めんどくせぇことばかり 『数字の嘘を見抜く本』 田口勇
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『数字の嘘を見抜く本』 田口勇

地球温暖化は、二酸化炭素のせいだということで、脱炭素社会に向けて、世界中が慌ただしく動き始めた。

菅義偉首相は、所信表明演説で、脱炭素社会の実現に向け、2050年までに温室効果ガスの排出を全体としてゼロにすると表明した。なんて馬鹿な話だろう。地球温暖化に関しては、あれだけ疑問が提起されながら、誰もそれに答えていないのに、なんの問題もないかの如く、世界中が動き出した。

これだけの動きは、脱炭素、つまり石油エネルギー依存態勢からの離脱を意味することになる。大損をするはずのエクソン・モービル、ロイヤル・ダッチ・シェル、BP、シェブロン、スタンダード・オイルといった国際石油資本までが再生エネルギーへの投資を増大させているって言うんだから、この流れはもう止まることはないだろう。

ただ、その国土から石油が産出されると言うだけで、ゆとりのある経済運営をして来た国にもある。それらは見捨てられるわけか。

2050年までに、温室効果ガスの排出を全体としてゼロにすることに日本が成功したとしても、どれだけの予算を傾けてそれを達成したものであったとしても、地球の環境に目に見えるような変化はないだろう。

温暖化、寒冷化に、決定的に大きな影響を与えるのは、まずは太陽の活動。それに何らかの理由で、たとえば雲量が急激に増えるとか、火山の噴火とかで、温暖か、寒冷かというのは、すぐに影響を受ける。地球の歴史は、それを数限りなく繰り返してきたのに、なぜそれを見ようともしないのか。

私の生活の中に見える脱炭素の動きは、あちこちへの太陽光パネルの設置だ。原子力はまだ良い。福島原発事故で被災した人には、腹を立てる人がいるかも知れないが、あれは有無を言わさず建った施設じゃない。

太陽光パネルは違う。ある日突然、木が切り倒され、そこに太陽光パネルが並ぶ。地主の判断だから仕方がないと言う人がいるかも知れない。誰の土地であるかと言うことは、・・・くそ食らえだ。

日本人は、自然とともにあることで、日本人になった。高度経済成長やバブル景気といった流れの中で、日本人は自然を切り崩して大きな利益を得てきた。関東平野のヘリには、よくその状況が現れる。山が切り崩されて、ニュータウンという新たな町が生まれた。ゴルフ場が作られたのも、そういう場所。今そういう場所に、太陽光パネルが並べられるようになった。

再生可能エネルギーで地球温暖化を防ぎ、自然環境を守る?・・・私には新たな自然破壊にしか思えない。

私が見た中で一番ショックだったのは、奥武蔵の登谷山の斜面。あれは酷かった。住所を見てまたビックリ、茨城県皆野町って書いてあった。それをやったのは、そこが埼玉県とも知らない人だった。



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世の中に溢れる数字はデタラメばかり! 知らない人は騙される
第1章 社会にまつわる数字の嘘
第2章 健康にまつわる数字の嘘
第3章 お金にまつわる数字の嘘
第4章 暮らしにまつわる数字の嘘
第5章 自然にまつわる数字の嘘


脱炭素社会に向けて、世界中が慌ただしく動き始めたという状況は、未来は嘘を前提に展開されていくことを意味する。

私は、そう思っている。そのせいで、『数字の嘘を見抜く本』という題名に、飛びついてしまった。「ああ、私と同じように考えている人が、他にもいたのか」と思ってしまったわけだ。

全然、違った。この本は、地球温暖化とも、脱炭素とも、エセ環境団体とも、気候変動に関する政府間パネルとも、なんの関係もないものでした。

ただ、世の中に嘘の数字が溢れているのはたしかなことのようだ。

著者の田口勇さんはもと厚生労働省のキャリア官僚で、安全衛生部というところで情報分析を担当していたという。安全・安心名国民生活を脅かす情報がないか、調査するのが仕事だったとか。

数字というのは、嘘をつかない。本来、数字というのは客観的なもので、1は、かってに2になったり、3になったりすることはない。

数字は嘘をつかないんだけど、数字を使って嘘をつく奴はいる。数字そのものは客観的なものなのが厄介なところで、数字で示されると、そこには嘘のつけいる隙はないかのように錯覚してしまう。

第2章では、健康にまつわる“数字の嘘”が紹介されている。「乳酸菌100億個」と言われて、すごい数だなって驚いてしまう。通常私たちの生活の中に100億なんて言う数字はない。だけど、菌類の世界では珍しくもなんともない数字だそうだ。100億個を持ち出した人は、嘘をついているわけではないが、「すごく多い」と思い込ませる。その“思い込み”を利用して、設けようと企んでいる。

「プリン体ゼロ」、「レタス○○個分の食物繊維」、「野菜を1日に350グラム」、「水を1日2リットル」、「効果が2倍の育毛剤」

嘘とは言い切れないが、無意味。売らんがために、無意味な数字を持ち出して、人の思い込みや錯覚を引き出そうとしている。健康に関わる場合、時には切実な思いで手を出してしまう場合もある。

たとえば私の場合、「効果が2倍の育毛剤が欲しい」と思ってしまう。いままで、あの会社の利益に、どれだけ貢献してしまったかと思うと、くっ、くっ、・・・くやしい!

人を見たら、泥棒と思え。コマーシャルを見たら、嘘と思え。

「売り手良し、買い手良し、世間良し」なんて、かつては近江商人の倫理観のようなものがあったかも知れない。しかし、残念ながら今の日本にはそれは望めない。どうせ、嘘を前提にした未来しかないんだから、仕方がない。

でも、「嘘から出た実」というのも、あるかも知れない。


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この本、今でも売れてるんですね。何時頃読んだんだろう。記憶も定かじゃないけど・・・。この男の子が嫌いでね。涙が出た。白血病で入院してた女子高生にこの本を送ったことがある。感想、聞かせてもらってないな。



中学1年で読んだと思うんだけどな。アレクサンダーの伝記。夏休みの読書感想文で郡市の大賞を取ったんだ。「アレクサンダーによって異なる国や民族が一つの領域にまとめられたように、いつかこの世界も・・・」・・・なんてことを書いた。なんだか、アメリカがやろうとしてるよね。・・・当時はそれがいい事のように思ってた。



高校で山岳部に入ったんだよね。もとが山ん中だからさ。そんでもって山岳部っていうのもどうかと思ったんだけど。この本を読んじゃったもんでね。入部したての1年の夏休み、北鎌尾根から槍に登った。・・・記憶に誤り。取り付いただけだった。



今みたいに女の裸が氾濫している時代じゃなかったわけですよ。私の中学生時代っていうのは・・・。そんな時代なのに、中学校の図書館に置いてあったんですからね。この表紙の本が・・・。手にした理由はもちろんこの表紙の女。・・・もちろんそんなことは誰にも言えない。ただ、以前から無類の本好きであったことは功を奏した。それに加えて、私は以前からのSFファンということになった。この本を不自然なく手にするために・・・。
やられた本
























































































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