めんどくせぇことばかり 『「世界史と日本史」同時授業』 村山秀太郎 伊藤賀一
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『「世界史と日本史」同時授業』 村山秀太郎 伊藤賀一

やっぱり、プーチンがウクライナに侵攻することを決定した背景には、強い宗教的な背景があったんだ。

ああ、プーチンが特別軍事行動と言ってるやつね。ドイツやフランスが賢明に説得に当たったようだけど、プーチンは一切耳を貸さなかった。

ミンスク合意の時も、ドイツとフランスが間に入ってまとめ上げていた。ミンスク合意では、停戦とともにウクライナの憲法を改正し、ドンバス地方に“特別な地位”を与えると規定している。

ところが、一九年に大統領になったゼレンスキーは「あの合意はウクライナが不利な条件を押しつけられたもの」と公然と言い出した。

それはそうだ。ロシアはお手盛りの住民投票を経て、南部クリミア半島を併合。さらに東部に軍事介入して紛争地とし、傀儡政権を樹立した。武装勢力は「人民共和国」を自称。ロシア軍が支援しているのは公然の秘密だ。そんな風にしてロシアに取り上げられた国土に、“特別な地位”を与えて口を出すなというのがミンスク合意。

当たり前にみれば、ロシアが通した“力づく”を、ドイツとフランスがウクライナに因果を含めて、無理やり呑み込ませたという向きが強い。

ただし、ロシアにしてみると、ソ連崩壊以降、ウクライナの西向き姿勢はずっと問題化していた。プーチンがクリミア、ドンバスという橋頭堡を確保することで、ソ連崩壊以降抱えてきた問題に、一定に進捗を確保できていたのだ。それに、ゼレンスキーという小童がイチャモンをつけてきたのだ。少なくともプーチンは、そうとった。

ウクライナ侵攻の準備を調えたロシアを訪問したドイツとフランスは、なんとか侵攻を諦めさせるため、プーチンに対して、再度、ウクライナに因果を含めることを提案したはずだ。流れからいえば、そうなる。しかし、プーチンは応じなかった。


『「世界史と日本史」同時授業』    村山秀太郎 伊藤賀一

アーク出版  ¥ 1,320

生徒数日本一とも言われるリクルートスタディサプリの世界史と日本史の人気講師

1部 日本国の成り立ちから敗戦まで
第1限 オリジナルとコピー
ー平城京と幕末・維新
第2限 軍隊と政治と経済と
ー日本が大陸へ進出した理由、米英と開戦した理由
第3限 防衛が先か侵攻が先か
ー領土ではなく資源の確保が日本のビヘイビア
第4限 再び人種や民族間の対立が先鋭化する?
ー中途半端は許されない日本の立ち位置
第2部 パンデミック
補講1 パンデミックと日本史
補講2 パンデミックと世界史
第3部 翻弄され続ける日本
第5限 地政学的立場から
第6限 思想的な立場から 


その理由を、この本の冒頭、“『世界史と日本史』プレ授業ー「まえがき」にかえて”で教えてもらった。

二〇一八年、ウクライナ正教会に対するロシア正教会の管轄権を認めないと、トルコのイスタンブールで開催されたギリシャ正教の主教会議で決定されたんだそうだ。これは大きい。ウクライナ正教会をモスクワ総主教の管轄にするという、一六八六年、コンスタンティノープル教会の決定をくつがえしてのことだそうだ。ロシアはこの決定の背後に、NATOが暗躍しているとみているらしい。

九八八年、キエフ公国のウラディミル一世は、ビザンツ帝国皇帝の妹を妻としギリシャ正教を受け入れた。キエフ公国はキエフ・ルーシとも言い、ルーシとはロシアの語源。八六二年にキエフに先立ち、ノブゴロド公国を建国したリューリクが属するヴァリャーグ(ヴァイキング)の部族名がルーシだった。だから、キエフこそがロシアの元祖であった。

キエフ公国がジュチのキプチャック汗国に滅ぼされ、キエフ府主教座はモスクワに移り、ロシア正教会の土台ができる。一四五三年にビザンツ帝国が滅んだ際、最後の皇帝の姪がモスクワ大公イヴァン三世の妻となり、ツァーリを継承して正教会の保護者を自認した。一五八九年、モスクワ大主教座が総主教座へと昇格し、ロシア正教か確立する。それを受けて、一六八六八年の決定が出された。

「ウクライナ正教会に対するロシア正教会の管轄権を認めない」という決定である。これによってウクライナの精神世界が、現実世界よりも先に、ロシアの支配から抜けてしまった。決定の背後にNATOを感じる。キエフはルーシそのものである。プーチンはそう考えている。取るべき道は一つ。・・・ということになる。

ウクライナ人は、もともと自分の国があまり好きではない。若者をみると、ウクライナを離れてEUやアメリカなどで暮らしたいと考える人が多い。愛国心が薄い。ずっと、そう考えられてきた。プーチンもウクライナ人の愛国心は薄いと判断し、今回のウクライナ侵攻に踏み切った。

プーチンの意に反して、現在のロシア軍と戦うウクライナ人は愛国心の塊に見える。

二〇一八年に、ウクライナ正教会に対するロシア正教会の管轄権が否定され、ゼレンスキー大統領によってEUやNATOへの加盟が進められている。そんな状況が、ウクライナ人の精神世界を大きく変えているのかもしれない。



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ジャンル : 本・雑誌

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Author:イーグルス16

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よく生き、よく死ぬために。
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この本、今でも売れてるんですね。何時頃読んだんだろう。記憶も定かじゃないけど・・・。この男の子が嫌いでね。涙が出た。白血病で入院してた女子高生にこの本を送ったことがある。感想、聞かせてもらってないな。



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高校で山岳部に入ったんだよね。もとが山ん中だからさ。そんでもって山岳部っていうのもどうかと思ったんだけど。この本を読んじゃったもんでね。入部したての1年の夏休み、北鎌尾根から槍に登った。・・・記憶に誤り。取り付いただけだった。



今みたいに女の裸が氾濫している時代じゃなかったわけですよ。私の中学生時代っていうのは・・・。そんな時代なのに、中学校の図書館に置いてあったんですからね。この表紙の本が・・・。手にした理由はもちろんこの表紙の女。・・・もちろんそんなことは誰にも言えない。ただ、以前から無類の本好きであったことは功を奏した。それに加えて、私は以前からのSFファンということになった。この本を不自然なく手にするために・・・。
やられた本


















































































































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