『日本VS韓国』 池上彰
李朝時代の朝鮮人は、王家と両班と庶民が、「自分たちは同じ朝鮮人」なんていう意識は、さらさらなかった。
李朝時代の身分制度は、一つ前の高麗を滅ぼした李成桂 によって始められる。李成桂は女親族で、女親族の族長と外兄弟の関係にあったという。李成桂が高麗を滅ぼして、高麗の貴族に変わって、両班という新たな支配層が構成される。
李朝時代は、両班による民衆の支配が、とても強圧的なものであったようだけど、上記のような状況を考えると、それは人種差別を前提とした身分差別といえるんじゃないだろうか。
だとすると、同じ朝鮮人意識なんて生まれるはずがないな。同じ朝鮮人じゃないんだから。
その彼らに、朝鮮人という意識が生まれたのはどうしてか。同じ国民としての意識が生まれるには、他者との出会いが前提となる。もちろん、李朝には“中国”という他者がいたわけだが、唐王朝以来、属国として跪いてきたせいで、対等な他者という立場に立つことも出来なかったんだろう。
今でもそうだからな。
そんなわけで、朝鮮人は、日本人を対象として、はじめて朝鮮人としての国民意識を持つようになった。明治以来の日朝関係の中で、1910年には日韓併合と、朝鮮、あるいは韓国という国名は消え、彼らは日本人に編入された。
そこから、朝鮮ははじめて、“近代”に遭遇することになる。自分たちの力によってではなく、日本の支配と差別を受けたことによって。しかも、その日本の支配からの独立は、朝鮮人の力によって成し遂げられたのではなく、日本がアメリカとの戦争に敗れたことで、転がり込んだものに過ぎない。
彼らの持つ朝鮮人という意識は、そのまま反日と不可分に結びついている。
そのことに触れている部分が、この本にもある。池上さんと、『反日種族主義』の編者李栄薫さんの対談に出てくる。「韓国がまとまるためには反日という敵が必要ということでしょうか」という池上さんの言葉に、李さんが次のように答えている。
「現在の韓国人の集団的なアイデンティティは、反日の感情を前提にしています。韓国人であるということは、反日の感情に忠実な人間になるということなのです」


とても迷惑な話だ。
だけど、最近、新しい動きがあるようだ。李栄薫さんの『反日種族主義』が多くの韓国人に読まれたこともそうなんだけど、もっと直接的な動きもあるという。
相変わらず、日本では大きなニュースになっていないけど、韓国の学校は今、教師の支配下で反日マシーン養成所と化しているんだそうだ。
仁憲高校のマラソン大会の時、壇上に上がった教師が「日本の経済侵略に反対する」と反日を叫び、生徒たちに続いて壇上に上がるように促していったんだそうだ。・・・何がマラソン大会か分からないけど。
そんなことがあった翌日、動向3年生の生徒が全日の様子を動画で投稿し、「教師は生徒を政治的オモチャにしている」と訴えたんだそうだ。これにおよそ150人の生徒が賛同して、彼らは名前と姿を公表して抗議活動を行なったんだそうだ。
すごいな。韓国の学校ってそんな状況なんだ。
これを受けて、ソウル市教育庁が動き、・・・なんと教師は処分なし、生徒は懲戒処分だそうだ。
当該生徒や関係者が怒りの声をあらわにし、教育庁前で抗議を続けたそうだ。2020年1月、高校生たちは警察が強制的に退去させた。笑いたくなるほど歪んだ反日教育への反発は、最後は警察をの力で押しつぶされたわけだ。
それでも、大きな変化ではあるんだろう。
やはり教育であるという。1960年代前半までは、歪んだ反日教育は行なわれていなかった。1060年代後半、70年代、80年代と酷くなっていったようだ。今や、日本と協力関係を築いていくことが韓国の利益になることを知っている、朴正熙のような世代は遠く去った。歪んだ反日教育の行なわれた時代に中学・高校教育を受けた文在寅やその取り巻きは、純粋な反日世代ということだ。
仁憲高校の出来事が大きな事件であったとしても、半世紀をかけて培われた反日は、そうは簡単に変わらないだろう。半世紀には、半世紀をぶつけることになると、もう、私が生きている間には、無理ということになる。
生きている間は、反日韓国が隣にあるわけか。
