めんどくせぇことばかり 『いまはそれアウトです!』 菊間千乃
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『いまはそれアウトです!』 菊間千乃

ダメだ。

この間、腹を立ててしまった「エビデンス」もそうだけど、横文字の言葉が、頭に定着しない。中でも、「エビデンス」は意味が思い浮かぶ前に、笑いが出てしまう。この間は、「エビと言えばタコ」と、その笑いの理由を書いてしまったが、違った。

「なんである。アイデアル」という言い回しだ。植木等のやってたこうもり傘の宣伝だ。当時は5秒CMというのがあって、本当に、植木等が傘を差して、「なんである。アイデアル」と言うだけの宣伝。どうやら、大ヒットしたらしい。

エビデンスはなんだっけ?・・・証拠とか、裏付けか。

「横文字言葉はバカの自己顕示欲」と言う人もいるくらいで、菅首相もそのうちの一人なの?もしそうなら、とても残念。ちなみに、ウザい言葉ランキングというのを公開している人がいた。

1位 エビデンス(証拠)
2位 コミットメント(約束)
3位 メソッド(方法)
4位 アジャイル(すばやい)
5位 ジャストアイデア(思いつき)

ハハハ、笑っちゃうな。横文字の言葉を使うとかっこいいように思うのかも知れないけどね。そうだとすればとても残念だな。それを分かりやすい日本語に直して、もしも該当する日本語がなければ、ふさわしい日本語を作って、日本語で意思疎通できるようにするのが、賢い人のやるべきことだろう。

高校の教員をやってる頃に、大学に行って英語の勉強をしたいという女の子がいた。さらに英語を勉強して、社会で活躍したいと言っていた。面接の練習をしたときに、「自分のためだけじゃなくて、私みたいな英語の出来ない人のために、自分の英語を役立てられるといいね」という話をした記憶がある。・・・残念ながら、おそらく通じなかった。

だいたい、国際社会にデビューしたばかりの明治日本が、列強と渡り合えたのは、諸外国の言語を翻訳して、学問の分野においても、政治、経済、社会等、あらゆる分野で世界の一線に立てるようになったから。

それをどうして今、棒に振るような傾向が見られるのか、残念でならない。

さて、この本。『それはいまアウトです!』という題名に、最初に思ったのは、昨今、よく言われるところのポリティカル・コレクトネス。これも横文字言葉だけど、「政治的正しさ」と言うことだな。

特定の人たちを害するような言動は避けるという運動で、特に言葉による差別や偏見を取り除くため、政治的に見て正しい言葉を使おうとする。



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「これくらいいいよね?」が致命傷に!社会人のための身近なコンプライアンス入門
第1章 仕事のアウト!
第2章 社会的なアウト!いまどき編
第3章 人間関係のアウト!
第4章 社会的なアウト!昔から編
第5章 お金のアウト!
第6章 家族のアウト!


そういう観点から、その言葉を使うことは、『いまはそれアウトです!』という本かと思ったわけだ。

そしたら、違った。

“ポリコレ”ではなくて、“コンプラ”だそうだ。・・・ポリティカル・コレクトネスでさえなくなって、“ポリコレ”。コンプライアンスでさえなくなって、“コンプラ”。日本人は今に、階層によって、言語による意思疎通が出来なくなるかも知れないな。

コンプライアンスとは「法令遵守」だけではなくて、「法令遵守など」なんだそうだ。法令遵守なんて当たり前のことで、法令を破れば捕まる。会社は利益を最優先する組織だから、ついつい、そのへんが緩みがち。「そういうのダメよ!」と、利益優先の会社の行動にたがをはめる。

私は、その程度に理解していた。

“など”に含まれる社会的なルール。法令の解釈により、アウトになるような部分。グレーゾーンというかな。昭和の時代には大目に見られていたことが、弱者を含むすべての人の人権意識が高まり、女性の社会進出が進み、SNSが当たり前になった今の世の中では、グレーから、明確なブラックになってきてるんだな。

だけど、あげられている例を見ていくと、結構、当たり前に思えるようなことが並んでる。

性的な冗談でからかう。

のろのろ運転の車に何度もクラクション。

会社の宴会で若手に余興をさせる。

SNSでデマ情報を流す。

映えスポットを求めて、線路に立ち入る。

同棲を一方的に解消する。

これらは、状況によってはアウトだって言うけど、普通やらないよね。若手が宴会で余興をするなんてのは、私たちが若手の頃は常識だったけど、いやいやそんなことをさせたって、酒がまずくなるだけだしな。

1字が並んだ行列に、友人数人が合流。

ああ、これよく見かけたな。この本の中でも、際だって“やったことあり”率が高い。なんと68パーセント。やられた方は不愉快なんだよね。

先日のニュースで、スーパーのレジをしている人が、年配の男性から怒鳴りつけられるような事件が起こっているという。反撃されなそうな人に大きな声を出すって、卑劣だよ。

もちろん、私がやってたことも含まれている。

ネ子どもが悪いことをしたら、私は叩いた。お金を賭けた。資源ごみに出ていた雑誌を持ち帰った。野良猫に石を投げた。酔っ払って、道路で寝た。殴り合いの喧嘩をした。

そんなところかな。もっともっとたくさんあるかと思ったけど、以外と納得できることが多いな。“ポリコレ”に比べれば、よっぽど納得できる。



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ジャンル : 本・雑誌

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この本、今でも売れてるんですね。何時頃読んだんだろう。記憶も定かじゃないけど・・・。この男の子が嫌いでね。涙が出た。白血病で入院してた女子高生にこの本を送ったことがある。感想、聞かせてもらってないな。



中学1年で読んだと思うんだけどな。アレクサンダーの伝記。夏休みの読書感想文で郡市の大賞を取ったんだ。「アレクサンダーによって異なる国や民族が一つの領域にまとめられたように、いつかこの世界も・・・」・・・なんてことを書いた。なんだか、アメリカがやろうとしてるよね。・・・当時はそれがいい事のように思ってた。



高校で山岳部に入ったんだよね。もとが山ん中だからさ。そんでもって山岳部っていうのもどうかと思ったんだけど。この本を読んじゃったもんでね。入部したての1年の夏休み、北鎌尾根から槍に登った。・・・記憶に誤り。取り付いただけだった。



今みたいに女の裸が氾濫している時代じゃなかったわけですよ。私の中学生時代っていうのは・・・。そんな時代なのに、中学校の図書館に置いてあったんですからね。この表紙の本が・・・。手にした理由はもちろんこの表紙の女。・・・もちろんそんなことは誰にも言えない。ただ、以前から無類の本好きであったことは功を奏した。それに加えて、私は以前からのSFファンということになった。この本を不自然なく手にするために・・・。
やられた本


























































































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