めんどくせぇことばかり 『世界あたりまえ会議』 斗鬼正一
FC2ブログ

『世界あたりまえ会議』 斗鬼正一

斗鬼正一さん。“とき”さん・・・で、いいのかな。

“とき”だったら、土岐氏というのが歴史の中に出てくるけど、その関係の方だろうか。“斗”にしろ、“鬼”にしろ、意図的なものと感じるのだが、特に、なぜ、わざわざ“鬼”という字を使ったんだろう。“強さ”を表現するためだろうか。

江戸川大学名誉教授、明治大学大学院・文学部兼任講師の方で、“熱帯ジャングルのヤップ島からコンクリートジャングルの香港、東京まで、旅と街歩きで「人間という人類最大の謎」を探検する文化人類学者”というのが、著者に関わる説明。《文化人類学》という分野を生きてきた人のようだ。

それにしても、文化人類学って、こんなに面白いんか。

人の一生を考えると、当たり前ながら、生まれるところから始まる。いくら何でも、これは“あたりまえ”だろう。それでも、どう生まれるかってところから、もう、“あたりまえ会議”の議題にのってくる。

イスラム教の世界では、一夫多妻が認められているし、逆にチベットやマルサケス諸島では一妻多夫だそうだ。チベットの一妻多夫は、兄弟で妻を共有する形で、遊牧生活で家を留守にする間も、残った兄弟が家族を守る。子どもは、その“家の子ども”って扱いか。

ところが、マルサケス諸島の一妻多夫における“夫”は、その家の家長以外は完全に不特定多数。不特定多数の男たちは、その家の使用人のような扱いになるそうだ。そうなると、子どもはどうなる?・・・この先は、読んでびっくり・・・だな。

世界のいくつかの部族では、同性婚があたりまえで、女同士の夫婦で、夫は妻に愛人の男性をあてがって、子を成すんだそうだ。逆に、男同士の夫婦で、身代わりの女性に子どもを産んでもらうケースもあるという。

タイでは、幼くして死んでしまった子どもは、精霊に連れ去られたと考えるんだそうだ。そのために、子どもを犬、豚、水牛、蛙など変なニックネームで呼んで、精霊の目を欺くという。

だから、人の子どもを「かわいい」と褒めるのは非常識。可愛がって、“なでなで”するのも非常識。そんなことをされると、すぐに顔色が悪くなり熱を出してしまうと考えられているんだそうだ。

豊臣秀吉は、秀頼が生まれたとき、健康な成長を願う当時の祈願として、いったん捨てた形にして、家臣の松浦重政に拾い上げさせた。幼名も拾丸。その考え方に似てるな。




ワニブックス  ¥ 1,210

世界には驚きが溢れている。“仰天あたりまえ”を発表する会議が、今始まる…。
第1部 男と女についてのあたりまえ会議
第2部 人生についてのあたりまえ会議
第3部 コミュニケーションのあたりまえ会議
第4部 身のまわりのあたりまえ会議
第5部 生きるためのあたりまえ会議


欧米では、赤ちゃんを、すぐに別室に寝かせる。同じ部屋に寝かせるのは、せいぜい3ヶ月までだそうだ。日本人は、ずっと添い寝する。別室に寝かせるなんて、ずいぶん経ってから。そうだな。私の家でも、小学校の頃は、ずっと一緒に部屋だったな。

ニジェールの親は、子どもにオモチャを買い与えることがないそうだ。子どもは何でも自分で考えて遊ぶ。必要な物があれば、自分で工夫する。

日本人は、子どもと一緒にお風呂に入る。多くの場合、お父さんの役割だったりする。うちでもそうだった。その間に母親がごはんの準備をしていた。娘とも、小学校の高学年になるまで、一緒に入っていた。

世界の多くの地域では、これは非常識なんだってね。

赤の他人の子どもを可愛がったり、泣いている子どもをあやしたり、笑わせようとしたり、何かとお節介を焼きたがるのは、世界に多い例らしい。必要があれば、他人の子どもでも遠慮なく叱り飛ばす。ベトナムでは、子どもを叱るのは大人の役割とされているという。

日本でもそうだったよね。それも、私が子どもの頃までか。子どもは国の宝、社会の宝だったからね。今は、他人から声をかけられても答えないで逃げるように、親が子どもに教えているって言うんだからね。

でも、この間、山に登ろうと、子どもの登校時間にときがわ町を歩いていたら、中学生の女の子に「おはようございます」って挨拶された。とっても、うれしかった。

ドイツ北部のいくつかの地域では、いい歳をして独身って言うのは、困ったもんだと考えられているそうだ。ブレーメンでは独身のまま30歳を迎えると、大聖堂の掃除をさせるという罰が与えられるという。これは、男も女も。

しかも、男性は未婚女性から、女性は未婚男性からキスしてもらわない限りやめられないって。「早く結婚して子どもを持て」という願いや圧力が込められた通過儀礼だという。

ロシア正教のマスレニツァと言う祭りは、一週間続く婚活の場で、相手を見つけて結婚したカップルは、翌年の祭りで祝福されるという。逆に結婚しなかった男女は、足や肩に重たい枷をつけられるんだそうだ。

結婚して、子どもを作るってことは、社会に対する大事な責任なんだな。

今の日本では、そんなことを求めるのは、男に対しても、女に対しても、ハラスメントと受け止められてしまう。文化人類学的に、今の日本は、かなりおかしな状態ということになる。


関連記事

テーマ : 読んだ本
ジャンル : 本・雑誌

コメントの投稿

非公開コメント

ありがとうございました



「《めんどくせぇことばかり》は、Amazon.co.jpを宣伝しリンクすることによってサイトが紹介料を獲得できる手段を提供することを目的に設定されたアフィリエイト宣伝プログラムである、Amazonアソシエイト・プログラムの参加者です。」
よくお越し下さいました

イーグルス16

Author:イーグルス16

息も絶え絶えです、ぜひ応援してください


火山の噴火、土石流に土砂崩れといった災害は、人々の目を山の高見に向けさせた。
それ故に山は、恵みと共に、畏怖の対象でもあった。
カウンター
カテゴリ
こんな本、あんな本


この本、今でも売れてるんですね。何時頃読んだんだろう。記憶も定かじゃないけど・・・。この男の子が嫌いでね。涙が出た。白血病で入院してた女子高生にこの本を送ったことがある。感想、聞かせてもらってないな。



中学1年で読んだと思うんだけどな。アレクサンダーの伝記。夏休みの読書感想文で郡市の大賞を取ったんだ。「アレクサンダーによって異なる国や民族が一つの領域にまとめられたように、いつかこの世界も・・・」・・・なんてことを書いた。なんだか、アメリカがやろうとしてるよね。・・・当時はそれがいい事のように思ってた。



高校で山岳部に入ったんだよね。もとが山ん中だからさ。そんでもって山岳部っていうのもどうかと思ったんだけど。この本を読んじゃったもんでね。入部したての1年の夏休み、北鎌尾根から槍に登った。・・・記憶に誤り。取り付いただけだった。



今みたいに女の裸が氾濫している時代じゃなかったわけですよ。私の中学生時代っていうのは・・・。そんな時代なのに、中学校の図書館に置いてあったんですからね。この表紙の本が・・・。手にした理由はもちろんこの表紙の女。・・・もちろんそんなことは誰にも言えない。ただ、以前から無類の本好きであったことは功を奏した。それに加えて、私は以前からのSFファンということになった。この本を不自然なく手にするために・・・。
やられた本


























































































検索フォーム
RSSリンクの表示
最新記事