李朝時代の身分制度は、一つ前の高麗を滅ぼした李成桂 によって始められる。李成桂は女親族で、女親族の族長と外兄弟の関係にあったという。李成桂が高麗を滅ぼして、高麗の貴族に変わって、両班という新たな支配層が構成される。
李朝時代は、両班による民衆の支配が、とても強圧的なものであったようだけど、上記のような状況を考えると、それは人種差別を前提とした身分差別といえるんじゃないだろうか。
だとすると、同じ朝鮮人意識なんて生まれるはずがないな。同じ朝鮮人じゃないんだから。
その彼らに、朝鮮人という意識が生まれたのはどうしてか。同じ国民としての意識が生まれるには、他者との出会いが前提となる。もちろん、李朝には“中国”という他者がいたわけだが、唐王朝以来、属国として跪いてきたせいで、対等な他者という立場に立つことも出来なかったんだろう。
今でもそうだからな。
そんなわけで、朝鮮人は、日本人を対象として、はじめて朝鮮人としての国民意識を持つようになった。明治以来の日朝関係の中で、1910年には日韓併合と、朝鮮、あるいは韓国という国名は消え、彼らは日本人に編入された。
そこから、朝鮮ははじめて、“近代”に遭遇することになる。自分たちの力によってではなく、日本の支配と差別を受けたことによって。しかも、その日本の支配からの独立は、朝鮮人の力によって成し遂げられたのではなく、日本がアメリカとの戦争に敗れたことで、転がり込んだものに過ぎない。
彼らの持つ朝鮮人という意識は、そのまま反日と不可分に結びついている。
そのことに触れている部分が、この本にもある。池上さんと、『反日種族主義』の編者李栄薫さんの対談に出てくる。「韓国がまとまるためには反日という敵が必要ということでしょうか」という池上さんの言葉に、李さんが次のように答えている。
「現在の韓国人の集団的なアイデンティティは、反日の感情を前提にしています。韓国人であるということは、反日の感情に忠実な人間になるということなのです」
『日本VS韓国』 池上彰 文藝春秋 ¥ 1,320 池上彰が緊急現地取材!「反日のなぜ?」を分かりやすく解説。 |
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とても迷惑な話だ。
だけど、最近、新しい動きがあるようだ。李栄薫さんの『反日種族主義』が多くの韓国人に読まれたこともそうなんだけど、もっと直接的な動きもあるという。
相変わらず、日本では大きなニュースになっていないけど、韓国の学校は今、教師の支配下で反日マシーン養成所と化しているんだそうだ。
仁憲高校のマラソン大会の時、壇上に上がった教師が「日本の経済侵略に反対する」と反日を叫び、生徒たちに続いて壇上に上がるように促していったんだそうだ。・・・何がマラソン大会か分からないけど。
そんなことがあった翌日、動向3年生の生徒が全日の様子を動画で投稿し、「教師は生徒を政治的オモチャにしている」と訴えたんだそうだ。これにおよそ150人の生徒が賛同して、彼らは名前と姿を公表して抗議活動を行なったんだそうだ。
すごいな。韓国の学校ってそんな状況なんだ。
これを受けて、ソウル市教育庁が動き、・・・なんと教師は処分なし、生徒は懲戒処分だそうだ。
当該生徒や関係者が怒りの声をあらわにし、教育庁前で抗議を続けたそうだ。2020年1月、高校生たちは警察が強制的に退去させた。笑いたくなるほど歪んだ反日教育への反発は、最後は警察をの力で押しつぶされたわけだ。
それでも、大きな変化ではあるんだろう。
やはり教育であるという。1960年代前半までは、歪んだ反日教育は行なわれていなかった。1060年代後半、70年代、80年代と酷くなっていったようだ。今や、日本と協力関係を築いていくことが韓国の利益になることを知っている、朴正熙のような世代は遠く去った。歪んだ反日教育の行なわれた時代に中学・高校教育を受けた文在寅やその取り巻きは、純粋な反日世代ということだ。
仁憲高校の出来事が大きな事件であったとしても、半世紀をかけて培われた反日は、そうは簡単に変わらないだろう。半世紀には、半世紀をぶつけることになると、もう、私が生きている間には、無理ということになる。
生きている間は、反日韓国が隣にあるわけか。
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