蟹穴山に新しいルートで・・・
かつて、高麗本郷や吾野と、毛呂の鎌北や阿諏訪は、いくつかの峠で結ばれている。
高麗本郷ならヤセオネ峠を経て宿谷滝へ。横手なら北向地蔵を経て鎌北湖へ。東吾野ならユガテ、みちさと峠を経て鎌北へ。
グリーンラインのこっちと向こうは、盛んに交流していたのが分かる。虎秀谷津に入ると、福徳寺からユガテに向かう道と、新田からユガテに向かう道がある。新田からさらに先へ進むと、阿寺の諏訪神社から二手に分かれ、一本杉峠を越えて越生に向かう道と、顔振峠を越えて越生に向かう道がある。
新田から阿寺に至る途中に、間野という集落がある。かつては、この間野地区からも、直接、グリーンラインに上がり、五六峠、もしくは十二曲峠から、鎌北や阿諏訪に向かったようだ。
その道をたどってみようと思って、出かけてみた。
鎌北湖第2駐車場に車を止めて、みちさと峠からエビガ坂に向かい、ここからユガテを経ずに、松倉ヤツ沿いに、直接、新田を目ざす。分かりづらい地図上破線の道を越えると、そこからは舗装された林道になる。脇を流れる松倉ヤツが、夏場なら歩きやすそう。
どうも、沢沿いに歩くと、夏になったら沢歩きができそうかどうか、のぞき込んでしまう。この癖が、あとで思わぬ展開を招くことになる。
(エビガ坂から、ユガテを経ずに、虎秀谷津の新田まで下りてきた)
(諏訪神社の丁目石。ここは十五丁目)
新田から阿寺に向かう道を、虎秀川沿いに歩く。きれいな水が流れる川を、のぞき込みながら歩いていると、追い越していった軽トラが先で不自然な停まり方をした。進んでいくと、窓が開いた。私に何か用があるらしい。ちょっと、強面のお父さんが顔を出す。
「ここは禁漁区だよ。いくらもいるわけじゃないけど・・・」
どうやら、私がここで釣りをしようとしていると思われたらしい。「釣りなんかしませんよ」と答えると、「じゃあ、なんだ。歩いているだけか」ときた。どうやら、以前にも、時期はずれに禁漁区で釣りをする不逞の輩にあっているらしい。
間野の林道の先から、向こうに抜ける、今は使われていない登山道があるらしいので、それを探しに来たと説明すると、突然、そのお父さんが、にこ~っと笑った。
「子どもの頃に、その道で、よく阿諏訪に遊びに行ったよ」と話してくれた。その後、そこに至る道を熱心に教えてくれた。別れ際には、「じゃあ、頑張ってね」と励ましてくれた。
(十二丁目 「右 阿すは、たきの入 道」とある道標がうれしい)
道は、お父さんの教えてくれたとおりだった。林道の途切れたところに廃屋があり、そこから右手の石段を登っていくと、人の家の庭先に出るけど、今は誰も住んでない。そこを通り過ぎるとお墓があって、道は墓の左手に続いている。
(林道終点の廃屋。右手に上に上がる石段がある。間野地区も限界集落によう)
お父さんは、今は歩いている人はいないと言っていたが、その前はあたりまえの道だったようで、よく踏まれている。ただ、枯れ葉枯れ枝、さらには倒木におおわれているので、注意は必要。
道が尾根に上がると、なんとそこからは未舗装の林道歩きになった。林道に沿って少し下に山道がありそうだけど、あえてそこまで下りずに、林道を行った。
(目ざす尾根に上がったら林道が続いているのにびっくり)
(グリーンラインに上がって、来た道を振り返る)
グリーンラインに出ると、五六峠の目前だった。期待していた道の多くが林道歩きになってしまったので、いつもの蟹穴山の展望スポットに、五六峠を使わず、直接、グリーンラインから登る道を探す。上から下に向けて道がついているのは確認している。
案の定、ちょっと心細いけど、それとおぼしき登り口を見つけた。後ろにずり落ちそうな急坂だけど、何と木をつかみ、草をつかんで這い上がると、いつもの展望スポットだった。
(蟹穴山直下。白く見える看板に向かって、もう少し左が登り口)
(上が見えた)
(上から振り返れば、こんな道)
ここで、今日の山歩きの成功を祝って、カップラーメンライスを食べようと思ったら、カップラーメンを忘れた。白いごはんにお湯をかけて、おかゆのようにして食べた。
そう言えばこの日の朝ごはんは、七草がゆだった。
高麗本郷ならヤセオネ峠を経て宿谷滝へ。横手なら北向地蔵を経て鎌北湖へ。東吾野ならユガテ、みちさと峠を経て鎌北へ。
グリーンラインのこっちと向こうは、盛んに交流していたのが分かる。虎秀谷津に入ると、福徳寺からユガテに向かう道と、新田からユガテに向かう道がある。新田からさらに先へ進むと、阿寺の諏訪神社から二手に分かれ、一本杉峠を越えて越生に向かう道と、顔振峠を越えて越生に向かう道がある。
新田から阿寺に至る途中に、間野という集落がある。かつては、この間野地区からも、直接、グリーンラインに上がり、五六峠、もしくは十二曲峠から、鎌北や阿諏訪に向かったようだ。
その道をたどってみようと思って、出かけてみた。
鎌北湖第2駐車場に車を止めて、みちさと峠からエビガ坂に向かい、ここからユガテを経ずに、松倉ヤツ沿いに、直接、新田を目ざす。分かりづらい地図上破線の道を越えると、そこからは舗装された林道になる。脇を流れる松倉ヤツが、夏場なら歩きやすそう。
どうも、沢沿いに歩くと、夏になったら沢歩きができそうかどうか、のぞき込んでしまう。この癖が、あとで思わぬ展開を招くことになる。


