 料理の本
ジャンル : 本・雑誌

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こんな本、あんな本


この本、今でも売れてるんですね。何時頃読んだんだろう。記憶も定かじゃないけど・・・。この男の子が嫌いでね。涙が出た。白血病で入院してた女子高生にこの本を送ったことがある。感想、聞かせてもらってないな。



中学1年で読んだと思うんだけどな。アレクサンダーの伝記。夏休みの読書感想文で郡市の大賞を取ったんだ。「アレクサンダーによって異なる国や民族が一つの領域にまとめられたように、いつかこの世界も・・・」・・・なんてことを書いた。なんだか、アメリカがやろうとしてるよね。・・・当時はそれがいい事のように思ってた。



高校で山岳部に入ったんだよね。もとが山ん中だからさ。そんでもって山岳部っていうのもどうかと思ったんだけど。この本を読んじゃったもんでね。入部したての1年の夏休み、北鎌尾根から槍に登った。・・・記憶に誤り。取り付いただけだった。



今みたいに女の裸が氾濫している時代じゃなかったわけですよ。私の中学生時代っていうのは・・・。そんな時代なのに、中学校の図書館に置いてあったんですからね。この表紙の本が・・・。手にした理由はもちろんこの表紙の女。・・・もちろんそんなことは誰にも言えない。ただ、以前から無類の本好きであったことは功を奏した。それに加えて、私は以前からのSFファンということになった。この本を不自然なく手にするために・・・。
やられた本
























































































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