めんどくせぇことばかり 『酒場詩人の美学』 吉田類
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『酒場詩人の美学』 吉田類

《酒場放浪記》の番組は、感染症の流行した中で、どうなってるんだろう。

数年前までは、欠かさず見ていたな。定時制に務めているときだったかな。録画しておいて、仕事から帰って、こっちも一杯やりながら《酒場放浪記》を見るのが、なんだか心安らぐひとときだった。定時制から全日に移っても、やはり録画をしておいて、一杯やりながら見たな。

吉田さんが居酒屋で酒を飲んで酔っ払うというだけの番組が、なぜか好ましく思われた。好きでなった教員という仕事なんだけど、当時、すでに自分の思うような仕事がやりづらい状況になっていたんだろうな。時代が変わっていく中で、相変わらずの吉田さんの姿に、羨ましく、強く惹かれるものがあったんだろう。

たった1年とは言え、定年を待たずに仕事を辞め、山をふらふら歩き回っているのも、吉田さんの影響があったかも知れないな。ストレスが軽減されたせいか、最近見ていないな。

最近、NHKで《吉田類のにっぽん百低山》という番組が始まった。まだ、放送は2回だけで、1回目が千葉県の鋸山。2度目が神奈川県の大山。

NHKが公開している番組第1回の内容を見ると、「酒場詩人の吉田類が全国の標高1500m以下の魅力的な山々を登り、低山ならではの魅力を紹介!第一回は標高329m千葉・鋸山。岩と人とが作り上げた驚異の絶景を堪能!」とある。

1500以下の魅力的な山々は、日本中に数限りない。しかも、1500以下でも、かなり厳しいところがいくらでもある。この間、私が登った、何が正しいんだか分からない正山は、標高たったの165mながら、とても危険な登山道だった。

だいたい、全国を旅して歩いて、酒場を廻ってるはずなのに、そんな暇があるのか。もしかして、感染症流行で、酒場を放浪している場合ではなくなってしまったのか。

・・・、今調べたら、番組は継続中だな。

まあ、以前からの山好きだからな。山登りと言うより、放浪するように山を歩いていたんだろうな。何かから逃げるように。あるいは、何かにすがりつくように。





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独特の感性がさえる大人の味の極上のエッセイ 旅と酒場こそわが人生
1 うつろい酒に花水木
2 天高く浮遊酒
3 雨月に立ち飲む
4 霧に煙る酒杯


吉田さんの気楽な文章は、読んでいて心地よい。

酔っ払って書いているのかな。“それなら”ってことで、こっちも、ちょっとちびちびなめながら読んだ。

仕事が忙しくて、張り詰めている頃の方が、居酒屋によく顔を出していたね。それだけ、周囲の人とコミュニケーションをとる必要があったってことだろう。

そんな頃は、仕事も遊びも、激しかった。あんまり激しすぎで、ずいぶん痛い思いをしたこともあった。

あの、《酒場放浪記》で飲み歩く吉田さんが、吉田さんの偽らざる姿であるとすれば、あれはもう、達人の域だな。自分が楽しく、人も楽しく飲めるって言うんだから。

ふつうは、酔っ払えば、どこかしら棘だの、角だのが現れて、あっちにぶつかってみたり、こっちにぶつかってみたりするものだと思うんだけど、見ている限り、吉田さんにはそれがない。

今でも時々、山を歩くという話が書かれていた。

よく歩くのは、高尾山だという。平日の午後に、時間が空けば、高尾山に向かうと言うんだから、本当に山をほっつき歩くのが好きなんだな。山を歩けるってことに、胸がときめくって言うんだから。

アルコールのむくみを落とすのにも、山歩きは好都合だそうだ。酒量が増えれば依存症や疾患を起すのは然るべきこと。吉田さんがそうならないのは、「山歩きのおかげ」と、本人も言っている。

今、気がついた。

吉田さんは、“山歩き”と言っている。実は、私もこの言葉をよく使う。山を歩くというだけで、嬉しいんだ。登りもあれば、平坦な場所もあって、下りもある。山を登って、下らない人はいない。

山の中にいることが、嬉しいんだな。つまりはこれも、放浪という意味か。

感染症の流行で、吉田さんも一人飲みの日々を過ごしたそうだ。それでも、夜空を見上げ、風を感じ、自然を友に飲む酒も格別だったという。

《酒場放浪記》のロケも再会されたようだけど、酒は人と人をつないでくれるよね。やっぱり、酒場で自在に振る舞う吉田さんであってほしいと思うな。


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テーマ : 読んだ本
ジャンル : 本・雑誌

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この本、今でも売れてるんですね。何時頃読んだんだろう。記憶も定かじゃないけど・・・。この男の子が嫌いでね。涙が出た。白血病で入院してた女子高生にこの本を送ったことがある。感想、聞かせてもらってないな。



中学1年で読んだと思うんだけどな。アレクサンダーの伝記。夏休みの読書感想文で郡市の大賞を取ったんだ。「アレクサンダーによって異なる国や民族が一つの領域にまとめられたように、いつかこの世界も・・・」・・・なんてことを書いた。なんだか、アメリカがやろうとしてるよね。・・・当時はそれがいい事のように思ってた。



高校で山岳部に入ったんだよね。もとが山ん中だからさ。そんでもって山岳部っていうのもどうかと思ったんだけど。この本を読んじゃったもんでね。入部したての1年の夏休み、北鎌尾根から槍に登った。・・・記憶に誤り。取り付いただけだった。



今みたいに女の裸が氾濫している時代じゃなかったわけですよ。私の中学生時代っていうのは・・・。そんな時代なのに、中学校の図書館に置いてあったんですからね。この表紙の本が・・・。手にした理由はもちろんこの表紙の女。・・・もちろんそんなことは誰にも言えない。ただ、以前から無類の本好きであったことは功を奏した。それに加えて、私は以前からのSFファンということになった。この本を不自然なく手にするために・・・。
やられた本


























































































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