新田から阿寺に向かう道を、虎秀川沿いに歩く。きれいな水が流れる川を、のぞき込みながら歩いていると、追い越していった軽トラが先で不自然な停まり方をした。進んでいくと、窓が開いた。私に何か用があるらしい。ちょっと、強面のお父さんが顔を出す。
「ここは禁漁区だよ。いくらもいるわけじゃないけど・・・」
どうやら、私がここで釣りをしようとしていると思われたらしい。「釣りなんかしませんよ」と答えると、「じゃあ、なんだ。歩いているだけか」ときた。どうやら、以前にも、時期はずれに禁漁区で釣りをする不逞の輩にあっているらしい。
間野の林道の先から、向こうに抜ける、今は使われていない登山道があるらしいので、それを探しに来たと説明すると、突然、そのお父さんが、にこ~っと笑った。
「子どもの頃に、その道で、よく阿諏訪に遊びに行ったよ」と話してくれた。その後、そこに至る道を熱心に教えてくれた。別れ際には、「じゃあ、頑張ってね」と励ましてくれた。

道は、お父さんの教えてくれたとおりだった。林道の途切れたところに廃屋があり、そこから右手の石段を登っていくと、人の家の庭先に出るけど、今は誰も住んでない。そこを通り過ぎるとお墓があって、道は墓の左手に続いている。

お父さんは、今は歩いている人はいないと言っていたが、その前はあたりまえの道だったようで、よく踏まれている。ただ、枯れ葉枯れ枝、さらには倒木におおわれているので、注意は必要。
道が尾根に上がると、なんとそこからは未舗装の林道歩きになった。林道に沿って少し下に山道がありそうだけど、あえてそこまで下りずに、林道を行った。


グリーンラインに出ると、五六峠の目前だった。期待していた道の多くが林道歩きになってしまったので、いつもの蟹穴山の展望スポットに、五六峠を使わず、直接、グリーンラインから登る道を探す。上から下に向けて道がついているのは確認している。
案の定、ちょっと心細いけど、それとおぼしき登り口を見つけた。後ろにずり落ちそうな急坂だけど、何と木をつかみ、草をつかんで這い上がると、いつもの展望スポットだった。



ここで、今日の山歩きの成功を祝って、カップラーメンライスを食べようと思ったら、カップラーメンを忘れた。白いごはんにお湯をかけて、おかゆのようにして食べた。
そう言えばこの日の朝ごはんは、七草がゆだった。
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